会社説明資料の作り方とは?資料の役割は作成ポイントなども解説
自社のHPや、就職ポータルサイトに記載した情報のみでは伝えきれない部分を補う役割を持つのが会社説明資料です。
会社説明資料をはじめて作る方や、毎年同じ内容の資料を配布していることに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、会社説明資料の作成方法や役割について詳しく解説します。
会社説明資料の役割
会社説明資料は、視覚的なインパクト・リマインド効果・情報の統一と正しい理解の促進といった、3つの役割を持っています。
視覚的にインパクトを与える
たとえば、会社の成長率をアピールするために、立ち上げ当時の年商が数千万円あり、現在が数億円あると文言で説明するよりも、図や表を用いて示した方が閲覧者にインパクトを与えられるといったように、会社説明資料には一目見ただけで会社の実績を伝えられる効果があります。
就職説明会の場合、求職者は1日のうちに何社も説明を受けることも多いため、自社に興味を引くような印象を与えるビジュアルの資料を作成しましょう。
リマインドの効果がある
どれだけプレゼンテーション能力が優れていても、一言一句間違えずに同じことを伝え続けるのは困難です。
事前に会社説明資料を作成しておけば大筋を変えることもなく、適宜アレンジを加えながらのプレゼンを行うことが可能です。
また、求職者に自社の魅力を思い起こさせるリマインド効果を与えられる可能性もあります。
情報の統一と正しい理解を促進する
SNSやインターネットなどの普及により、企業の情報を簡単に調べられるようになった反面、誤った情報を掴んでしまう可能性も少なくありません。
誤った情報の取得・拡散を防ぐために、自社の公式サイトや会社説明会を通じ、正しい情報を認識してもらうきっかけを作る必要があります。
また、オンライン説明会を行う場合は、事前に会社説明資料を配布しておくことで、資料を確認しながら疑問点を適宜解消していけるため、スムーズな進行が可能です。
会社説明資料の作り方
会社説明資料の作成にあたっては、掲載する情報を精査し、仕事内容や選考フローなどのこまかな連絡をスムーズに行えるように構成しましょう。
ここでは、会社説明資料の作成方法について詳しく解説します。
入れ込む内容を選定する
自社の属する業種や、仕事説明におけるマーケットの流行・企業概要・ビジネス領域・募集要項・説明会後の選考フローなど、企業研究や選考時の連絡方法につながる情報をメインに選定することが重要です。
また、必須事項ではないものの、社員からのメッセージや業務に関する豆知識などの情報は、求職者に親近感を与える効果が期待できるため、プレゼンター用のスピーカーノートに書き留めておくと良いでしょう。
スライド以外の資料との重複がないかを確認する
企業案内や選考パンフレットなど、配布を予定している資料の内容に重複はないかしっかりと確認しましょう。
資料に載せた情報と同じ内容をプレゼンテーションするのみでは、わざわざ顔合わせで交流できる説明会を開催する意味が薄れてしまいます。
スライドにはポイントだけを掲載し、興味を持った求職者へ適宜資料のページ数を伝えるなど、情報の発信方法を工夫すると良いでしょう。
マクロ視点からミクロ視点を意識して構成する
スライドは大きな情報から小さな情報という順序で構成する必要があります。
たとえば、はじめに業種やマーケットなどの前提情報から、次項で自社のポジションや経営方針、終盤で各部門や職種の業務内容を掲載するといった方法です。
構成の順序を誤ってしまうと、プレゼンテーション中に同じ説明を繰り返すことになり、場合によっては振り出しに戻ってしまうため、非効率的です。
また、情報に統一性がないプレゼンテーションは、かえって求職者の不安を煽いでしまいます。
そのため、スライドの流れを構成する際は、テーマの粒度を確認したうえ取り組む必要があるでしょう。
資料を作成するポイント
ここでは、会社説明資料を作成するために知っておきたいポイントについて解説します。
スライド1つにテーマ1つを徹底する
