クリエイターは人脈づくりから? 交流会のメリットと注意点
フリーランスのクリエイターは実力だけでなく、周囲にそれをアピールすることも大切です。そのため、クリエイターは人脈づくりにも長けてなくてはなりません。
しかし、フリーランスで活動するクリエイターは一人での作業が多いため、同業者に接する機会があまりないというのが実状です。そこで人脈づくりに活用したいのがクリエイター交流会です。この記事ではそのメリットと注意点について扱います。同業者と接する機会なくてお悩みのクリエイターの方は、ぜひご覧ください。
クリエイター交流会とは
クリエイター同士の交流会と言ってしまえば簡単ですが、その内容は業種に限定したものや、関連が深い異業種との交流を目的にしたものなどさまざまです。同業者や仕事先の人脈を広げる機会になるだけでなく、自身のスキルが他分野でも活用できることを知るきっかけにもなるので、フリーランスのクリエイターには特に有益な場です。
クリエイター交流会での注意点
交流会はクリエイターとして活動する中で有益な情報を得られる場でもありますが、安全に活用するためにはいくつか注意点があります。ここでは、参加する前に確認しておきたい事項を3つ紹介します。
身元が明らかであるか
交流会を安全に活用するために確認しておきたい事項の一つは、主催者や主催団体の身元が明記されているかです。交流会開催には資格が不要で誰でも開催できるため、中にはマルチ商法を目的とした悪質な交流会もあります。参加する前に主催者について必ず情報を集めておきましょう。
開催側の管理がされているか
目的や参加条件などの、開催側が基本的なルールを定めているかも重要です。特にフリーランスになったばかりの人や、交流会に慣れていない人は詐欺の手口を知らないケースが多く、またルールが緩めの交流会では趣旨と反した活動を行う者も紛れやすい傾向があります。ネットワークビジネスやマルチ商法の被害に合わないためにも、ルールを事前に確認しておく必要があります。
自身の身を守るためにも開催目的が明確であるか、また交流会の規約項目に高額商品の販売活動を目的にした参加を禁止するといった記載があるかをチェックしておきましょう。
実績や評判はどうか
過去に開催された実績と評判を選択基準に含めると安心です。大抵の場合、過去の交流会の様子や感想などはインターネットを調べれば確認できます。これらの過去情報は、その交流会が自身の参加目的に適っているかを判断するのにも役立つでしょう。
クリエイターが交流会で得られるメリット
注意点を把握して参加するなら、交流会はクリエイター業の強い味方になってくれます。ここでは、クリエイターが交流会で得られるメリットを3つご紹介します。
仕事に役立つ人脈づくり
交流会に参加するメリットとしてまず挙げられるのは、仕事に役立つ人脈づくりにつながることです。フリーランスのクリエイターが直面する課題の一つに「顧客の確保」があります。この課題解決には同業者や関連業者の「横のつながり」が非常に重要です。同業・他業種の人が集まる交流会では、仕事につながる人脈を構築する場を提供してくれます。
新たな仕事の発掘
交流会はクリエイターのスキルが活かせる業種を知るのにも役立ちます。交流会は企業が人材発掘をする場としても用いられています。参加すれば自分のスキルにどのような需要があるか把握できるかもしれませんし、意外な業種の人から声がかかるかもしれません。新たな仕事を発掘するきっかけになるのも交流会のメリットといえます。
刺激を与えてくれる同業者
同業者との交流は、モチベーション維持するうえでも大切です。一人で仕事をしていると誰とも情報共有ができず、現状把握ができなくなってしまうことがあります。そんなとき、同業者と交流を持てれば、意見や悩みを共有することで己を見つめ直すことができます。
新しい目標の設定や仕事スキルを高める契機にもなるので、同業者とは積極的に交流を持ちましょう。
クリエイター交流会の事例
クリエイター交流会と一言にいっても開催形式はさまざまです。ここでは、どのような事例があるのか3つ紹介します。
企業のマッチングイベント
