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ホント!?優れたクリエイターは孤独であるべきなのか?
COLUMN 2020.5.13

ホント!?優れたクリエイターは孤独であるべきなのか?

クリエイターとしての職を経験している方であれば、「真のクリエイターとは?」「優れたクリエイターとは?」と考えたことはあるのではないでしょうか?

クリエイター論の中で最も語られるうちの一つに「優れたクリエイターは孤独であるべき」というものがあります。

そこで、今回は専門家や研究者の様々な指摘から「優れたクリエイターは孤独であるべきなのか?」について掘り下げて解説していきたいと思います。

論1:孤独で何も考えない時間が創造力を高める

クリエイターには無想の時間が必要だ

神経科学者とビジネスリーダーを一堂に集めた世界的イニシアチブである「ニューロリーダーシップ・サミット」を創設したデイビッド・ロックは、自身の著書『最高の脳で働く方法』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の中で、「何かを考えないようにする能力は創造力の要なのだ」と指摘しています。

これは脳の仕組みを上手く捉えていて、何も考えていない時間は脳科学では「デフォルト・モード・ネットワーク」と言われています。

デフォルト・モード・ネットワークは、長期記憶にストックされた知識や感情などを組み合わせたり、再解釈したり、再編集したりします。要は、何も考えない時間に、人はクリエイティブになっていると言えるでしょう。

そう考えると、孤独であるほうが、一人で何も考えない時間を捻出しやすいとも言えます。この点からはクリエイターは孤独であるべきというよりかは、ちゃんと無想時間を確保するべきだと言えるでしょう。

論2:孤独な青春期が創造力を高める

クリエイターにはネガティブな孤独の時間が必要だ

偉大な心理学者ミハイ・チクセントミハイが1990年~1995年に91人の並はずれた創造的なアーティスト、科学者、実業家、官僚を対象に行った研究では、被験者の多くが「青春期に社会のはみだし者」だということが分かりました。

嫌われ者のオタクのオタクにこそ創造力を手にするという言説はとても面白い指摘ですね。例えば、クリエイティブな職種のお笑い芸人を見てみると、アメトーークの番組お題でも「中学の時イケてないグループ芸人」というのがあります。

青春期の多感な時に、ネガティブな状況にいると、悩みや想像が豊かになり、それが後のクリエイティブスキルに繋がることが予測できます。逆に青春期に高い自己肯定感でネガティブな側面を考えずに済むと、表層的に物事を捉えてもうまくいくため、なかなかクリエイティブな思考が育たないとも言えるでしょう。

論3:孤独な内向性が創造力を高める

クリエイターには内向的な孤独の時間が必要だ

『Wired to Create: Unraveling the Mysteries of the Creative Mind』著者であるスコット・バリー・カウフマンとキャロライン・グレゴリーは、孤独が「イマジネーション・ネットワーク」を刺激するとしています。

孤独な人は内向的な時間を好み、内向的な時間を「精神的海外旅行」のようにワクワクして楽しみます。内向的であることに対してモチベーションを燃やし続ける孤独な人は、自然に創造力を高めているのです。

しかし、これは孤独というより、内向性の問題と言えます。孤独な人であっても、内向的な時間を確保し、内向的な時間に深く潜ることを嫌えば、クリエイティブ性は高まらないと言えるでしょう。

外向的な人が、内向的な時間にも大きなモチベーションを持つことができれば、外向的な知的経験が、内向的な時間をさらにクリエイティブにする材料になると言えるでしょう。

論4:孤独な歩行が創造力を高める

クリエイターに歩く孤独の時間が必要だ

精神科医アンダース・ハンセン著『一流の頭脳』(サンマーク出版)で紹介されている「アイデアを歩かせよう:創造的思考におけるウォーキングの効能」という研究では、「被ブレインストーミングと新しいアイデアを出す能力において、歩きながらテストを受けた被験者の成績は、歩かずに受けた被験者をおおむね60%おも引き離していた」ことが分かりました。

一人で歩くことによって、認知機能が高まることは様々な研究で言われています。そのため、私たちは一人で歩く時間を確保することによって、よりクリエイティブになることができます。

孤独な人は自然に一人で歩き続けることをするため、創造力が高いと考えることもできます。

論5:多様な人とのおふざけが創造力を高める

クリエイターには多様な絡みの時間が必要だ

孤独ではないことが創造性の向上に繋がるという研究もあります。オークランド大学経済・経営学部のバーバラ・プラスター博士は2007年の論文『Taking the Piss: Functions of Banter in the IT Industry(IT産業におけるからかいの言葉の効用)』で、からかいの言葉や冗談が人間の想像力を最大発揮するために重要だと述べています。

冗談とはほどよくリラックスして陽気な気分の時に出るものであり、この精神状態こそがクリエイティブの源と考えているのです。

また、何十年にもわたる社会科学研究で、多様性のある集団はより創造性に富み、よりよい議論ができることが分かっています。

つまり、多様性のある集団で冗談やからかいなどを言えるような環境も大事だということです。議論がクリエイティブに破綻したり、時にはディベートのようにロジックを深堀りしてみたり、そういった多様性のある環境で、冗談から哲学までを織り交ぜることが創造性の源になるのです。

ただし、そもそも多様性のある集団で冗談や議論を楽しむためには、内向的なアイデア力を要するとも言えるかもしれません。全員が外向的であると、表層的な会話で全員のやり取りが進んでしまうからです。

最後に:孤独的であること確かに創造力を高める

孤独という側面もしっかり愛することが、自身のクリエイティブを引き上げる

以上、優れたクリエイターは孤独であるべきかということについて掘り下げて議論してきました。

確かに孤独であることが、クリエイティブに重要な様々な要素にとても良い影響を与えることが分かりました。

しかし、それは根っからの孤独である必要があるわけではありません。

孤独を取り入れ、孤独を深く過ごすことが大事なのです。ぜひ、孤独を上手く取り入れて、自身のクリエイティブの才能をより大きく開花させていましょう。

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