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器用貧乏なクリエイターと器用に稼ぐクリエイターの違い
COLUMN 2019.12.12

器用貧乏なクリエイターと器用に稼ぐクリエイターの違い

クリエイターとして一番陥りたくないのが「スキルがあっても稼げない」という状態です。

いわゆる器用貧乏です。

「ソフトを使いこなすだけなら負けないのに、なんで自分のキャリアは高まっていかないのだろう?」と腑に落ちていないなら、完全に「器用貧乏」クリエイターです。

そこで、今回は器用貧乏なクリエイターと器用に稼ぐクリエイターの違いについて解説します。

違い1:作るまでの過程を気にしない

器用に稼ぐクリエイターは結果にコミットする

よくよく考えると、クリエイターの世界は「コンテンツ・イズ・キング」と言われるように、成果物が重要です。

そして、今の時代は、スキルを補完するツールやシステムが大量にあります。

さらに言えば、一昔前なら秘伝のレシピだったあらゆるクリエイティブスキルがWeb上で公開されています。

本質的なスキルを幅広く揃えていなくても、最低限の使い方とリサーチ力があれば、「それなりのモノ」を作るこができるのです。

そのため、必要なスキルだけを身に付け、それ以外のものは外部的な要素に頼るという、圧倒的省エネのクリエイティブを実現させることができます。

クリエイティブの世界、特に商業的要素が強い世界は、アートとはまったく違います。顧客には予算があり、事情があり、制作側は時間が限られ、自由に創るわけにはいきません。

だからこそ、バランスよく妥協し、結果にコミットするべきなのです。

違い2:組み合わせのレシピが多い

器用に稼ぐクリエイターは素材を使いショートカットする

クリエイターとしては、すべてを自分で生み出したいという想いもあるでしょう。

しかし、80点の素材がそこにあり、それを組み合わせることで、顧客のニーズが満たせるのであれば、その素材を躊躇なく使うことを「美しい」と思えるかどうか、そこが器用貧乏なクリエイターと器用に稼ぐクリエイターの大きな違いだと言えます。

時代が進むほどに、様々なものが出尽くされていくわけです。「組み合わせの術」こそが、新時代の超クリエイティブなスキルとも言えるでしょう。

DJやVJ、キュレーターなど、組み合わせるだけで、クリエイティブに稼ぐ人たちも存在しますよね。

器用に稼ぐクリエイターは素材を駆使します。

もっと踏み込むと、器用に稼ぐクリエイターは普段から素材を集めていて、他のクリエイターよりも相当な数の素材をストックしています。

そして、その素材を適切なタイミングで出し引きできるような仕組みを作っています。

凡庸なデザイナーが数日掛かる作業が、器用に稼ぐクリエイターなら数時間で終わってしまうのです。

そして、器用に稼ぐクリエイターは、「素材を使いこなすのにも、スキルが必要である」ということを理解しています。

だからこそ、1つの素材でも多様な味付けができます。世の中にあるサービスから素材を見つけてくるリサーチ力もあります。

「ハイスキルで器用貧乏なクリエイター」と「素材を器用に使うクリエイター」が「よーいどん!」で同じ案件をスタートさせると、両者の制作過程はまったく異なります。

器用貧乏なクリエイターは、自分の範疇で戦おうとします。素材を器用に使うクリエイターは、「世の中のすべてが味方だ」という視点で、世の中にあるシステムやツールや素材を利用していきます。

自分の単独知を引き出しにするか、、世の中の集合知を引き出しにするのか、この感覚がクリエイターとしての結果を大きく変えていくのです。

違い3:日常を糧にしている

器用に稼ぐクリエイターはクリエイティブに外向的である

器用貧乏なクリエイターは、資格が多い、使えるソフトが多い、ソフトの中の様々なチップスを使える、といったテクニックにはとても優れています。

テクニックが優れているのに結果を出せないのは、テクニックを活かしていないからですが、この本質を考える必要があります。素材を使いこなすクリエイターに、自身のテクニックでは対抗できないものもあるでしょう。

しかし、最も重要なのは、「そもそも正しいゴールを描けていない」という問題も大きいのです。

では、なぜ、課題や案件を与えられた際に、正しいゴールを描けないのでしょうか?

それは、他のクリエイティブに本格的な興味を抱いていないからです。言ってみれば、「他人のクリエイティブへの愛」です。

クリエイティブという分野に外向的であれば、街を歩いているときに飛び込むあらゆるものがクリエイティブに映るはずです。

大御所のお笑い芸人さんが、よく笑うのは、他のお笑いに対して外向的で、愛があるからです。

クリエイティブな事柄を自分の中だけで閉じ込めるよりも、他のクリエイターに常に興味を持つが外向的なほうが、結果、良いものを作ることを後押ししてくれるのです。

クリエイティブな事柄に外向的であれば、街を歩いていても、コンビニに入っても、一瞬一瞬から学びやアイデアやヒントを得ることができます。

そのため、「ピンと来る!」という体験が多くなります。器用に稼ぐクリエイターは、日常までを味方につけているのです。

最後に:真の「器用さ」とは何かを熟考しよう

身に付けたものが発揮されるクリエイターへ

以上、器用貧乏なクリエイターと器用に稼ぐクリエイターの違いについて解説してきました。

特にこの違いは、フリーランスや個人経営者のクリエイターでは大きく差が出てくる部分になります。

多くのクリエイターは、スキルを着実に身に付け、それから、企業勤めを体験してきたと思います。そして、企業勤めをしながら、スキルを拡張させてきたと思います。

だからこそ、スキル偏重な視点を持ってしまいがちですが、「スキル=器用」がすべてではありません。

クリエイティブにおける器用さは、今回の記事の指摘の通り、スキル以外の要素もかなり強いのです。

ぜひ、真の器用さとは一体何なのか、普段から深く考え、身に付けたものがしっかりと発揮されるクリエイターへ成り上がっていってください。

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