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装丁家とは?仕事内容や平均年収、求められるスキルなどについても解説!
COLUMN 2021.6.02

装丁家とは?仕事内容や平均年収、求められるスキルなどについても解説!

「装丁家(そうていか)」とは、本の表紙をデザインする職業です。表紙は「本の顔」ともいわれます。装丁家のそんな「本の顔」を作る仕事であり、売れ行きを左右する重要な役割を担っています。この記事では、装丁家の仕事内容や必要なスキルについてご紹介します。

装丁家(ブックデザイナー)とは

装丁家とは、「本の外側」をデザインする職業です。装丁(そうてい)とは、表紙、カバー、扉、帯のデザイン、材料の選定など、本を制作する一連の工程を示し、この装丁を専門に行う職業を装丁家と呼びます。

主な仕事内容

装丁家の主な仕事は、ブックカバーや表紙など、本の外観をデザインすることです。装丁家によっては、本文の文字配置や用紙の指定など、外観以外まで手がける人もいます。装丁家は著者や編集者から依頼を受けて、デザインを具現化します。作品のメッセージや意図を汲み取り、読者へ的確に伝わるデザインを作り出す重要な仕事です。

仕事のやりがい・魅力

仕事のやりがい・魅力は、本を出版する作家をサポートできることです。装丁は本の売れ行きを左右する重要な役割を担っています。いくら才能のある作家でも、装丁まで行える人はなかなかいません。人気の装丁家であれば、有名作家から直接指名を受けることもあります。

また、一般的な編集者と異なり、装丁家として本に名前が掲載されることもやりがいの1つです。携わった書籍が店頭に並び、多くの読者の手に渡った際は、大きなやりがいを感じることができます。

平均年収

装丁家はイラストレーターやグラフィックデザイナーなど、他の仕事と兼任している場合がほとんどです。また、フリーランスとして活躍しているケースも多いため、装丁家として正確な平均年収を算出することが困難です。

ただし、一般的な平均年収は、デザイン事務所勤務ならば300~400万円、出版社勤務ならば400~500万円程度が相場といわれています。フリーランスの場合、実績により大きく変動しますが、人気の装丁家であれば年収が1,000万円になることもあります。

装丁家の仕事の流れ

出版社やデザイン事務所に所属しているのか、それともフリーランスで働いているのかで、仕事の流れは少し異なります。今回はフリーランスを例にご紹介します。

作品を持ち込み営業活動

装丁家として活動を始めたばかりの頃は、自ら作品を持ち込む営業活動が必要です。出版社、編集プロダクション、デザイン事務所など、様々な場所にアポイントを取って、過去作品を持参してプレゼンテーションを行います。

装丁家としての実績があれば、編集者の方から依頼の連絡があります。編集者は、書店に並ぶ装丁を見て仕事の依頼を決めるため、書店で目に留めてもらうことも営業活動の1つといえます。

クライアントから受注

クライアントや編集者から連絡を受けた場合、依頼内容、制作スケジュール、報酬などを話し合い、依頼の諾否を判断します。条件が合い受注が決まった後は、本の内容、著者・編集者の意向、ターゲット層について打ち合わせを行います。

原稿を読みデザイン案の作成

先行している原稿を読み、作品への理解を深めます。編集者からイメージや色合いを具体的に指示されることもあれば、作品の内容だけ伝えられデザインを考えることもあるようです。

次に、限られた予算の中で表紙に使用する写真やイラスト素材を決めます。表紙に使用するイラスト(装画)を新たに発注するのか、既存の作品を借りるのかなど、予算を考慮しながら進めていきます。

表紙に使用するイラスト(装画)のイメージが決まったら、次はイラストレーターなどへの装画の発注です。装画が完成したら、装丁家が表紙カバーのレイアウトを考え、複数のデザイン案を提出します。

デザイン案のフィードバック

著者や編集者のイメージと合うデザイン案が決定した後、修正箇所のフィードバックをもらいます。フィードバックの回数は、修正の度合いにより一度で終わることもあれば、複数回行われることもあります。

