笑いが出るほど儲かる「情弱ビジネス」の仕組み
情報弱者向けのビジネス、略して情弱ビジネス。
今やリスティング広告やSNSを使ってWeb上で様々な人が自己発信できるようになり、「情弱ビジネス」という言葉が次第に浸透するようになりました。
そこで、今回は情弱ビジネスとは、その仕組み、なぜ、情弱ビジネスが儲かるのか、情弱ビジネスの世界を掘り下げていきましょう。
そもそも情弱とは
情報を本質的に捉える実力を持たない人たちのこと
情弱ビジネスを知るには、まず情報弱者が一体どのようなことを意味するのかを知る必要があります。
情報弱者の特徴を挙げると、以下のようなことが言えるでしょう。
表面的な情報に刺激され、流されやすい
与えられた情報を受け取った後に、自分で他の情報をリサーチしにいかない、リーチできない
自分によって心地よく響く情報を正しいと反射的に思い込んでしまう
都合の良い情報環境の中で、自分勝手に取捨選択し、現実逃避している
実は情報と本質的に向き合おうとしない、向き合えない
情弱ビジネスで一気に億を稼ぐようなビジネスパーソンからすれば、情報弱者は、「情報にすぐ酔わされる」と感じるでしょう。
上記のような特徴を持った情報弱者が「気持ちよく酔いしれる情報環境」を用意することが、情弱ビジネスの影響力に繋がっていきます。
情弱ビジネスの分野
分野1:稼ぐ系・稼げる系
最も多いのが「稼げることができるノウハウやツールやスクール」の販売です。
詐欺などの苦情が多いのもこの分野です。
なぜ、詐欺などの苦情が多いかというと、セールスページにはあまりにも確実に簡単に稼げることを謳っているにも関わらず、実際には全く違った現実が広がっているからです。
分野2:スクールビジネス
スクールビジネスは売っている企業側が努力をしていても、プロの目から見れば、情報弱者ビジネスに見えることがあります。
例えば、プログラミングスクールがそうでしょう。プロからすれば、短期間に現場で活躍できるエンジニアを育てるには明らかに無理なカリキュラムにも関わらず、プログラミングスクール自体は「転職率99%」といったセールスコピーが並んでいます。
確かに転職させるという着地点を用意させることは可能でしょうが、転職して幸福に働けるか、頑張ってついていき充実感を得られるほどの実力がつくは別の話です。
分野3:その場しのぎ系
典型的なものがリボ払いですね。また、フリマアプリで現金が売られているケースもあります。
その場しのぎが必要な方に、その場しのぎを提供する代わりに、その人たちが後に大きな負担となる契約やプランになっていることで、情弱ビジネスと揶揄されます。
情弱ビジネスの仕組み
仕組み1:簡単で分かりやすく伝える
初心者をターゲットにするので、情弱ビジネスはとにかく分かりやすく伝えることに徹します。
そして、初心者でも誰でも成果を出せたり、上手くいくことをキャッチーに明示していくのです。
甘くて分かりやすい言葉の連続は、高度な情報に対してストレスを感じる人からすれば、自分を救ってくれる、肯定してくれる感覚を強く覚えます。
そして、「これは運命の出会いだ!」と感じ、情弱ビジネスの沼にハマっていくことになるわけです。
仕組み2:極端に大きな数字
成果を謳う際も大きな数字、支払う金額も大きな数字、基本情弱ビジネスは浮世離れした数字をイメージ、支払っていく世界が多いイメージになります。
例えば、数万のリストを持ったリストホルダーたちに10人程度に声を掛け、LPページでプロダクトローンチを仕掛けた結果、50万円の商材が1万人に売れれば、売り上げは50億になります。この極端な数字の動き方が情弱ビジネスの特徴一つと言えるでしょう。
オンラインサロンは情弱ビジネスと揶揄されがちですが、月額の金額は数百円から数千円程度のものであれば、初心者が中級者にステップアップする「通過儀礼ビジネス」と捉えることもできます。
ただ、情弱ビジネスは、一気にお客に数十万円以上のお金を払わせていくわけです。
また、情弱ビジネスは、大きな金額を払って参加することに対して、「自分にプレッシャーを掛ける効果がある」「やり抜く覚悟が加わる」という点をメリットとして打ち出す傾向があります。
仕組み3:否定と肯定の応酬
情弱ビジネスは、適度に「このままの自分でいいのか?」という潜在顧客の現在を否定しながらも、適度に「そんなあなたでも大丈夫」と肯定を入れ込んできます。
また、未来に関しても、売り出す商品やサービスを手に取らなかった未来に対してかなり残酷な語り口をするものの、商品やサービスを手にすることで得られる未来をとこんとん明るく打ち出します。
このセールスにおける否定と肯定の応酬は、相手がセールスされながら感情を揺らし、自分の本音を開示する快感を植え付ける効果があります。
情弱ビジネスの何が悪いのか?