キャリアサポート会社やクラウドソーシング運営会社など、フリーランスと企業のマッチングを行っている企業が開催するイベントです。多くの場合、活躍中のフリーランスをゲストとして招いてトークイベントやセミナーを行った後、交流を行うパターンが多いようです。企業の人材確保を目的として開かれることが多く、無料で参加できるイベントも少なくありません。
有名クリエイターのオンラインサロン
有名クリエイターや著名人が主催するフリーランス交流会です。実績のある主催者から成功の秘訣となる話を聞けることが、この形式の魅力でしょう。また、主催者を目標として集まる方がほとんどなので、参加者同士が意気投合しやすいのも特徴です。オンラインサロンの交流会はオフ会や勉強会の形で開催され、多くの場合、事前の会員登録や参加料が必要です。
クリエイターを対象としたSNS交流
SNSで人気のあるクリエイターが主催する交流会です。参加者の多くは主催者のファンやフォロワーです。交流会の内容は、ファンサービスで開催されるものから、業界情報の収集や人脈づくりを目的としたものまで多岐にわたるので、開催目的をしっかり確かめてから参加しましょう。
クリエイターが交流会ですべきこと
交流会はただ漠然と参加するだけでは成果が得られません。ここでは、交流会をより効果的にするための事前準備・心構えについて紹介します。
名刺交換
交流会ではできるだけたくさんの人と名刺交換をすることが鉄則です。くれぐれも名刺の準備を怠らないようにしましょう。
名刺は対面した相手に自分のことを知ってもらい、覚えてもらううえで重要なツールです。例えば、交流会では社交辞令の挨拶だけだったとしても名刺を渡しておけば、後日、緊急な仕事が入った時に声がかかるかもしれません。チャンスを拡散させるという意味でも名刺交換はしっかり行いましょう。
また、ビジネスと交流会で使う名刺の違いについて知っておくことも大切です。両者の内容は以下のように異なります。
ビジネス用:住所や電話番号も含めた連絡先
交流会用:メールやHPのアドレス、SNSのアカウント名
交流会の名刺は不特定多数の人に渡すことになるので、ビジネスで使う名刺ほど連絡先をしっかり書き込まなくても良い傾向があります。メールやHPのアドレス、SNSのアカウント名が書かれていれば問題ないでしょう。
その傾向を把握したうえで、交流会の名刺はインパクトがあり、印象に残るデザインを心掛けることをおすすめします。また、QRコードを記載してクリエイター情報を手軽に取得できるようにしておくことも、相手の手間を省く意味で好印象です。効果的な名刺交換を行うためにも、名刺作成にも力を入れて取り組みましょう。
ポートフォリオの開示
ポートフォリオとは、クリエイターの制作実績です。例えば、デザイナーであれば自身が制作したパンフレットやポスター、書籍カバーなどがこれにあたります。交流会では、ポートフォリオをすぐに開示できる状態にしておくことが大切です。
交流会の参加者は、お互いのことを知らないのが前提です。クリエイターは相手が興味を持ってもらうために、自分についてよく知ってもらう必要があります。そのためには、名刺で肩書を知ってもらう事はもちろん、クリエイターとしての力量や実績を示さなくてはなりません。そのツールとして、自身の「作品集」であるポートフォリオは非常に重要です。実力を証明し、相手の信頼してもらうためにも常に開示できるようにしておきましょう。
目的意識をもって参加
交流会にただ漠然と参加するだけでは、パーティを楽しむだけで終わってしまいます。
交流会を有意義なものにするためには目的を設定し、そのためにどう行動をするかあらかじめ決めておかなくてはなりません。例えば、交流会でどのような業界の参加者と、何を話すかを決めておくだけでも得られる成果はかなり違ってくるでしょう。
顧客獲得のための布石や仕事のための人脈づくり、業界の情報収集など目的に合わせて事前にどんな行動を取るか決めておきましょう。
まとめ
交流会は目的意識をもって参加すれば、さまざまなメリットが見込める有益なイベントです。また、フリーランスにとっては仕事に関連した人脈を築く数少ないチャンスでもあります。抱えている課題の解決のためにも、積極的に交流会を活用しましょう。
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