映像クリエイターとして働くには?主なソフトと使い方を解説!
映像制作に関する業務に携わる職種である映像クリエイター。テレビ番組やCM、Webコンテンツ、ゲーム、アニメーションなど自分の興味のある分野で働けるのが魅力ですよね。しかし、なかには映像クリエイターになりたいと漠然と考えていても、はっきりしたイメージが湧かない方もいらっしゃるのではないでしょうか?そこでこの記事では、映像クリエイターのことを知るために、その仕事内容、使用ソフト、心構えなどをご紹介します。
映像クリエイターの仕事内容
映像クリエイターは、プロデューサーやディレクターなどの制作系の職種と、編集オペレーターやCGクリエイターなどの技術系の職種で仕事内容が異なります。例えば、プロデューサーは映像制作の企画やスポンサーとの交渉、スケジュールや予算の管理など、映像制作というより全体の指揮をとるのが主な仕事内容です。
一方、ディレクターはプロデューサーの企画内容に沿ってキャストやスタッフたちに指示を出し、制作や演出を統括します。テレビ番組のディレクターであれば、コーナーの企画・台本制作、キャスト・カメラマンたちとの調整業務、ロケ先での取材・撮影・編集などを行うこともあります。これらの職種には、アシスタントプロデューサーやアシスタントディレクターなどのアシスタント業務もあるので、まずは経験を積みたいという方におすすめです。
技術系の職種のひとつである編集オペレーターは、ディレクターの指示で制作した映像をつなぐ、テロップを挿入する、DVE(デジタルビデオエフェクト)による映像処理などの仕事を担います。一方、CGクリエイターはイラストやアニメーション、ゲーム、映画に使われる画像をCG(コンピュータグラフィックス)で制作する仕事です。
映像クリエイターの使用ソフトと使い方
ここでは、多くの映像クリエイターが使用している動画編集ソフト4選と備わっている機能についてご紹介します。機能は一部のみの紹介なので、詳細は公式サイトをご確認ください。
AviUtl
「AviUtl」は個人開発のフリーの動画編集ソフトです。機能性の高さが特長ですが、初心者の方にはややハードルが高い傾向があります。デフォルトのままだと機能に制限があるので拡張プラグインを追加すると良いでしょう。Windows XP~10対応ですが、Boot Campを使用してMacにWindowsをインストールまたはアップグレードし、最新のWindows サポートソフトウェア (ドライバ) を AppleからインストールすればMacにも対応可能です。
AviUtlで備わっている機能は以下のとおりです。
- 不要なシーンのカット・結合
- 動画像・音声・テロップの合成
- 不要部分のトリミング
- 再生速度の変更
- 動画のリサイズ
- 縦横回転・左右反転
- インターレース解除・ノイズ除去
- カラーグレーディング
- エフェクト機能
- エンコード
Filmora 9
「Filmora 9」はYouTuberからビジネス動画まで、さまざまなニーズに合ったプランが用意されている使い勝手の良さが特長のソフトです。シンプルな操作画面なので、編集知識がない初心者の方も安心して使うことができます。ドラッグアンドドロップやワンクリックだけで動画編集できるのも人気のポイントです。無料体験版もあるので、検討している方は試してみてはいかがでしょうか。体験版は出力されたビデオにウォーターマーク(透かし)が入ることや有料エフェクトを除けば、有料版とほとんど変わらない機能を利用できます。
Filmora 9に備わっている機能は以下のとおりです。
- 動画のカット、切り取り、分割、結合などの基本的な動画編集
- 字幕、テロップ入れ
- 高度オーディオ調整、色彩調整
- 画面録画、ナレーション録音
- 多彩なクロマキー合成
- オーディオ編集
- 4K動画編集
- 豊富なエフェクト機能
Adobe Premiere Elements
