WEBディレクターの面接では何を聞かれる?逆質問についても紹介
WEBディレクターとは、WEBサービス・サイト制作に関わるスタッフのまとめ役です。多種多様な制作スタッフとコミュニケーションを取り、企画がスムーズに進行するよう動かなくてはならないため、企業はWEBディレクター採用に際しては何よりも対人関係能力を重視します。
この対人関係能力が測られる場が面接です。そこでこの記事ではWEBディレクターの面接ではどのように受け答えすべきかについて解説します。
WEBディレクターの面接準備
ここでは、WEBディレクターが行っておくべき面接準備について解説します。
ポートフォリオの作成
ポートフォリオの作成は、企業が必要とする情報を簡潔にまとめることを心掛けましょう。ポートフォリオとは、実績や力量を証明できる作品資料です。この資料はWEBディレクターの場合、「どの企画(作品)のどんな課題に取り組み、どのような成果を残したか」を言語化する役割を持ちます。実績を言語化するにあたっては、下記の項目を意識してポートフォリオを構成しましょう。
- 自己紹介、経歴
- 企画名(作品タイトル)
- クライアント情報
- クライアントからの要望
- 要望を実現するための課題
- 課題解決にとった施策
- プロジェクトチームのメンバー構成
- 担当した職務領域
- 受注から納品までのスケジュール
- 各メンバーへの具体的な指示
実績の示し方は各業種によって異なります。例えば、WEBデザイナーであれば、ポートフォリオは自分がデザインした成果物の作品集なるでしょう。いずれの場合も企業にどのようなスキルが必要とされているか意識して、情報を簡潔にまとめることが大切です。
企業のリサーチ
企業の採用基準は実績やスキルだけではありません。社風との相性や意欲なども評価に含まれます。採用担当者はミスマッチを防ぐため、少なくとも以下の3つの情報を知っておきたいと考えています。
- 採用することでどんな価値を発揮できるか
- この業種に就いて何をしたいのか
- なぜ自分たちの企業なのか
この3つの問いに応えるため、応募者側は企業を徹底的にリサーチしておく必要があるのです。そして、リサーチする対象には以下のようなものがあります。
- 企業の採用サイト
- 業種に関連したプレリリース
- 業種や企業に関連したインタビュー記事
- 転職サイトでの口コミや評価
- 知り合いや同業者からの生の声
ただし、インターネット上で集められる情報は匿名のため信ぴょう性にかけていることもあります。可能であるならば、知り合いや同業者に会って実際に話を聞いてみることをおすすめします。生の声を聞くことでインターネットでは得られない企業情報が獲得でき、面接時の受け答えで他の応募者との差別化が測れるかもしれません。
また、事前のリサーチが足りていないと、面接官は「この人は自分たちの企業や業種への興味が薄いので、仕事に就いても長続きしないかもしれない」と判断してしまう可能性があります。面接官に人材ミスマッチの不安を抱かせないためにも、必要なリサーチは徹底して行っておきましょう。
自己PRや志望動機などの整理
自己PRや志望動機は、企業への理解や興味が伝わる内容を意識したうえで、簡潔に伝わるよう整理しておきましょう。面接時間は基本的に30~60分ほどと限られています。
限られた時間内で面接官が知りたいことに応えるためにも、自己PRには企業が求める人材の特徴を踏まえた内容を、志望動機には企業への興味が伝わる内容を用意しておきます。そのうえで、面接官が必要とする情報を端的に話す訓練をしておきましょう。
WEBディレクターの面接ではどのようなことを聞かれる?
WEBディレクターの面接では具体的にどのような質問をされるのでしょうか。そして、質問の傾向を掴んだら、面接官があえてその質問をする意図を察すること大切です。ここでは仕事・パーソナル・志望動機にカテゴリを分け、面接される質問とその意図を解説します。
仕事に関する質問
仕事に関する質問とその意図には以下のようなものがあります。
「成功体験を話してください」
- 自社でどのような活躍をしてくれるか
- 目的達成のために努力できるか
「失敗体験を話してください」
- 失敗にどのように対応するか
- 物事をどのように捉えているか
「あなたのキャリアプランは?」
- 将来の夢を実現させる計画性や能力があるか
- 応募者と自社の将来ビジョンがかけ離れていないか
「WEBディレクターとして心がけていることは?」
- 仕事に対して責任感や意欲はあるか
- WEBディレクターとしての資質はどうか
パーソナルな部分に関する質問
パーソナルな部分に関する質問とその意図には以下のようなものがあります。
「長所と短所について教えてください」
- どんな応募者で何ができる人か
- 自分のことを客観視できているか
「仕事でやりがいを感じるときは?」
- 仕事に対してどのような価値観を持っているか
- 自社業務との相性はどうか
「人からどのような人だと言われますか?」
- 自己分析と周囲の評価にズレはないか
- 社風にマッチしているか
志望動機・その他に関する質問
志望動機やその他に関する質問とその意図には以下のようなものがあります。
「転職した理由を教えてください」
- 応募者の人柄や意欲はどうか
- 入社後に前職と同じ理由で退職するリスクはないか
「仕事とプライベートのどちらを優先しますか?」
- 社会人として働く覚悟はあるか
- ワークライフバランスに対する考え方はどうか
「最近気になるニュースはありますか?」
- 情報感度の高さはどうか
- 社会に対する意識はどうか
企業側への逆質問はしたほうがいいのか?
