企業内の仕組み作りやオペレーションばかりをこなしていると、「手に職を」という想いが強くなりますよね。
これからの自分のキャリアを考えると、(1)どんな企業でも通用するスキル、(2)自分一人で社会で独立的に成立するスキル、(3)専門性が高く将来性があるスキル、こういったものを身に付けたいと考えるのはとても良いことです。
そんなキャリア上昇や独立を考えるビジネスパーソンのスキルセットとして注目されているのが「プログラミング」です。
社会人がプログラミングを学ぶ際によく議論される話題が「プログラミングスクールに行くべきか否か」です。
プログラミングスクールにおいては、以下のような連想ワードで一定の検索ボリュームがあります。
「プログラミングスクール 必要ない」
「プログラミングスクール 意味ない」
「プログラミングスクール 怪しい」
「プログラミングスクール やめとけ」
「プログラミングスクール 無駄」
「プログラミングスクール カモ」
「プログラミングスクール 闇」
「プログラミングスクール 嘘」
「プログラミングスクール 就職できない」
「プログラミングスクール 卒業生 使えない」
プログラミングスクールに通うことが将来への仇(あだ)となってしまったと感じている人は実際に存在しています。
これは単にプログラミングスクールの仕組みやサービス内容だけの問題ではなく、プログラミングスクールに通う生徒側のマインドセットや活用法にも問題があるのです。
実際に、プログラミングスクールを経て、プログラミングで社会的に自分が活躍する方向に自分を成長させている人は存在します。
そこで、今回はプログラミングスクールがなぜ「必要ない」と揶揄されるのか、また、プログラミングスクールを経て絶大に稼ぐプログラマーになるために取るべき行動について掘り下げていきたいと思います。
プログラミングスクールが必要ないと言われる理由
成長したいレベルに到達できないのに、卒業することになるから
まったくプログラミングに関して無知な人が数ヵ月間のスクールを経て現場で通用するのはかなり非現実的でしょう。
もちろん、「プログラミングが分かる」「プログラミングに関する演習問題が解けるようになる」「小さなアプリケーションを作ることができる」といった具合には成長できます。
その点では、「プログラミングができるレベル」になったとも言えますが、卒業時点では、社会的に活きるレベルにまでにはならず、卒業後に現実を突きつけられたり、途方に暮れたりするため、満足度が低くなると言えるでしょう。
プログラミングスクールで、HTMLやCSSでWebサイトを作る、いわゆるWebデザインや初級のフロントエンジニアリングをカリキュラムで設けているスクールも多くありますが、このレベルから始めるのはかなり遠回りをしている感覚があります。
英会話スクールでも、アルファベットや中学英単語を覚えていないと、高い料金を払っているのに、A・B・C・D…と覚えるところから始めないといけません。
最終的に、キャリアを大きく上昇させるほどには成長できないのに、投じなければいけないコストが大きいと見なされ、「あんなにお金を払ったのに…」となるわけです。
多くの生徒がプログラミングスクールを踏み台にするスキルやリテラシーを持ち合わせていない
プログラミングスクールを使い倒すことができれば、自分のキャリアに必ず活きる方向へ持っていくことができる
プログラミングスクール側もいろんな工夫をしてくれています。
例えば、「回数無制限のチャットサポート」を設けたとしても、ある程度の知識がないと適切な質問ができません。
現役のエンジニアがメンターで付いてくれても、彼らは教えるプロだとは限りませんし、片手間・副業で行っている人もいるため、熱量のない質問に対しては熱量のなに返信をしてしまい、双方向で馴れ合いになっていく可能性も出てきます。
プログラミングで生徒をコーチングする際には、今学んでいるスキルが、生徒のなりたい自己像や獲得したい将来性に結びつくようなトークをする必要があります。
そのため、プログラミングスクールを生かし切るには、事前の独学が必須です。
