GO言語のプログラミング入門に最適な学習方法とは?基礎知識をご紹介!
2009年に公開されたばかりの「GO言語」は、読み取りや記入がしやすく、処理速度が早いといった特徴があることからさまざまな企業から注目を浴びています。HackerRank社が2020年2月に調査した「次に学びたいプログラム言語2020」では首位に立つなど、人材市場価値の高さも伺えます。
GO言語のスキルを持つプログラマーは企業からの人気が高いものの、上昇するニーズに対して十分な供給が届いていないのが現状です。
そこで、この記事ではGO言語の入門に最適な学習方法や基礎知識などを解説します。
GO言語とは
GO言語とは、Googleが開発を手掛けたプログラミング言語で、C言語の礎になるB言語やUNIXの開発者であるケン・トンプソン氏と、ロブ・パイク氏によって共同設計されました。
GO言語はコードの書きやすさが特徴的で、冗長な記述を用いることはありません。一方で、明示的な指定をせずにコンパイラが自動で行う暗黙の型変換など、曖昧な記述は不可能となっています。また、GO言語は高い拡張性を活かして、より便利なプログラムへ自由にカスタマイズすることが可能です。
さらに、GO言語に必要なメモリ容量はJavaの1/30だけでありながら、処理速度は素早く消費リソースの少ない、コストパフォーマンスに優れたプログラミング言語だと言えます。繰り返し処理が求められる場合でも、for文とwhile文の2つ用意されているのが一般的なのに対して、GO言語ではfor文のみです。そのため、繰り返し処理をシンプルにすることによって、どんな人が開発してもほぼ同様なプラグラミングになるように設計されています。
GO言語の入門におすすめの学習方法
ここでは、GO言語の入門におすすめの学習方法を解説します。
オンライン上のサイト
GO言語はオンライン上で学習できるWebサイトが充実しています。しかし、過去の情報が混ざっているサイトも存在し、開発を中断しているツールや新たに追加された機能などもあるため、初心者には情報の鮮度を見極めるのが難しいかもしれません。
上記のことを踏まえると、オンライン上で学習する際は動画形式おすすめです。
たとえば、ドットインストールというプログラミング学習サイトでは、GO言語入門コースとして全24種類が用意されおり、最新の情報をテーマ別に3分ほどの動画を見ながら学べます。短い時間で飽きずに続けられ、難しいテーマは何度でも復習可能です。
書籍
GO言語のみならず、プログラミング学習の全般で共通することですが、できるだけ最新版の書籍を購入しましょう。出版された日付が最近のものや、古いものでも改訂版であれば問題なく学習できます。
また、JavaやPythonといったほかのプログラミング言語と比較しても、GO言語の書籍はわずかな数しか出版されていないため、選択肢は少ないものの迷わずに選ぶことができます。
プログラミングスクール
独学だと不安を感じる人は、プログラミングスクールに通うのも良いでしょう。
プログラミングスクールでは、エンジニアとしての実務経験が豊富な講師から教わることができるため、着実にスキルアップを図れます。また、就職のサポートや保証を行うスクールも多く、将来面も安心です。
しかし、GO言語に特化したプログラミングスクールは少なく、学習サイトやフォーラムも英語表記のみで公開されている場合が多いので、入学前にしっかり見極める必要があります。
GO言語で開発できるもの
GO言語はアプリケーション開発や、Webサーバーの構築などができます。ここではGO言語で開発できるものを解説します。
アプリケーション開発
GO言語は、Android・IOSに向けたアプリケーション開発を行えます。「Go mobile」や「Go Cloud」といった作成ツールがはじめからパッケージ化されており、Web・モバイル用などの構成を変更せずに行える手軽さが魅力です。
ツールの活用によって、Webサーバー上へのデータ保存や処理ができるクラウドアプリの開発もできます。
Webサーバー構築
GO言語に付属している「Net/httpパッケージ」を活用すれば、Webサーバーの構築も可能です。通常、Webサーバーの構築にはWebサーバーソフトウェアのApatceなどを用いますが、GO言語はサービスやサーバーの構築をすべて行えるため、効率化を図れます。
CLI開発
CLI(Command Line Interface)とは、コマンドの入力画面で作動するツールのことを意味します。GO言語にはクロスコンパイル機能が備わっており、開発環境に左右されることなく、OSやプラットフォームなどの依存関係を考える必要がありません。そのため、CLIで実行するアプリを作成しやすい言語です。
API開発
API(Application Programing Interface)とは、開発したアプリケーションやソフトウェアの一部を公開して、ほかのアプリケーションと共有を図るインターフェイスの仕様を意味します。
GO言語を用いたAPI開発は、多くのメリットをもたらします。サーバーの移設にともなう追加開発をする手間がないことや、開発者が異なる場合でもシステムトラブルに対処しやすいといった、GO言語ならではの強みを実感できるでしょう。
GO言語のメリット・デメリット
ここでは、GO言語のメリット・デメリットを解説します。
メリット
GO言語のメリットは以下の2つです。
・初心者にも理解しやすい
GO言語はプログラミング初心者にも基本構文を理解しやすいように、とてもシンプルに設計されています。はじめてプログラミングに触れる方でも、言語仕様を読み取れるまでそれほど時間を要さないでしょう。
・安全性に優れている
GO言語は、対象の性質を明かしてプログラムを組み立てる特徴を持つ、宣言型プログラミング言語です。メモリの解放忘れを防ぐことや、記述のルールを厳しく定めており、複数のプログラマーが開発を行っても表記が不安定になりにくいといった点から、安全性に優れています。
デメリット
GO言語にもデメリットはあります。
・Genericsが存在しない
Genericsとは「<>」コードを用いて範囲指定し、限定的なデータ型に依存させないプログラム処理を行う機能です。
Genericsは便利なため、プログラミングにおいて活用するシーンが多くありますが、GO言語にはGenericsが存在しません。GO言語ではメモリ管理機能に、メモリの内部にある型を明らかにする規定があります。そのため、同一の機能を作成するたびに、型を準備する必要がある点がデメリットです。
・コードの継承がない
GO言語には、コードの拡張性を高めることや、汎用性の高いコード継承がありません。既存のクラスにあるシステムを向上させて作成することが難しいため、新たにクラスを作り直し、はじめからシステムを構築することになります。
しかし、継承よりも作業量は増えますが、埋め込み式で代用することが可能です。万が一、オブジェクト指向を軸としたプログラミングができると考えていた場合は、イメージと少しかけ離れてしまうのがデメリットになります。
・例外処理がない
例外処理とは、コンパイル作業ではスムーズにできた処理が実行フェーズでシステムエラーを起こした場合、処理を中断したりエラーメッセージを表示したりすることです。
この例外処理がないために差し支えることがあるとすれば、エラーの発生箇所がはっきりと分からないことでしょう。そのため、エラーの要因を解くのに手こずってしまうのがデメリットだと言えます。
まとめ
この記事ではGO言語の入門に最適な学習方法や基礎知識などを解説しました。GO言語は、ほかのプログラミング言語と比較してもシンプルな設計のため、初心者がはじめやすいプログラミング言語の1つです。しかし、自主学習だとつまずきやすいステップに当たっても、続けられる辛抱強さが求められるため、くじけてしまう人も少なからず存在します。
万が一、GO言語が難しいと感じた場合は、Microsoft Officeに含まれている簡易式のプログラミング言語「VBA」から学びはじめると、GO言語を理解できる能力が身に付けられるでしょう。
今後、ますます活躍が予想されているGO言語を学ぶのは、まさに今が狙い目だと言えるでしょう。
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