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デザイン批判とデザイナーの誹謗中傷:デザインにまつわる炎上について
COLUMN 2020.7.15

デザイン批判とデザイナーの誹謗中傷:デザインにまつわる炎上について

テクノロジーが進化し、個人が手軽に情報発信をできるようになった時代は、とにかく悪評が加速度的に流布しやすくなっています。

その一つが炎上であり、利害関係にない人々が一時的に興味を発火させ、批判や暴言などの火傷を背負います。

これはデザイナーにも同じことが言えます。デザイナーは自分が作ったものを世界に納品・発信する仕事です。

要は世界に対して、自分のパフォーマンスをさらけ出していきます。企業のある部署の社内に閉ざされたシステムの中で形として明確に残りにくい仕事をしているわけではありません。

デザインとは対外的な人をターゲットに打ち出します。世の中のあらゆる情報が開けた世界で、実はデザイナーのデザインとは誹謗中傷の対象となりやすいのです。

そこで、今回はデザイナーへの誹謗中層について掘り下げて分析していきたいと思います。

デザイン批判は、デザイナーのプライベート批判へすり替わる

デザイナー自身が、自身の「私事」を「仕事」にしているケースもある

SNSで炎上したデザイン批判に対する流れの中で、デザイン批判が突然、そのデザインを作ったデザイナーの人格やプライベート批判へすり替わるということがあります。

例えば、あまりにも分かりづらいシンプルなデザインを作ったデザイナーに対して、デザイナーが住むミニマリスト的なシンプルに削ぎ落した部屋を非難され、結果、「だから、こうしたデザインを作ってしまうんだ」と結びつけられてしまうような現象です。

また、あるデザインを作ったデザイナーの過去のインタビューでの発言が切り取られ、炎上したデザインを作ってしまう原因と結びつけるといったこともあります。

これらは分析と言ってしまえば、分析と捉えることもできるでしょう。

なぜなら、人格やプライベートに対してツッコミを受けるクリエイターというのは、何かのメディアを通じて、それを公開しているわけです。

「デザイン力が上がるプライベートの過ごし方」をネタに書籍や雑誌で自分を売り出すということは、デザイナー自身が、私的な側面を公的な側面に内包していることを煽っているとも言えるでしょう。

この場合、デザイナーの炎上は、タレント的な側面を持ち、一気に大きくなるでしょう。

日ごろから淡々とデザインだけをして、SNSやメディアの露出をまったくしていないデザイナーについては、誹謗中傷の火種になるネタを探すことがより難しくなるからです。

デザイン批判がデザイナーの誹謗中傷へ繋がる理由

理由1:デザインはデザイナーの趣味趣向が大きく影響されると捉えられてしまうから

まず、一般的に完成されたデザイン物は、デザイナーが主体となって作られたという印象が強い側面があると考えられます。

これは、有名なデザイナーになるほど、自身がディレクションやプランニングに独裁的に加われるため、一般的にデザイン物とデザイナーを結び付けやすいケースが多いからです。

しかし、クリエイティブ案件は、クライアントに対し、ディレクターなどのプロジェクトを統括する人材がおり、その人材の配下でデザイナーが動いていきます。

また、1つのデザインが決まる過程は、ディレクターのマーケティング思考や決裁者の好みなど、様々なことが相まって決定されるため、デザイナーの100%の思考が反映されることは珍しいと言えるでしょう。

理由2:デザインは一般的に評価しやすく、批判のメンタルコストが低いから

デザインされたものは、実際に使ってしまえば誰でも個人的な評価することができます。

しかも、そのデザインが自分にとってどうであったかの直感をそのまま伝えることにあまり疑問を持たないと言えるでしょう。それは「デザイン」というものが曖昧で多くの意味を持つからです。

批判する側が自分に正当性を持ってしまいがちだと言えます。デザインについてブラックボックスでも、デザインについて何かしら論じることができるわけです。

これからは、ユーザーを置いてけぼりにするデザインやデザイナーは燃え上がる時代へ

デザイン業界だけで独りよがり煙たがられる

デザインされたものは世の中のあらゆる場所に存在します。そして、日々色んな人がデザインの使い勝手をいろんな側面で体験しています。

明らかな違和や邪悪な作為を感じた際に、その気付きを唱えるメディアを個人個人が持っています。

これからは、ユーザーにあまりにも寄り添わないデザインやデザイナーは、大きな批判や誹謗中傷を受けてしまう可能性が高まっていくでしょう。

何か新しい価値や体験を提示する際も、ターゲットユーザへの愛や制作物に対する真摯な姿を示すことも大事になっていきます。

内輪で作られたアワードや評価システムによって、質の高いとされたデザインやデザイナーをそのまま外の世界へ開いていくと、そこに大きなリスクが生じると言えるでしょう。

常にユーザーに寄り添うということは、外の開かれた世界と向き合い続けている、世の中に対してセンスを持ったデザイナーと捉えることもできます。

デザイン業界の中で閉鎖的な賞を取ったり、業界内の地位を高めるよりも、ユーザーへ向かいながら、自分の適切なクリエイティブを出し引きできるデザイナーに大きなスポットと称賛が向けられていくはずです。

その点で、デザイナーへの正当性を得ない誹謗中傷はダメかもしれませんが、デザイン批判とは常に価値のあるユーザーボイスとして情報を受け取ることが、デザイナーとして上昇し続けるコツの一つとも言えます。

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