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アニメーション作家とはどんな仕事をする人?アニメーターとの違いも解説
COLUMN 2021.6.10

アニメーション作家とはどんな仕事をする人?アニメーターとの違いも解説

アニメーションとは、1枚ずつ画面を描き、それを連続撮影して動画にしたものをいいます。アニメーションの最古とされるのは19世紀に発明されたソーマトロープという技法で、円形の紙の表と裏に絵を描き、それを回転させることで絵が動いて見えるといったものでした。その後20世紀に入り、長年商業アニメの主流だった透明なフィルムに絵を描き撮影するセルアニメーションが登場し、他にもクレイ人形等を動かしコマ撮りするストップモーションアニメなどが登場しました。
近年ではデジタルアニメーション技術の進歩が目覚ましく、現在に至るまで多様な表現方法が開拓されています。今回は、アニメーションを作る「アニメーション作家」の仕事内容や必要なスキルなどについて解説します。

アニメーション作家とは

アニメーション作家とは、アニメーションの考案から作成までを担当する仕事です。自身の構想をシナリオにし、制作から監督まで、完成までの工程の大半に携わります。ここでは、アニメーション作家の具体的な仕事内容や平均年収、アニメーターとの違いについて詳しく解説しましょう。

仕事内容

アニメーション作家の主な仕事として挙げられるものに、絵コンテ制作があります。
「絵コンテ」とは、作品の設計図となる重要なもので、キャラクターの動作や背景についての指定、SEについての情報を記載するものです。アニメーション作家は、ストーリーを含めた作品全体の構想を絵コンテにし、それを基に作画を行っていきます。少しずつ変化をつけた絵を高速で切り替えることで、パラパラ漫画の要領に近い「残像現象」により動いているように映ります。動きをより滑らかに見せるには1秒で24枚ほど作画する必要があるため、作画は非常に労力のかかる作業です。

しかし、最近ではデジタルの導入が急速に進んでいることにより作画作業のスピードが上がり、大幅な効率アップとなっています。 ストップモーションアニメの場合は人形や切り絵を作って少しずつ動かし撮影するため、こちらも非常に忍耐と根気が必要な作業です。
また、アニメーション作家は絵コンテのみではなく、関係者との打ち合わせやレイアウトなどのチェック、アフレコの立ち合いなどの監督としての仕事もあります。
このように、アニメーションの制作から完成までを一手に引き受けるのがアニメーション作家の仕事です。

平均年収

アニメーション作家の平均年収は150万~1000万円で、月給にすると10〜20万円なので決して高収入とは言えません。また、アニメーション関係の企業に所属しているかどうかでも変わってきます。フリーでほとんど年収のない場合もあれば、数千万円以上になる可能性もあるでしょう。
ただし、企業に在籍している場合でも、まずはアニメーターからステップアップしていくことがほとんどです。そのため、相場としてはアニメーターの平均年収と言われている、約250万円が基準になります。

アニメーターとの違い

アニメーターとアニメーション作家は少し違います。
アニメーターは、作画監督も含めて原画や動画といった作画工程を担当する全般の人を指し、作画を専門的に行います。一方で、アニメーション作家は先ほども触れたように、自身が考案した作品を制作し、その制作工程の大部分を担います。

アニメーション作家に向いている人材や求められるスキル

ここでは、アニメーション作家に求められる能力を解説します。

向いている人材

アニメーション作家は自身の発想を形にして世に発信する仕事です。豊かな発想力と辛抱強く細かな作業を続けられる忍耐力、集中力のある人が適しています。

求められる資格やスキル

アニメーション作家になるために特別な資格は必要ありません。しかし、自身のイメージを表現するためのデッサン力や、アニメーションに関する知識は可能な限り習得しておく必要があります。それらを学ぶことのできる大学や専門学校に通うことは、必要なスキルを身につけるための近道となるでしょう。

日本を代表するアニメーション作家7選

ここでは日本アニメ界の発展に貢献した代表的な作家をご紹介します。

手塚治虫

手塚治虫は、大阪帝国大学附属医学専門部在学中の1946年に、4コマ漫画「マアチャンの日記帳」で漫画家デビューします。その後「鉄腕アトム」や「ジャングル大帝」「リボンの騎士」といったヒット作を次々と発表。1963年には自作品を元に国内初の長編アニメ作品である「鉄腕アトム」を制作します。

