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データマネジメントプラットフォームとは?導入方法から活用事例をご紹介
COLUMN 2021.7.02

データマネジメントプラットフォームとは?導入方法から活用事例をご紹介

インターネットやSNSなどの普及により、広告業界の事業の展開方法は近年大きく変わりつつあります。そして、オンライン上で見込み顧客や新規顧客を取り込むためには、顧客情報の追跡や行動履歴などの一括管理、分析が必要不可欠です。このような情報処理の効率化を図ってくれるのが、「データマネジメントプラットフォーム(以下DMP)」というシステムです。この記事では、DMPの概要や種類、導入時の注意点などを解説します。

データマネジメントプラットフォーム(DMP)とは

DMPは「Data Management Platform」の略で、広告主などの事業会社が自社と外部が扱うオンライン上の膨大な量のさまざまなデータを、一括管理・分析するシステムのことです。DMPを使うことにより、さまざまなサーバーに蓄積された「ビッグデータ」や自社サイトの「ログデータ」などの適切な処理が可能となり、最終的には広告配信などのアクションプランの最適化を図ることができます。DMPは「DWM」と呼ばれる旧システムの更新版であり、「オーディエンスデータ」という外部データを加えたことにより機能の充実したシステムです。

DMPでできること

DMPにより、問い合わせデータや外部から取得した行動履歴などの「セグメント」が可能です。セグメントとは、マーケティング用語で購入者を年齢・性別・職業などで区分することです。顧客を特定の条件のもとにグループ化することと言えます。

セグメントをすることで、問い合わせフォームから離れたユーザー限定に広告配信を行ったり、購入履歴のあるユーザーからリピート購入を引き出すキャンペーンメールを送信したりと、「One to Oneマーケティング」の施策を講じることができるようになります。

DMPの種類

DMPにおける「情報データ」とは、人口統計学的なデータである「デモグラフィック情報」や購買行動、顧客の興味関心などに関するデータのことを指し、2つに大別できます。

「オープンDMP」とは、多様なデータ提供企業が保有する性別や年齢などの属性情報のデータ、行動履歴などの蓄積と管理が可能なプラットフォームです。自社だけでは取得できないさまざまな情報・属性を得られます。

「プライベートDMP」とは、自社が所有する購買履歴や行動履歴などのマーケティングデータを、外部のデータとともに蓄積、管理するプラットフォームです。

CDPとの違い

カスタマーズデータプラットフォーム(CDP)とは、「Customer Data Platform」の略で、顧客1人ひとりの属性データや行動データを「収集・統合・分析」するプラットフォームのことを言います。情報のセグメント化を目的としたシステムであるDMPに対し、CDPは個人を特定することのできるデータであり、顧客理解を深めて顧客データ活用の幅を広げるためのベースとして使われます。

DMPのメリット

DMP利用のメリットは、主に3つ挙げられます。

マーケティングデータの一元管理

オープンDMPを導入すると、自社で蓄積した顧客情報を一括管理できるほか、自社と外部のデータを統合して分析にかけることもできます。これらのデータを一括管理することで、広告配信に反映させたり、商品開発につなげたりといったさまざまな分野への活用が可能です。

また、プライベートDMPもあらゆるデータの一括管理を実現します。外部データと同様に第三者データとしての価値を持ち、これ自体で広告配信に利用されたり、「アドエクスチェンジ」との連携を通して利用されたりしています。

新規顧客の開拓

DMPの活用は、自社と外部それぞれの情報を統合して分析するため、今まで気付かなかった領域の顧客やターゲットを発見することができます。また、データからユーザーの傾向や潜在ニーズが分かれば、無駄なコストをかけることなく、従来よりも的確かつスピーディにマーケティングの展開が可能となるでしょう。

PDCAサイクルの高速化

マーケティング施策の「PDCA(計画・実行・評価・改善)サイクル」の効率化にプライベートDMPが有効です。DMPの活用によりターゲティングやテスト、マーケティングオートメーション(MA)、広告配信などの領域で適切なアクションが行えるようになります。

DMPのデメリット

DMP活用のデメリットは主に次の2つです。

導入・運用コストが必要になる

プライベートDMPを利用するためにはコストが必要です。主にデータを扱うためのコストやランニングコスト、導入にかかる初期費用などが該当します。解析ツールの導入やデータの連携に必要なシステムの開発なども行う必要があるため、さらに費用がかかるケースもあります。
同様にオープンDMPを利用する際も、立ち上げ時のコストや運用費の負担を見積もっておきましょう。

データが連携できないケースがある

DMPによっては外部ツールとの連携ができないケースがあり、このケースでは業務の効率化が捗らないかもしれません。また、プライベートDMPにおいては、自社のデータと外部データの連携が必須です。導入側である広告主などの事業者は、事前のデータ整備や各担当部署の人事調整などが必要となるため、単純にシステムを導入するだけでは連携ができません。

このデメリットを解決するため、最近では新たにDMPとMA(マーケティングオートメーション)を連携させる試みが注目されています。MAは、しかるべきアクションを事前に設定すれば、マーケティングにおいて必要なメール送信やコンテンツ配信などを自動化してくれるツールです。DMPが分析して整理したデータをもとに、MAのアクションにつなげれば、マーケティング施策の精度の効率化をさらに加速させてくれます。

DMP導入時の注意点

DMP導入時の注意点は主に3つあります。

導入目的を明確にする

DMPを最大限に活用するために、ツールを導入する前にDMPでどのようなマーケティングがしたいのか、その目的やターゲット、作業項目、体制をしっかりと検討し決定しておきましょう。目的を明確にすることで運用のイメージが湧き、自社のマーケティングと適切に連携するDMPかどうか判断できます。

また、導入する際はオープンとプライベートのどちらにするか選ぶ必要があります。さらに、決定したマーケティング施策によって必要となる機能や「オーディエンスデータ」が異なるため、導入目的は必ず明確にしておきましょう。

コストが適切か見極める

前述の通り、プライベートDMPは高額な費用がかかります。一般的には、月ごとに数十万円から数百万円の費用が必要になります。そのため、マーケティングに多くの費用を割けない中小企業では、導入が難しい側面がありました。

そこでおすすめなのがクラウド型のDMPです。例えば国内最大手のプライベートDMPである「Rtoaster」の提供するDMPは、月15万円~と比較的低コストで導入できます。
いずれの場合もDMPの利用を検討している企業は、この費用が自社にとって適切かどうか、獲得できる効果と労力削減の度合いなどをしっかりと見極める必要があります。

セグメント精度が適切かチェックする

DMPの提供会社によって、システムのターゲットの切り出し方もその精度も異なります。前述の通りDMP導入時には、自社でDMP利用目的や目標などに加えターゲットの事前の設定が不可欠です。そのため、システムのセグメントの精度と求めるものが合っているのか必ず確認しておきましょう。

まとめ

DMPはオンライン上で得られる膨大なデータの蓄積を一括管理・分析して、顧客獲得の効果的な広告配信などを可能にするシステムです。また、DMPを導入する際は、価格だけではなく、自社のマーケティング運用に即した機能が備わっているかどうかも確認する必要があります。自社に必要な精度のDMPを見極めて最適なシステムを選びましょう。

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