チームビルディングとは:チームビルディングの意味
チームを建設的に建設すること
チームビルディングとは、文字通りチームをビルディングすることです。buildingは直訳で「建てる」こと。チームについて建設的な姿勢でチームを建設するのが、チームビルディングです。
建設的の意味は、「積極的」「前向き」「有益」を意味します。
要は、チームを創り上げるうえで、良い物をどんどん取り入れ、よりよいチーム状態にすることが、チームビルディングの大枠的な定義です。
チームワークとチームビルディングは違うの?
チームワークというと、「試合で勝つために」「プロジェクトを成功させるために」という結果が前提でチームのネットワークや力関係などが出来上がっていくイメージがありませんか?
チームビルディングとは、「このメンバーの個性や才能が大いに発揮できるように」「このメンバーの社会人としての自己肯定感が高まるように」「このメンバーが望む自己成長ができるように」などのチームの一員の社会的プロセス、はたまたワークライフバランスにまでフォーカスを当たると言えるでしょう。
なぜチームビルディングが必要なのか?
既存のチーム作りでは無理が生じるから
例えば、明確なトップが結果を出すことを煽りながら強制的な支持をチームに求めるやり方は、多くのハラスメントリスクを含むようになっています。
できることら、チームメンバーがフラットな関係でプロジェクトが進むことが望ましいと言えるでしょう。
また、価値観が多様化し、一人ひとりの社会人としての哲学や行動指針には大きな違いがあります。メンバーをチームのシステムに強制・統制をするというよりも、メンバーがチームへ自ら導かれて役割を果たしたくなるように働きかける必要があります。
結果的に、結果至上主義のチームワークに徹している企業からは人がどんどん離れ、結果が逆に悪化し、悪評が広がり、悪循環。逆に、チームのメンバー一人ひとりの成長や個性に折り合いをつけてチームビルディングをした方が、結果もついてくるということが起こってきます。
チームビルディングの3つのメリット
メリット1:コミュニケーションの質量が大きくなる
良いチームビルディング行うことを考えると、メンバー全員とのコミュニケーション量は圧倒的に増えるでしょう。
しかも、その質も高まります。メンバー間どうしのコミュニケーションを促すことも重要です。チーム内のコミュニケーションの自己開示性が高くなれば、踏み込んだ会話を行っても、お互いが自然に感じられるようになります。
心地よく本音を語り合える風通しの良さがチームに良い空気感を与えます。
メリット2:モチベーションが主体的で高くなる
良いチームビルディングを行うと、チームのメンバーの精神的なコントロール感が高まります。この精神的コントロール感とは、「あっ、これはやっていいんだ!」「よし、これは自分はやらなくていいんだ!」といったように、「場を制するための自分への分かりやすさ」とも言えるでしょう。
チームの中での立ち位置が曖昧で、やるべきことも曖昧で、何をしたら評価されるのかも曖昧で、成長も感じられずに、短期・中期・長期で自己肯定感を得られなければ、モチベーションなどは発火されないですよね。
精神的なコントロール感は、本人の様々なスキルも影響してくるため、スキルセットの機会を提供することもチームビルディングにおいてはとても重要になります。
メリット3:イノベーションが起こりやすくなる
コミュニケーションが良質で、モチベーションが高いと、自然にメンバーが新しいアイデアを提案したり、自分で挑戦的にプロジェクトへ取り組んでいくようになります。
すると、結果を好転させるイベントが突発的に発生する確率が増えていきます。チームビルディングのおかげで、良き偶然がぽつぽつと湧き出ていくのです。
チームビルディングのコツ
コツ1:積極的に価値観をコミュニケーションする
チームビルディングのコツはたくさんありますが、まずは積極的に相手の価値観をコミュニケーションすることでしょう。
チームビルディングが下手なリーダーの場合、まず相手の本心の価値観を引き出すことすらできないかもしれません。
最初は社会人としての価値観を引き出していきましょう。そのことで、チームの中でどのような支持を出すのか、どのような仕事に対して社会的肯定感を積み上げるのかを理解することができるでしょう。
相手の価値観に対して積極的に会話をしたくても、会話のネタに困るかもしれませんが、時事ネタを持ち出して相手がどう考えるのかを聞くだけでも充分です。
デザイナーに対して、Webサイトを3つ提示し、どのデザインが好みか、その理由を聞くだけでも良いでしょう。
プロジェクトの本筋とはまったく関係のない話題はプロジェクトにおける利害関係が発生しないため、相手の価値観をより引き出しやすくなります。
コツ2:ルールや指示には根拠や想いを伝える
フラットなチーム作りを行ったとしても、リーダーなどの上の立場の人間が強制力を何かしら働かせることは必ず訪れます。
強制や管理をする際に大事なのが、ルールや指示に対して根拠・想いを明確に伝えることです。
根拠や想いまでを伝えれば、返報性の高いコミュニケーションが行えていれば、その根拠や想いに対して、相手が感想や印象を本音で漏らしてくれるからです。
つまり、ルールや指示が意図通りに伝わったか、納得してくれたのかが明確になるのです。
すると、チームの改善の方向性がとても分かりやすくなります。
コツ3:役割と認識を常にすり合わせる
メンバー本人が自分の役割をどう認識しているかは、チーム作りにとってとても重要です。
チーム全体が想定したメンバーへの役割に対して、メンバーがその役割を果たすことがモチベーションになっているのあれば、チームビルディングはとても良い状態と言えます。
役割に対する認識そのものが、役割を果たそうとする際のモチベーションのガソリンと言っても過言はありません。
こちらが思っている役割と認識を伝えるだけでなく、相手が自分の役割と仕事に対する認識をどのように抱えているのかを常にすり合わせていくようにしましょう。
すると、与えられた役割にしっかりコミットしながらも、適度にイノベーションを働きかける行動を取ってくれるようになります。