Web開発クリエイターに捧ぐ!キャリアップでWebディレクターになる方法とは!【インタビューVol.1】
Webデザイナー、WebエンジニアがキャリアアップでWebディレクターになるケースが増えてきています。または、制作進行係としてプロジェクトに携わりながらディレクター業務を兼任するようになったというパターンもあります。
現在Web・IT業界ではWebディレクションができる人材が不足しています。今後も新しいWebサービスが日夜リリースされていくことが予想されており、Webディレクターの需要が高まっています。そこで、今回は、Webディレクターの方々に独自取材を行い、Webディレクターになるにはどうすればいいか?をお聞きしてきました。
Webディレクターになるには?どの様な経緯でWebディレクターになったか?
Webディレクターになるには実務経験が必要です。私個人の意見ですが、Webデザイン系の専門学校や美術大学のデザイン科に進学する必要はないと思っています。
それは、Webディレクターの業務に必要な資格といったものは存在しないからです。Webディレクターに必要な資格があるとすれば、やはり実務経験です。
実務経験がものをいう世界のため、Webディレクターになりたいのであれば未経験でも募集をしている企業に就職するのがWebディレクターのキャリアをスタートさせる最短コースです。
私自身もWeb業界未経験でITベンチャーの企業に入社しました。もちろん、いきなりWebディレクターとしての採用ではなく、Webエンジニアの業務からスタートしました。
Webディレクターとしてのキャリアチェンジの転職がきっかけでした。サービスを作るサイドから、サービスを企画、運営するサイドに転向し、Webディレクションに携わるようになりました。
業界未経験での就職活動は難しいと思われるでしょう。実は、Web業界は全般的に人材不足なので業界未経験でも採用されるケースがよくあります。私がエンジニアとしてベンチャー企業に入社し、Webディレクターにキャリアチェンジしたように、Web業界にいればWebディレクターになれるチャンスは必ずあります。
Webディレクターの能力をどこで身につけたか?
Webディレクターの能力ほぼ実務経験を通して身につけたものです。約2年程度ディレクション業務に携ったころから、ある程度自分で仕事を回せるようになってきたという実感がありました。
話が重複してしまいますが、Web業界は人材不足です。Webディレクターの業務内容はクライアントとの打ち合わせ、プロジェクトの進行管理、資料作成、スタッフマネジメントと多岐にわたります。
私の場合は、コンテンツの企画やクライアントへの提案といった「Webプランナー」の領域の業務の、要件定義や企画書の作成もWebディレクターとして携わっています。
Webディレクターとしてキャリアチェンジした際にWebディレクションの関連書籍はたくさん読みました。しかしながら、「スキルをどこで身につけたか?」と言われると、やはりWebディレクターとしてプロジェクトに関わるなかで身につけたものがほとんどです。
結局は、Webディレクターの能力を身につける場は実務経験しかありません。Web、IT業界の トレンドと技術は日々刷新されていきます。今でも業務や自分から最新情報を取得しにいくことで、日々ディレクション能力を磨いているつもりです。
Webディレクターとして、仕事につくには?どの様な会社に入るべき?就活の対策とは?
Webディレクターになりたい方は、Webサービス・プロダクトでゼロベースでの製作を一度経験してみてください。その際には自分の興味・関心のあるプロダクト・サービスを意識してください。
Webサービス・プロダクトに関わる会社に就職する際には、どのようにWebディレクションに携わりたいか、何故Webディレクターになりたいのかを姿勢で示す必要があります。
わかりやすくするために、Webディレクターの就職先として一般的な「Web制作会社」を志望しているとします。各Web制作会社には特徴とでも言いましょうか、デザイン力が高い会社、サーバーサイドに強い会社などそれぞれ得意な分野をもっています。
自分の興味・関心のある分野に強い製作会社でのWebディレクション業務は、「ユーザーに良いサービス・プロダクトをたくさん届けたい」、というモチベーション向上につながり、良い結果が出やすいです。ぜひ、就職活動の対策として自分の興味・関心のあるプロダクト・サービスを作り上げてみてください。
今、Webディレクターを目指す方には、どこでどんな勉強をすることを勧めるか?
自分で実際にサイトを運営にWebサイトを運営してみることをお勧めします。先ほどと同じようにWebディレクションを自身で経験することがポイントです。
ひとつのWebサービス・プロダクトを作る過程でエンジニアが何をするのか、デザイナーが何をするのか、何をユーザーに届けたいのかを理解・認識して運営してみる経験は非常にWebディレクターになるには非常に有益な経験です。
これまではWebサイトの運営やWebサービス・プロダクトの製作は、時間的余力とWebページ構築の知識がなければ、非常に難しい課題でした。今では、「Wordpress」をはじめとするCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を使えば、簡単にメディアの立ち上げが可能です。
また、CMSの代表的システムの「Wordpress」とアクセス解析ツール「Google Analytics」、これらWeb・IT業界のスタンダードツールを理解するには自分のWebサービス・プロダクトを運営してみることが一番の勉強方法です。
ノートPCが一台あればWebディレクターとしてサイトを運営する方法を学習できる環境は整っています。まずは無料ブログサービス「Wordpress.com」からスタートし、次のステップでサーバーをレンタルし本格的なサイト運営を経験してみてください。
どんな人が向いているか?
Webディレクターに向いているの「人と関わる事が好き」と「数字を管理、追いかける事が好き」の両方が得意な人物です。
「人と関わる事が好き」という人の持っているコミュニケーション能力とヒアリング能力はプロジェクト完遂に力を発揮します。Webディレクターはクライアントやスタッフといった多くの人と関わらなければなりません。
Webディレクターはプロジェクト関係者をまとめあげ、クライアントの要求する品質と納期を守るのが役割です。
「数字を管理、追いかける事が好き」な営業経験者が予算管理能力といった数字を扱う能力を活かしてWebディレクターにキャリアチェンジする事があります。優秀な営業経験者が持ち合わせている、売上ノルマ達成能力や工数・予算を正確に算出する能力がWebディレクションの業務とマッチするためです。
Webディレクターには営業職と同等かそれ以上に正確に数字を管理する能力が求められます。数字の管理能力はプロジェクト完遂のためにWebディレクターが必ず持ち合わせていなければならない能力です。
さらに、Webディレクターには「人と関わる事が好き」「数字を管理、追いかける事が好き」という能力を同時に遂行する、マルチタスクタイプの人物である事も求められます。
Webディレクターはプロジェクトを監督する立場です。Webディレクターだけが優れた能力を持っていても一人ではプロジェクト上手くいきません。チーム全体をディレクションし、メンバーそれぞれに的確な指示をだしながら、Webディレクターもプレイヤーとして自身の業務を遂行しなければなりません。
はじめにWebディレクターを目指して学校に進学する必要がないとお話したのは、Webディレクターに必要な能力は実務経験の中でしか学べない事が多いからです。「人と関わる事が好き」と「数字を管理、追いかける事が好き」この2つが得意であればWebディレクターを目指して成功できる可能性は大いにあります。
まとめ
いかがでしたか?Webディレクターになるには資格が必要無く未経験でも可能!というお話には驚きました。とはいえ、総合力が試されるWebディレクションという業務、Web業界が慢性的な人材不足とはいえ誰でもOK!とはいかないようですね。
話をお伺いして感じたのは、ある程度の実務経験を積んだクリエイティブ職、企画・営業職の方はキャリアアップ・キャリアチェンジでWebディレクターを目指せるのではないかという事です。
次回の記事では「Webディレクターの仕事のやりがい」についてお届けします!クリエイティブ職を目指している方、お見逃しのないように!
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