家庭用Wi-Fiはテレワークで大活躍!選定のポイントなどを解説
現在、世界的に猛威をふるっているのが新型コロナウイルスです。イギリスではロックダウン、日本では緊急事態宣言が発令されるなど、未知なるウイルスとの闘いの日々が続いています。極めて感染力の高いウイルスがこれ以上蔓延しないように、政府主導で人と人が密になる機会を減らすべく様々な施策を展開しています。
その感染症対策の一環として、通勤を回避するために「テレワーク」を導入する企業が急速に増加しています。
しかし、テレワークで仕事が行える環境整備が思うように進んでいないケースも少なくありません。そこで今回はテレワークで必要になる家庭用Wi-Fiについて役立つ情報をご紹介します。テレワークへの移行を検討中の方はぜひ参考にしてください。
テレワークに家庭用Wi-Fiが必要な理由
テレワークで仕事をする場合、業務連絡ではチャットツールなどの利用が必要です。
また、SkypeやZoomなどを使ってビデオ会議をする機会も多いでしょう。そうしたツールを使う際には、大きなデータ量を必要とします。もしも家庭用Wi-Fiがなくモバイル回線などを利用している場合は、契約によってはデータ通信量が一定値を超えてしまうと速度制限がかかり、情報処理速度が遅くなってしまいます。
しかし、スマートフォンのモバイル回線は速度が安定しないケースもありますし、業務で発生する大きなデータ量を処理しきれない端末も出てくるでしょう。そのため、テレワーク環境には安定した家庭用Wi-Fiが必要です。また、Wi-Fi環境であればLAN配線も不要なので、導入が簡単というメリットもあります。
家庭用Wi-Fiを利用できる3つの通信環境
先ほどご紹介したように、テレワークには家庭用Wi-Fiが必要不可欠です。では、続いて家庭用Wi-Fiを利用できる通信環境を3つご紹介します。
光回線
光回線を利用してのWi-Fi環境構築は多くの家庭や企業で用いられています。そして、光回線の通信インフラを整備するためには、まず工事が必要です。光回線を開通するための工事は、家の近くの電信柱から自宅内に回線を引き込む簡単なものです。エアコンのダクトや電話の配管などの既存の穴から電線を通すのですぐに完了するケースがほとんどでしょう。 また、光回線にはWi-Fiのほかにも有線LANでのインターネットへの接続方法があります。昔は有線LAN接続の方が速度が安定する傾向がありましたが、昨今では利便性に優れ通信も安定しているWi-Fiを利用される方が多いです。
ポケットWi-Fi
ポケットWi-Fiとは手のひらに収まる小型の通信端末のことで、持ち運びができるルーターです。ポケットWi-Fiがあれば手軽にWi-Fi環境を構築でき、出先・出張先でも利用できます。契約を結んで端末を入手すればすぐに利用開始できます。
テザリング
テザリングとはスマートフォンの通信回線を借りて、パソコンなどほかの端末にWi-Fiでの通信インフラ環境を提供する機能です。スマートフォンを契約しているユーザーであれば、オプション契約を結ぶことで誰でも利用が可能です。気を付けたいのはスマートフォンで契約しているデータ容量を共有している点で、テザリング元の通信容量は使用に応じて減っていきます。
また、スマートフォンのテザリングではモバイル回線を使うため、光回線やポケットWi-Fiに比べると速度や安定感は安定しないケースもあります。そのため、テザリングはテレワークには向いていない場合もありますが、限定された場面など一時的にテザリングを用いるのには便利でしょう。
家庭用WiFi選びで大切なポイント
家庭用Wi-Fiを選ぶうえで大切なポイントを3つ解説します。通信品質・コスト・機能性に着目してみましょう。
通信品質
まず、家庭用Wi-Fiは通信品質が良質であることが大切です。コスト面を気にするあまり、粗悪な家庭用Wi-Fiを契約してしまっては満足に機能しないでしょう。通信回線が安定していないとWebページの読み込みが遅くなってしまったり、アクセスがうまくできなかったりする場合があります。テレワーク環境で通信回線が安定しないWi-Fiを利用することは致命的です。Wi-Fiを選ぶ際には販売員などにWi-Fiが利用できる範囲や、通信の安定性などをしっかり確認しましょう。
コスト
家庭用Wi-Fiには多くの種類があり、各通信事業者からさまざまなサービスが提供されています。