「Adobe Premiere Elements」はプロフェッショナル向け画像編集ソフトウェアの世界最大手として有名なAdobeのソフトです。このソフトは一般向けに作られていますが、機能はプロ用並みに充実しています。ただし、高機能な反面、パソコンによっては動作が重い場合もあるので、まずは体験版を使用することをおすすめします。高度な編集をしたい方やプロを目指す方にぴったりのソフトといえるでしょう。映像クリエイターとして働くのであれば、一度は触れておきたいところです。
Adobe Premiere Elementsに備わっている機能は以下のとおりです。
- ステップバイステップのガイド付き編集
- 自動編集機能
- 手ぶれ補正
- 動画に合わせて音楽を自動リミックス
- 動画全体に一度でエフェクト追加可能
- 種類豊富なBGM、効果音
- 明るさや色調補正、オーディオバランスの自動化
- 高度なトリミング、カラー補正、レンズの歪みの補正
Lightworks
「Lightworks」は会員登録すれば無料で使えるフリーの動画編集ソフトです。プロ向きなので操作が難しく、初心者の方にはあまりおすすめできません。とはいえ、無料で高機能の動画編集ソフトが使えるので試してみるのも良いでしょう。日本語にも対応していますが、 会員登録は英語なのでスムーズに登録したい方は翻訳サービスを利用しましょう。
Lightworksに備わっている機能は以下のとおりです。
- Adobe Premiere、After Effectsなどサードパーティ製アプリとの連携
- ユーザーが作ったオリジナルエフェクトの追加
- 複数ユーザー間でのプロジェクト分担
- インターフェースのカスタマイズ、マクロ作成
- 100種類以上のマット、マスクなどの効果
- HDや4K画質対応
映像クリエイターの心構え
ここでは、押さえておきたい映像クリエイターの心構えを3点ご紹介します。
動画全体にまとまりをもたせる
動画全体にまとまりをもたせること、これは要点以外を無駄に目立たせないことを指します。伝えたいことを絞って、途中の説明などを目立たせずバランスを取ることがポイントです。最も重要なのは「観る側の立場に立ち、印象に残る動画にすること」です。例えば、あえて商品名や会社名を目立たないようにし、他の部分で話題作りをして後から視聴者に調べてもらう手法もあります。その方が伝えきれない情報以上の情報量を視聴者に自ら取得してもらえるからです。伝えたいメッセージがまとまっていてしっかりと印象に残り、もっと知りたいと思ってもらえる動画を制作しましょう。
特定のものにこだわらない
映像クリエイターの心構えのひとつとされるのが「空」です。これは般若心境の「色即是空」のかたよらない心、こだわらない心、とらわれない心を指します。映像クリエイターは目に見えるものを制作しますが、視聴者は思いのほか「目に見えていないもの」を感じ取っていることがあります。すなわち、視聴者はこう受け取るだろう、と偏ったり、こだわったり、捉われたりしてないか今一度立ち止まる必要がある、ということです。「色即是空」の教えを念頭に置き、制作した映像が固定観念に捉われていないか見直してみる必要があります。
動画が楽しいものであると考える
忘れてはならないのが、動画を「楽しいものである」と考えることです。映像制作は次々と新しい技術が生みだされるので、映像作品への関心度を常に高く持たなければなりません。他のクリエイターが制作した映像作品の印象に残る理由や編集技術なども分析する必要があります。多くの作品から技法やアイディアを吸収することが、スキルアップにもつながります。しかし、突き詰めていくうちに楽しくなく感じてしまうこともあるでしょう。そんなときこそ、映像クリエイターを目指したときの初心に帰り、動画が「楽しいものであること」を思い出してくださいね。
まとめ
今回は映像クリエイターの職種ごとの仕事内容や人気の動画編集ソフト、押さえておきたい心構えについてご紹介しました。まずはいくつかの動画編集ソフトを試してみて、自分に合うものを見つけてみてはいかがでしょうか?いろいろな動画を制作していくうちに、どのような映像クリエイターが向いているかだんだん方向性が見えてくるでしょう。
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