面接官は逆質問でも応募者を審査するので、応募者は事前に準備して企業側に適切な質問をしなくてはなりません。逆質問とは、面接の最後に想定される「何かご質問はありますか?」に類する、応募者から企業側への問いです。ここでは逆質問の意図、聞くべきこと・聞かない方がよいことについて解説します。
逆質問することによって企業側は何を見ているか
企業側が応募者に逆質問を促す意図は主に3つあります。
- 応募者の意欲を測る
応募者に質問を促すことで、仕事に対してどれほど意欲的か測る意図があります。意欲のある応募者なら、情報収集をしっかり行ったうえで適切な質問ができるよう準備しているはずです。言い換えれば質問がないということは、仕事に対して興味や関心がないと受け取られてしまうかもしれません。
- 社風との相性を測る
質問させることで応募者の性格を読み取り、その人材が自社の職場にマッチしているか測る意図があります。逆質問は応募者にとって能動的な行動です。自分で考えて質問するので、応募者が働くうえで大切にしていることなどが顕在化しやすい傾向があります。
- コミュニケーション力を測る
応募者側から質問させることで、応募者の能動的コミュニケーション能力を測る意図があります。面接官からの質問が「聞き上手であるか」なら、逆質問は「話し上手であるか」を見られています。
逆質問で聞くべきこと
WEBディレクターが聞くべき逆質問にはどのようなものがあるでしょうか。ここでは、未経験のWEBディレクターがすべき質問を3つ紹介します。
- 逆質問1:採用時の仕事内容と必要とされるスキルは?
主に仕事への意欲をアピールすることが狙いです。綿密に面接先企業を調べていれば任される業務内容や、職場で必要とされるスキルについて予想がつく人もいるかもしれません。しかし、この質問をする本当の目的は、業務内容を確認することで仕事への意欲、今後の成長をアピールすることです。すでに業務内容や必要スキルが分かっていても、この質問をすることをおすすめします。
- 逆質問2:職場で使っているソフト・OS、オフィス環境は?
面接先企業がWEBディレクターの制作環境に対し、どれだけ配慮しているか知るのが狙いです。制作環境は、仕事のパフォーマンスや精神・体調にかかる負荷に影響を及ぼす要素です。快適に働けるかどうか知るためにも、制作環境についても尋ねておきましょう。
- 逆質問3:ホームページに記載されている以外の実績は?
面接先企業をよく知ることで、隠されたチャンスを逃さないようにする狙いがあります。企業のホームページはスペースや見やすさの都合上、限られた情報しか掲載されていないことがほとんどです。仕方なく削った情報の中には、応募者が心惹かれる内容が含まれているかもしれません。チャンスを見逃さないためにも、詳細な実績についても尋ねておきましょう。
逆質問で聞かない方がよいこと
WEBディレクターがすべきでない質問もあります。ここでは、してはいけない逆質問を3つ紹介します。
- 調べればわかる逆質問
ネットなどですぐ調べられる内容を質問するのはNGです。自分で調べれば済む内容を質問するのは、面接先企業について何も調べていないのと同義と見なされてしまいます。
- 自信のなさが露呈する逆質問
自信のなさや弱気が露呈する質問は、仕事に対して消極的な印象を与えるのでNGです。企業は失敗を恐れる人材よりも、臆せず挑戦できる人材を求めています。ポジティブな逆質問を心掛けましょう。
- 労働条件に関する逆質問
労働条件に関する質問は、企業側に仕事に対する意欲を疑われる要因になるのでNGです。労働条件について知りたいという人は多いかもしれませんが、これらの質問は採用担当者に「仕事より金銭を優先する人物」という印象を与えかねません。加えて、求人情報に載っている内容と被るリスクも高いので、できるだけ労働条件に関して聞くのは控えましょう。
まとめ
この記事では、WEBディレクターの面接で聞かれることについて網羅的に解説しました。WEBディレクターの面接は、質問だけではなく逆質問に備えることも大切です。求められているコミュニケーション能力とは、聞き上手かつ話し上手であることです。両方を証明するために、逆質問を含めた面接準備を怠らないよう心掛けましょう。
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