事前に独学をしていれば、スクールの基礎の部分をスピーディーにスキップすることができ、実践的な制作過程でメンターとの関わりを深く持つことができるようになります。
すると、最終的な制作物に、現場でよく使うような仕様や機能をどんどん入れていくことができ、転職の際にも高い評価を得られるポートフォリオとなっていきます。
プログラミングに関して言えば、初歩的な段階は、決まり事に沿って、自分で打ち込んで動きを確認する、それを繰り返すのみです。勉強の仕方としてもシンプルで、勉強もとてもしやすいのです。
独学を重ねれば、自分が腑に落ちない限界値を知ることもできます。たいてい、その限界値は書籍やWeb学習サービスが網羅できないより専門的で実践的なレベルになり、そのレベルを限られた期間で集中的に教えてもらうことが、プログラミングスクールを思いっきり生かすことに繋がるのです。
独立志向の人間のほうがプログラミングスクールと肌が合う理由
自分が作るべき、作りたいプロダクトが存在している生徒はとても大きく成長できる
これは感覚なのですが、独立志向の強い人のほうが、プログラミングスクールでかなり成長できるようなイメージがあります。
それは自分一人で創りたいものが明確だからです。「こんなアプリが作りたい」「こんなサービスを作りたい!」というのが先にあると、必要なプログラミングスキルも明確になります。
手描きで、画面遷移だったり、機能だったりを何度も作り上げて、「これ手描きなんですが、こんなのが作りたいんです!」と持ち込んでくれたほうが、おそらく先制側も教えやすいはずです。
自分で作りたいものが明確にあると、「このプログラミングのテクニックはもしかしたら、自分の作りたいあの機能を実装するのに便利そう!」という視点で情報を切り取ります。
基礎を叩きこむ際に、自分が作りたいものに結びつく基礎知識に出会えた時にとてもモチベーションが高くなります。逆に自分が作ろうとするものに結びつかない者に関しては、「考え方だけを理解して、分からなくなったら調べて解決できる程度になっておけばいいか」と楽に構えることができます。実は、こうした接し方が、プログラミングスキルを圧倒的に上昇させるうえでは非常に大事なのです。
プログラマーは辞書になるのではなく、アウトプッターになる必要があるのです。「覚えるのではなく、うろ覚えでも調べ直して出力できればいいんだ!」という感覚が、よりプログラミングの世界にダイブするための行動体質なのです。
すると、まったく学んでないとしても、「こういうことをしたいけど、そういうことができる構文やメソッドって既にあるだろうな」と検索するようになります。まぁ、たいていはあるわけです。
これを繰り返すと、プログラミングが「覚える」ものでも、単に「書く」ものでもなくなります。自分自身で「組み立てる」ものになるのです。
結果、料理好きな人が「今日は試しにアレを作ってみよう!」といったようなマインドで、「今日は試しにこんなアプリ作ってみよう!」と実践的に遊ぶことができるようになるのです。
最後に:プログラミングスクールの中のひとよりも圧倒的に稼げるように成長しよう
プログラミングスクールに「頼り切る」のではなく「使い倒す」ことができるようになろう
以上、プログラミングスクールがなぜ必要とないのか揶揄されるのかについて掘り下げて解説してきました。
世の中にはエンジニアリングを通じて作り上げたいプロダクトやアプリケーションが多様に存在しますが、実際にそうした案件に自然に参加できるレベルに育つのは、生徒次第というのがプログラミングスクールの現実かもしれません。
プログラミングスクールは、あくまでも自身の発火材、起爆剤なのです。
なので、大きな爆弾をプログラミングスクールに持ち込むべきです。どうすれば、爆弾が大きくなるかというと、独学を重ねたり、自分が作りたいものを手描きで設計したり、「作って覚える」系の教材で小さなプロダクトを合うプットしたり、そういったことをしておくということです。
そうやって、プログラミングスクールに頼り切る段階から、使い倒す段階になれば、長期的にはプログラミングスクールの中の人よりも断然稼げるようになるでしょう。
ぜひ、プログラミングスクールを通じての自己実現を考えていた方は、参考の一つにしてみてください。