マッチングリスク意識とは
「買わなきゃよかった」と購入後のミスマッチを考えること
マッチリングリスク意識とは、購入を検討する際に、自分がその商品やサービスとマッチしない可能性を思い浮かべることを意味します。
営業中も、通販サイトの閲覧でも、勧誘の際も、相手は常にマッチングリスク意識を集中させています。
マッチングリスク意識の強い相手にマニュアルトークは通用しない
マッチングリスクケアは成約率を大きく変える
営業の優れたマニュアルであれば、潜在顧客のマッチングリスク意識をカバーできるものになっているかもしれませんが、マッチングリスク意識の強い相手には、攻めの営業はあまり通用しません。
攻めの営業とは、商品の魅力を伝えたり、サービスの質を訴求したり、お得感を出したりといった「アピール」です。
マッチングリスク意識の強い人は、(1)説明されたようなサービスを求めている、(2)このサービスがいいのは理解できた、(3)金額感も問題ない、【でも、申し込みに踏み切れない】ということが起こります。
そして、ダメな営業マンやセールスライターは、商品訴求やお得感を何度もループして伝えようとします。本人たちは「あと一押し」と考えているかもしれませんが、押したままでは、成約に至らないのです。
マッチングリスク意識の強い人は、自分が手にしようとしているものが、自分にマッチしているとなるべく腑に落ちたいわけです。
マッチングリスクが強い人には以下のようなコミュニケーションを心掛けるようにして下さい。
<マッチングリスクケア法>
(1)不安なことを尋ねる
(2)不安を抱いていることに同調する
(3)不安を対処する説明を加える
(4)顧客のなりたい未来像と商品を結ぶ
まず、不安に思っていることを聞きます。この不安を本音で語らせることができなれば、次へ進むことができません。
既に相手を理解することなく自分のテンポで営業をしてきた場合、相手は「どうせ言っても寄り添ってくれなさそうだし」と諦めている可能性もあります。
本音の不安が聞き出せれば、その不安に思いっきり同調します。顧客の不安に寄り添うのです。「いや、大丈夫です!」といきなり返すよりも、「そうですよね。やはり不安ですよね。」と共感することが大事です。
そのことで、あなたが同じマッチングリスク意識を持った人であるかのように捉えてくれることもあります。同じマッチングリスク意識を持ったあなたが、マッチングリスクに対してケアできることを伝えてくれたら、相手は「自分も大丈夫」と認知してくれるのです。
共感後に、不安対処を行い、最終的に顧客のなりたい未来像が、その商品(サービス)で叶うことを、再度イメージさせ、クロージングに向かいます。
このように、マッチングリスク意識をトークやライティングを展開させることは、営業・プレゼンテーション・Webサイトやメルマガのコンバージョンなど、あらゆる場面で大切になります。
マッチングリスク意識はWeb上でより繊細で敏感になる
FAQ・流れ・想いまでを丁寧に仕上げよう
マッチングリスク意識は、対面の営業トークよりも、Web上のセールスでより重要度が増してきます。
なぜなら、Web上のセールスは少しでもマッチングリスク意識があると、成約に至らずに離脱してしまうからです。Web上は、対面と違い、ユーザの自由度が高く、マイペースになれるからです。また、Web上の情報反応は非常にスピーディーです。
そのため、マッチングリスク意識を削ぎ落すことがとても重要になります。
1ページで潜在顧客から成約や購入を獲得するランディングページでは、以下のような情報セクションをよく目にするはずです。
・ターゲティング
(こんな悩みございませんか?)
(以下のようになりたいと考えていませんか?)
・レビュー
(お客様の声)
・FAQ
(よくある質問声)
・ウィル
(サービスへの想い)
上記の情報セクションは、商品内容や商品の質や機能を直接的には説明していませんよね。しかし、この部分がごっそりなくなると、成約率や購入率は大きく下がってしまう可能性があります。
それは、潜在顧客のマッチングリスク意識が大きく高まるからです。
例えば、「こんな悩みございませんか?」という箇条書きのターゲティングセクションを読むことで、「あっ、これって私も同じ悩みだ!」と感じれば、マッチングリスク意識を和らげることができます。
また、お客様の声で、性別や年齢などの属性と一緒に、真摯な声が連なってあれば、「この人、私と似ていて、しかも、私が叶えたい状況になっている!」と感じて、マッチングリスク意識がさらに下がっていきます。
FAQ(よくある質問声)は、潜在顧客が、ふと「そういえば、あれってどうなんだろう!?」と疑問を持ったことをケアします。疑問を抱くこと自体がマッチングリスク意識を強めるので、FAQで最大公約的に抱かれる事柄へ対処することはとても大事なのです。
「商品への思い」「サービスへの想い」を最後に語ることも、セールス重視ではなく、あくまで顧客の未来像をよりよくするために作っていることを分かってもらえる可能性があります。顧客は自分のなりたい未来像が叶えば、マッチングを感じられるため、やはり、最後に想いを綴ることも効果的です。
最後に:マッチングリスク意識をケアできるビジネスパーソンになろう
マッチリングリスク意識の対処とは、潜在顧客の背中を柔らかく押すこと
以上、マッチングリスク意識について掘り下げて解説してきました。
マッチングリスク意識の対処が上手になれば、成約や購入の取りこぼしが減ります。営業マンやサイトによっては、かなり好転することもしばしばです。
マッチリングリスク意識の対処とは、潜在顧客の背中を柔らかく押すことです。
知人や同僚と「買い物トーク」をする際、「欲しいものがあるけど、悩んでいる」という人がいたら、「その人はどんなマッチングリスク意識を抱いているのだろうか?」という視点で話を掘り下げてみるのも良いでしょう。
ぜひ、今回の記事も参考にしてみてください。