代表作の1つである「ジャングル大帝レオ」は国内初のカラー作品であり、その他にも「ブラックジャック」「三つ目が通る」などのヒット作を生み出し、国内外で数々の賞を受賞。実験アニメーションも数多く制作し、アニメーション制作に多大な影響を与えた先駆者です。

宮崎駿

宮崎駿は1963年に東映動画に入社、動画を担当します。1978年に「未来少年コナン」で演出家デビューし、1979年映画「ルパン カリオストロの城」で初監督を務めました。1984年に2回目の監督作品「風の谷のナウシカ」が大ヒット作となり、アニメ映画制作会社「スタジオジブリ」の設立に参加。「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」など今日も人気の衰えることのない名作を次々に生み出します。

2001年の「千と千尋の神隠し」では日本歴代最高興行収入記録を打ち出し、ベルリン国際映画祭においてアニメ映画としては世界初となる金熊賞を受賞しました。2012年には文化功労者に選ばれ、長らく日本のアニメ界を牽引してきた第一人者です。現在国内外で最も有名なアニメーション監督と言えるでしょう。

高畑勲

1959年に演出助手として東映動画に入社後「狼少年ケン」で演出デビューをした高畑勲は、映画「太陽の王子 ホルスの大冒険」で初めて長編を演出した後、「パンダコパンダ」「アルプスの少女ハイジ」や「母をたずねて三千里」などの演出を担当。「未来少年コナン」では数話のコンテと演出を担当し、初監督であった宮崎駿をアシストしました。

「じゃりン子チエ」「セロ弾きのゴーシュ」の監督を務めた後、宮崎駿と「天空の城ラピュタ」を制作してくれるアニメーションスタジオを探していた際に、高畑の提案でスタジオジブリが設立されることになります。代表作は「火垂るの墓」「平成狸合戦ぽんぽこ」「かぐや姫の物語」などで、キャラクターの感情表現や丹念な日常描写で生活感を与えること、背景とキャラクターの一体化などの革新的な表現に挑み続け、その功績が高く評価されています。宮崎駿と並び日本アニメ界を開拓してきた第一人者です。

新海誠

新海誠は、2002年に公開した個人制作の映画「ほしのこえ」で監督デビューを果たし、「第6回文化庁メディア芸術祭」特別賞や「第8回AMD AWARD」Best Director賞などを受賞しました。2004年には初の長編映画「雲のむこう、約束の場所」を制作し、その後も「秒速5センチメートル」や「言の葉の庭」など代表作を公開。
2016年に公開された「君の名は。」は、大ヒットを記録し歴代興行収入ランキングでは4位に並びました。また、本作は第40回日本アカデミー賞ではアニメーション作品で初の最優秀脚本賞を受賞しています。大成建設や信濃毎日新聞のCM映像も手がけ、いずれも写真を基にデジタルで作画された背景の緻密さとダイナミックな美しさが印象的な作家です。

細田守

細田守は、1991年に東映アニメーションにアニメーターとして入社後、1997年「ゲゲゲの鬼太郎」で演出家デビュー、1999年「劇場版デジモンアドベンチャー」の監督に抜擢され2000年には「劇場版デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」を監督し、クオリティの高さから注目を集めます。
作品では実在する場所や看板を画面の中に入れることやキャラクターの衣装を実際に作るなど、リアリティを追及しています。また、浮世絵など日本絵画の影響から人物に影を入れないのも特徴です。
そんな代表作は、「時をかける少女」「おおかみこどもの雨と雪」「未来のミライ」などがありいずれも国内外から高い評価を得ています。2011年には、自身のアニメーション制作会社スタジオ地図を設立しました。

まとめ

今回はアニメーション作家についてご紹介しました。こちらでご紹介した作家だけ見ても、いかにアニメーションが表現において無限の可能性を持った分野であるかが分かります。今後もこれらの先人たちに影響を受け、さらに新しい表現手法を生み出す作家が現れてくることでしょう。作家それぞれの世界観やキャラクターの描き方、構図、場面の切り取り方、音楽など様々なこだわりに注目してみるとより深く楽しめるのではないでしょうか。

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