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ブランディングとマーケティングの違い・役割・ポイントを丁寧に解説
COLUMN 2021.2.17

ブランディングとマーケティングの違い・役割・ポイントを丁寧に解説

ブランディングとマーケティングの違いについて正確に理解している人は決して多くなく、時に混同されてしまうこともあります。これらの違いについて理解していないと、ブランディングもマーケティングも効果的に行えなくなる恐れがあります。良好な企業運営をしていくためにも、違いをしっかりと学んでおきましょう。この記事では、ブランディングとマーケティングの違いについて、その役割やポイントもふまえて詳しくご紹介していきます。

マーケティングとブランディングの違い

マーケティングとブランディングは、似通った部分も多く、違いがわからなくなってしまいがちです。
しかし、よく見てみるとその目的などが異なります。良好な企業活動を進めていくためには、マーケティングとブランディング、双方の違いについてしっかりと理解しておく必要があります。ここでは、マーケティングとブランディングの2つについて、詳しくご紹介していきます。

マーケティングとは?

現代マーケティングの第一人者、フィリップ・コトラー氏は、「マーケティングとは、製品と価値を生み出して他者と交換することによって、個人や団体が必要なものや欲しいものを手に入れるために利用する社会上・経営上のプロセス」であると、マーケティングを定義づけています。

また、経営学者のピーター・ドラッカー氏は、「マーケティングの理想は、販売を不要にするものである。」と述べています。顧客に負担をかけることがなく、セールス不要で自然に売れていく仕組みや戦略をつくることがマーケティングということになります。

このように、言葉としての定義は学者によって多種多様なものがありますが、「直接売るのではなく、売れている状態を作るための過程である」という考えはおおむね共通しています。マーケティングには、広告や販促、市場調査まで、さまざまな業務が含まれます。

顧客に「この商品をご購入ください」というような呼びかけをせずとも、顧客のほうから自然と手が伸びる状態にしていくためには、顧客のニーズに適合する商品を、適切なターゲットに向けて発信することが重要になります。消費開発から販売戦略の決定、広告宣伝とその効果の検証までのプロセスを、しっかり計画した上で実行し、管理すること。商品が売れる仕組みをつくることこそが、マーケティングの全体像を表すことになります。

マーケティングの手法にはさまざまなものがあります。この記事では2つご紹介します。
1つめはPEST分析という手法です。PEST分析とは、外部の環境をマクロに分析するためのもので、先述のフィリップ・コトラー氏が提唱した手法の一つです。Politics(政治)、 Economy(経済)、 Society(社会)、Technology(技術)の4つの観点から分析を行うもので、外部の環境が現在、もしくは将来的に自社にどのような影響を及ぼすかを把握して、対策を打ち出すために取る手法です。

2つめはSWOT分析という手法です。SWOT分析は、自社の内部と外部の環境を分析して、自社をとりまく環境を見わたした上で事業を行うことに役立ちます。分析はStrength(自社の強み)、Weakness(自社の弱み)、Oppotunity(チャンスとなる外部の要因)、Threat(脅威となる外部の要因)の4つの観点から分析を行います。

ブランディングとは?

ブランディングの目的は、顧客に共感と情緒的なメリットを感じてもらうことと、最終的にファンになってもらうことにあります。

ブランディングは企業だけでは構築できず、顧客の頭の中にイメージさせることではじめて成立するものです。成立させるための苦労も多く、コントロールすることは難しいものではありますが、顧客をファンとして取り込むことができれば、継続的に商品・サービスを買ってもらえるというメリットがあります。また、口コミやSNSなどでブランドの情報を拡散してくれることもあるでしょう。

ブランディングにおいては、ターゲットの分析や調査を行った上で、ブランドコンセプトや価値などを見つけ出し、市場に浸透させるという活動を行います。この活動の一部がマーケティングと重なる部分があるため、時に両者は混同されてしまうことがあります。

マーケティングと同じように、ブランディングにも手法があります。この記事ではそのうちの2つをご紹介します。

1つ目は「ブランドの方向性の決定」です。ブランドビジョンとして、ブランドの目指す方向性を決めておくことでどんな人にどのような商品・サービスを提供し、どのような状態になってもらうことが最も高い価値となるかを明確化することができます。

2つ目は「環境分析」です。市場やユーザーの嗜好の変化や、業界の構造などを把握するために、先ほども紹介したPEST分析や、3C分析などの手法を使って分析を行うことです。環境分析を適切に行うことで、ブランドの方向性をより詳細に決定することができます。

それぞれの違いと役割

マーケティングとブランディングには、それぞれ明確な違いが3つあります。「ターゲット」と「ターゲットの心理」、そして「目的」の3つです。

ブランディングにおいてターゲットとなるのは、「ファンになってくれる人」です。一方マーケティングのターゲットとなるのは「購入してくれる人」です。例を挙げると、商品やサービスを売ることが重要とされるマーケティングにおいて、競合する他社よりも価格を低くすることで購入してくれる人をターゲットに設定します。しかし、ブランディングにおいては、たとえ他社より値段が高くても買ってもらえるようなファンをターゲットとします。

ターゲットの心理は上記とよく似ていますが、ブランディングのターゲットは企業の商品・サービスを「好き」という感情で購入しますが、マーケティングのターゲットの場合は「必要」という理由で購入します。

ブランディングとマーケティングの最も大きな違いとなるのが、その目的です。ブランディングが「ファンになってもらうこと」が目的なのに対し、マーケティングは「買ってもらうこと」が目的になります。この部分をしっかりと理解しておくことで、両者の違いを分かりやすくすることができるでしょう。

ポイントは双方の「バランス」

ブランディングとマーケティング双方のバランスを取って、両立して行うことで企業活動を支えることが重要であると考えられています。良好な企業活動を展開するためには、どちらかに偏っていてはいけないのです。

たとえば企業が、マーケティング活動のためにチラシ広告を始めたとします。このチラシが用紙1枚に手書きで商品の説明を書いたものであったなら、チラシを受け取った人は「この会社の商品は品質がいい」とは思えないでしょう。
ブランディングとマーケティング、両方の活動がしっかりと機能しあって実行されることが、良好な企業活動を行っていく上で重要になります。

ブランディングが固まっていない状態でマーケティング活動を行うことは非常に悪い結果をもたらします。マーケティング活動に先立って、まずブランディング活動をしっかりと行うことが重要になります。

ブランドイメージは、「コーラはコカコーラだから買う」というような「顧客が思う価値」そのものになります。自社と競合他社にどんな特徴があるかの観察を行ったうえで、どのターゲットにどのような価値を提供することで受け入れてもらえるのかをしっかりと議論して、ブランドイメージを策定してみましょう。

ブランドイメージが策定できたら、次はそれを顧客に伝えるためのマーケティング手法について考える必要があります。現在はWebサイトやブログ、SNSなどのコストの少ないマーケティングチャネルも多数存在します。ブランドイメージを伝えるためには、「どのチャネルを使うのが有効か」という視点を忘れずに、マーケティング手法を選んでいきましょう。

まとめ

ブランディングとマーケティングの違いについて理解できたでしょうか。マーケティング戦略と同時に、一貫してブランディングを行うことは、自社の商品・サービスが継続的に売れるための仕組みを作るためには欠かせません。また、それによって企業経営も安定化します。双方の違いをしっかりと理解した上で、ぜひ企業経営に役立ててみましょう。

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