ただ、どのサービスも一律で同じ料金ではないため、機能や値段を確認してよく検討する必要があります。導入コストを節約できる例としては、スマートフォンを契約しているキャリアの光回線を契約すればWi-Fi導入に必要な工事費は免除してくれるサービスなどもあります。
また、基本的に費用は毎月発生するので契約は慎重に行いたいものです。事前によく情報収集をしてどの通信事業者がコスト面でも優れているのか、必ず相見積もりを取って比較しましょう。
機能性
機能性としては設置するルーターの種類によって、接続できる端末の推奨台数や通信速度が異なります。
また、ルーターの初期設定が簡単に行えるかという点も大きなポイントです。特にITリテラシーの低い方であれば、スムーズに設定ができるルーターの方が安心でしょう。ハイスペックなルーターが必ずしも良いというわけではないので注意しましょう。
家庭用Wi-Fiのセキュリティでの注意点
家庭用Wi-Fiはセキュリティ面に注意しなければなりません。Wi-Fiの通信を不正に傍受しようとする方も存在するためです。そうしたリスクからテレワーク環境を守らなければいけません。企業は機密情報を取り扱うので、企業側の不手際で情報が流出してしまったら会社に多大な損害を与えてしまいます。セキュリティ面が脆弱なため情報が流出した場合、企業の信頼も下がってしまうでしょう。そうした事態を防ぐためにも、家庭Wi-Fiのセキュリティ面での注意点をご紹介します。
パスワードを変更する
一般的に、家庭用Wi-Fiは契約時に初期設定のパスワードに設定されています。そして初期設定のパスワードは「user」など決まったパスワードで設定されている場合が多く、解読しやすい状態になっている場合がほとんどです。そのため、まずは初期設定のパスワードを変更しておくと良いでしょう。
なお、パスワードをご自身で変更することは一つの防御策と言えますが、パスワードは覚えやすい単純な言葉などにしてしまいがちです。そのため、覚えやすい記号の羅列ではなく、アルファベットと数字を織り交ぜるなど、複雑で安全性が高い文字列に設定してみるのもポイントです。
また、定期的にパスワードを変更する方法もありますが、人は一度決めたパスワードを変更する度によりセキュリティの脆弱なパスワードを選んでしまう傾向があるという研究結果があります。新しいパスワードを作成しようとする際、人間の心理的に前のパスワードに関連付けて考える傾向があり、パスワードを変えれば変えるほどヒントを残してしまうそうです。そのため、情報流出などの恐れが低い場合は頻繁にパスワードを変える必要はないでしょう。
アップデートを欠かさない
悪意あるプログラムから大切な情報を守るために、日々セキュリティの世界も進化しています。セキュリティ強度を上げるためには、セキュリティソフトのアップデートは欠かさず行いましょう。例えばWi-Fiルーターのファームウェア更新を適宜行うなど、常に最新の状態にしておきましょう。セキュリティ面の向上させるためには、常にパソコンなどの周囲のデバイスの状態をアップデートしておくことが重要です。
接続されているデバイスを定期的に確認する
セキュリティを考えるうえで、接続されているデバイスを定期的にチェックしておくことも欠かせません。具体的な対処方法として、ルーターの管理画面で自分のWi-Fiルーターに接続している端末の台数を確認することなどが挙げられます。もし自分が認識している台数よりも接続されている台数が多い場合は、他人に無断でWi-Fi環境を利用されているかもしれません。
また、セキュリティWi-Fiルーターを導入することもおすすめです。セキュリティ付きのWi-Fiルーターは接続元となるWi-Fiの堅牢性が高く、ネットに接続するすべてのデバイスにセキュリティ対策ができます。また、パソコンにはウイルス対策ソフトをインストールしておけばより安心でしょう。有害サイトやウイルスをばらまく危険なサイトへ接続しようとした際には、警告画面を表示して危険なアクセスを事前に防止してくれます。
まとめ
今回は家庭用Wi-Fiの情報にスポットライトを当ててご紹介しました。テレワーク環境では、利便性の高い家庭用Wi-Fiの導入がおすすめです。Wi-Fi環境は通信品質や機能面、コストの観点から比較して、ぜひご自身にフィットしたサービスを選んでみましょう。
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