1ページのスライドに複数のテーマを掲げると、情報量が膨大になってしまうだけでなく、求職者を混乱させる資料になりかねません。
できるだけスライドをふんだんに使い、必要以上の情報を1ページに詰め込まないようにして、テーマ別にスライドを作れば求職者が理解しやすい資料となるでしょう。
文字数は極力減らす
細かな文字がつづられているスライドは読みづらく、志望意欲を低下させる原因になりかねません。
一目で理解できるように文字数を極力減らして、なるべく大きなフォントサイズで表示すると良いでしょう。
適宜イラストや図を挿入しながら、本当に必要なポイントだけをまとめて記載することで、わかりやすく印象に残りやすいスライドが作れます。
アニメーションを多用しない
アニメーションを取り入れることで、伝えたい情報をよりわかりやすく表現できるようになりますが、多用すると強調したいポイントの効果が弱まったり、アニメーションに気が散って本題に集中できなかったりと、かえって逆効果になるかもしれません。
そのため、特にアピールしたいポイントやスライドの中でメリハリを付けたい場合など、アニメーションを反映させる箇所は熟考する必要があります。
資料作成後に確認すること
会社説明資料の作成後は、採用コンセプトに沿っているか・第三者からの評価内容が含まれているかといった、2つの項目を確認する必要があります。
採用コンセプトに沿っているか
自社の採用サイトや就職ポータルサイトのページへ掲載するために採用コンセプトの考案が必要です。
特に会社説明会においては、採用コンセプトに沿ったプレゼンテーションが重要視されます。
求職者は、採用情報から感じる印象などをきっかけに説明会に訪れますが、プレゼンで採用情報の内容について全く触れられなかった場合や、採用サイトのイメージとあまりにもかけ離れていた場合に、想像とのギャップで落胆させてしまう可能性があります。
そのような事態を防ぐためにも、プレゼンテーションや資料のデザインは、採用サイトなどで掲げるコンセプトを中心に据えた内容を意識して作成しましょう。
第三者からの評価内容が含まれているか
自社説明に評価機関から得たライセンス・表彰・マスメディアでの掲載実績など、第三者の客観的なレビューを交えることで、求職者に伝わる説得力がより高いものになるでしょう。
万が一、ライセンスや表彰、マスメディアでの掲載実績などがない場合、従業員からの満足度アンケートやメッセージ、就職口コミサイトを活用してアピールする手段もあります。
また、マイナス面の強い口コミや、業界に関して懸念されるネガティブな要素がある場合、それらのレビューに対するポジティブな回答をプレゼンテーション時にフォローできると、誠実な企業という印象を求職者に与えられるでしょう。
会社説明資料の新たな活用事例
ここでは、会社説明資料を斬新な方法で活用した事例を2つ紹介します。
インビジョン
自社の会社説明資料をベースにした採用サイトです。
ビジョンマッチに重点を置くインビジョンは、採用サイトのコンテンツでビジョンを構築するポイントの紹介や、業務内容と仕事環境に関する情報を資料で確認できるという特徴があります。
採用サイトと資料の情報は、どちらも重視するビジョンがブレることなく作成されています。
Miコーポレーション
Miコーポレーションは複数の店舗や雇用形態、職種から募集を掛けており、採用トップページから資料の確認ができます。
事業内容や募集する職種ごとにまとめられた資料で、エントリー前に自身の適性を確認しやすい内容です。
また、求職者に親近感を与えられるよう、企業の礎である食品メニューのポップがちりばめられたデザインになっています。
まとめ
会社説明資料は、理想の人材の確保を目的とし、実現させるための重要なカギとなります。
自社の魅力を最大限に伝えられるように、必要な情報をどんな表現で作成すれば効果的かを、事前に研究しておくことが成功へのポイントになるでしょう。
今回紹介した本記事の内容が会社説明資料の作成に役立てば幸いです。
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