悪1:クオリティコントロールが低レベル
情弱ビジネスに全振りできる性格やマインドの人は、「売り切ることが正解」「売り切った額が正解」と考えます。
そうなると、セールスページのデザインやコピーは洗練されたものになっていますが、ユーザが実際利用するサービスは、まったくもって作りこまれていないという状況が起きてきます。
なので、ノウハウなどの提供内容が、そもそもそれを努力してもうまくいくカリキュラムになっていないのです。
もちろん、一見情弱ビジネス界隈のプロダクトに見えるものでも、きちんとクオリティコントロールがなされ、サポートもあり、顧客を良い方向へ導くものも存在します。
悪2:単純に勝った人を不幸にしている
サービスや商品の本当の価値とは、顧客の課題解決やニーズを満たすような未来へ導くことだと言えます。
単純に飲食店でいえば、「ある程度高くてもいいけど、招待した大事な人が味を楽しみ、笑顔になる未来」が欲しいと考えれば、そこに貢献できれば、飲食店としてのビジネスパフォーマンスは高いと言えるでしょう。
情弱ビジネスは、明らかに関わった人を不幸にしていく点において邪悪さが突き抜けています。
さらには、情弱ビジネスの主宰側もどんなに稼いでいても、ビジネスマンとしての自分に引け目を感じてしまいます。ビジネスパーソンとしての自尊心が高まらずに、本物でキラキラしている人に会ったときに妬んだり、一般の人に対して、金目の分かりやすいものを見せつけることでマウントを取るような行動に出てしまう傾向があります。
情弱ビジネスに騙されない方法
中級者になるまでは高額なサービスや商品には手を出さない
高額な商品やサービスには良いものがたくさんあります。
自己投資、自分磨き、起業や独立、稼ぐなどといった目的の情弱ビジネスなどにおいては、「自分が中級者になるまでは数万円の商品やサービスには手を出さない」と最初から決め込んでおくのも良いでしょう。
無料の情報、書籍、独学、数千円のオンライン講座などを利用して、中級者への道へ向かうまでに飽きたり、興味を失ったりするのであれば、「自分の本当にやりたいこと、やるべきことではなかった」と考え、現実的に生きるか、新たな道を模索すれば良いのです。
すると、独学スキル、自己完結で考え抜くスキルが高まり、別の分野にチャレンジした際に、努力に対する成果が高まっていきます。
何をやっても中級者になる期間が早くなり、どこかのゾーンできちんと成功し、情弱ビジネスの影響されないリテラシーが完成するでしょう。
最後に:それでも情弱ビジネスはなくならない
情弱ビジネスから学べることは、情報のトーンを変えるだけで、引き寄せられる属性が変わるということ
以上、情報弱者ビジネスについて掘り下げて解説してきました。
情弱ビジネスというのは、実際のところ、引き寄せた人をだます形になった、不幸せにする形なったことから揶揄されているわけです。
圧倒的に高額なビジネスでも結果にコミットするものも存在します。また、小さいころから自制・節制・独学の習慣とスキルを積んできた人からすれば、サービス内容があまりにも酷いと感じるものもあるでしょう。
ただし、自制・節制・独学ができないことを前提にフルサポートし、良い方向に導けるのであれば、そこに価値を感じる人も存在します。ある人には情弱ビジネスに映っても、実際には違い人にとっては良質なビジネスということもあり得るのです。
そして、情弱ビジネスから学べることは、情報のトーンを変えるだけで、同質のプロダクトでも、そこに引き寄せられる属性が大きく変わるということです。
出会いたい人と出会うためには、打ち出す情報のトーンに常に気を使うべきです。ぜひ、今回の記事も参考にしてみてください。
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