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弱者を応援したくなる「アンダードック効果」の心理学法則を解説!
COLUMN 2020.7.08

弱者を応援したくなる「アンダードック効果」の心理学法則を解説!

弱い立場にある人を応援したくなる、これって当たり前の感情だと思っていませんか?

しかし、よくよく考えると、「弱い立場」とは「Aという状態」、ある一つの状態に過ぎません。

別に、「楽しい立場」でも、「明るい立場」でも、「ひねくれた立場」でも、ある一つの状態であるにも関わらず、私たちはなぜ、弱い立場にある人を応援したくなるのでしょうか?

そこで、今回は弱者を応援したくなる心理学法則「アンダードック効果」について掘り下げて解説していきます。

アンダードック効果とは

直訳すると「負け犬効果」の真意

アンダードック効果とは、世論調査データの分析により 1940年代にアメリカで発見された法則です。

選挙前の予測で不利とされた候補者に、同情票が集まり、選挙では逆転勝利をしてしまう現象のことを言います。

アンダードック効果の例

例1:デモ失敗が逆に選挙の投票率と票数をかき集める

2019年に行われた香港の区議会議員選挙がアンダードック効果の顕著な例と言われています。

区議会議員選挙直前には香港全土で壮大なデモが行われました。しかし、このデモは民主化を押し出す側に対する悲壮感を映し出すことになります。「デモ活動だけでは民主化は達成できない」という負け犬感が広まったのです。

このことにより、実際の選挙では、前回投票率が47%から71%と24ポイントも上昇、さらには民主主義の先進国・地域において投票率が20ポイント以上も上昇。常に稀な数字の変動を示しました。

圧倒的過ぎない不完全なアイドルほどファンになる

外見も完璧、スタイルも抜群、不幸なオーラはなく、努力も一切表に出さない、そんな完璧なアイドルが人気になるイメージはありませんよね。

日本においてアイドルは、不完全な状態から努力をしていて、「凄過ぎない」からこそ、応援したくなる心理を煽ることができます。

アイドルとは異なりますが、1990年代には、『ウッチャンナンチャンのウリナリ!! 』という番組で、ポケットビスケッツというユニットが、ライバルとの対決で敗北し、マスターテープを鉄球で破壊されるというシーンが流されました。

その後、番組では、「100万人署名運動」という企画がスタートします。結果、CD販売にこぎつけ、リリースした「POWER」は初の1位、累計110万枚以上を達成しました。

クラウドファンディングから、SNSのリツィートやシェアまで、アンダードック効果によって、反響が爆発するケースはかなり多く存在しています。

アンダードック効果が起こる理由

理由1:自尊心の低さと高さを煽り立てるから

アンダードック効果には、二極化したマインドがあります。1つには、自尊心が低い人が、自分に置き換えて、もしくは、自分よりも満たされていないと感じる人に同調・同情するパターンです。

アイドルとファンの関係によく見受けられる状態です。ファンは、アイドルを応援したいという想いもありつつも、頑張るアイドルに自尊心の低い自分を投影したり、もしくは、苦労するアイドルを支援するという立場を手に入れることで自分を安心させることに成功しています。

また、圧倒的に自尊心が高く余裕のある人に対しても、強い負け犬効果を引き出すことができます。心に余裕のある人は、自分の心の余白を、自分ではなく、他人のために使いたいという奉仕の欲求を強めているからです。その結果、奉仕の実感を強く感じられて困っている人を助けたいと思うのです。

お金だけ持っていても、自尊心が中途半端で、心に余裕がない人にはアンダードック効果は与えづらいと言えます。

このことから、格差社会、つまり、圧倒的に余裕のある人と、圧倒的に余裕のない人が二極化するほど、アンダードック効果は強まると推測できます。

理由2:人間はそもそも平等・公平を好むから

神戸大学が5~6歳児の幼児24人、大学生)4人に対して行った実験では、幼児も大人も「結果が同じ分配」のほうが多く好きと答えました。

2010年に『Nature』誌に掲載された、カルフォルニア工科大学の研究チームによると、より持たざる者が報酬を得たことにより、報酬にかかわる脳の領域が自身で同額の報酬を得たときを上回る活動量を示したことが分かりました。

つまり、全体が平等になった時に、脳が大きな喜びを感じたのです。

このように、人間は元々、平等や公平を好む性質を持っています。

中学校の社会で、縄文時代は貧富の差がなく、弥生時代から貧富の差が出てくるような流れがありますが、人間の起源を紐解けば、公平・平等の遺伝子が刻まれているかもしれません。

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