デザインが決定した次は、本の素材選びです。カバー、帯、表紙、扉の順で作っていきます。最終的なレイアウトが決まると、編集者から資材予算が伝えられ、装丁家は決められた資材予算の中で用紙、加工、色などを決定していきます。

納品

全てのデザインが完成した後、デザインデータを印刷所へ納品します。この作業を入稿と呼び、入稿後は色校正(初稿)のチェックを行い、指定通りの色が出ているのか、ズレはないかなどを入念に確認します。

入稿から約1ヶ月程度で完成した本が店頭に並びます。本の売れ筋がよく、追加で印刷を行う場合(重版)や、著者が賞などを受賞した場合は、帯だけ新たに作り変えることもあります。

装丁家になるためには

装丁家の多くは、出版社や装丁を扱うデザイン事務所で働いています。就職後にすぐ装丁家になれるのではなく、編集者や編集デザインを経て装丁家となることが一般的です。現在フリーランスで活躍している方も、企業での経験を積み、独立した方がほとんどです。

求められるスキル

装丁家には、デザインや印刷に関する基礎知識やスキルが求められます。書店には様々な本が並びますが、その中から「表紙を見ただけで手に取りたくなる本」を作ることが、装丁家に求められるスキルです。そのためには、写真、イラスト、文字などを組み合わせる「デザイン力」、本や紙、印刷などに関する「製本知識」が必要不可欠です。

また、原稿を読み、世界観やイメージを正しく掴む「読解力」も欠かすことができません。装丁家のスキルを磨くためにも、常日頃から多くの本を手に取り、デザインや美的センスを学ぶことが大切です。

さらに、人気の高い装丁家に仕事が集中するため、新人の間は仕事を得られず、装丁家になりたくてもなれない現状が続きます。装丁家として活躍したいのであれば、新人の頃から様々なスキルを身に着け、人脈を築き上げる根気強さも大切です。

必要な資格

装丁家になるために必要な資格はありません。それだけに、センス、スキル、知識が問われる世界です。

装丁家の多くが大学や専門学校でデザイン、編集・印刷知識などを学びます。また、現在本のデザインはパソコンで行うことが主流のため、様々なデザインソフトを使いこなす技術が必要です。ただし、出版社は大卒が条件となる場合が多く、倍率も高いことから学歴採用になる傾向があります。

装丁家を目指す場合は、学生時代にデザイン、編集、印刷に関する知識と技術を学び、ポートフォリオなどでアピールできるように準備しておきましょう。また、読書量を増やしたり、様々なデザインに触れたりすることも効果的です。

装丁家に向いている人

まず、大前提として「本が好き」であることです。本に愛着を持ち読書量が多い人は、読解力や情報収集力にも長けています。作り手に回っても、読者の気持ちを持ち続けることが装丁家を続けるうえで大切なことです。

また、本のデザインには流行があります。読者の心を奪うデザインを考案するには、鋭い洞察力やマーケティング能力が必要です。そのため、これらの能力を持つ方も装丁家に向いているでしょう。

装丁家の業界用語

装丁家の業界用語として「タイポグラフィー」「バチカン」があります。この2つは現場でよく使用されるため、覚えておきましょう。

タイポグラフィー

「タイポグラフィー」は主に2つの意味で使用されます。1つ目は、文字配置などを工夫し、文字を見やすくするデザイン手法です。2つ目は、色や太さを変え、アーティスティックなデザインが施された文字デザインです。元々は活版印刷技術を示す言葉でしたが、現在では、文字の読みやすさやインパクトをコントロールする際に用いられます。

バチカン

「バチカン」とは、「完成見本が最高の仕上がりである」ことを意味します。また、編集者が「最高仕上がりを期待している」ことを装丁家に伝える際にも用いられます。

まとめ

「装丁家」とは、表紙やカバーなど「本の外側」をデザインする職業です。本の売れ行きを左右する装丁家の仕事は、作家をサポートする大きな役割を担っています。装丁家は資格がない分、デザインセンス、デザインソフト技術、編集・印刷知識、マーケティング能力など様々な技術や知識が求められます。そしてなにより、本を愛する気持ちを持ち続けることが大切な職業といえるでしょう。

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