クリエイターの皆さんにとって「人脈」とはどのようなイメージがあるでしょうか?
ビジネスにおいて「人脈」という言葉を嫌うクリエイターは少なくないと感じます。「人脈」という言葉はどうやら「利益追求のための人付き合い」という意味に感じてしまうようです。
そこで、今回は「クリエイターと人脈作り」をテーマに、クリエイターには人脈作りは必要か否かを掘り下げて論じていきたいと思います。
クリエイターが売れるクリエイターになるために必要なモノ
クリエイターはクリエイトだけしておけば良いのか?
もしも、あなたが自分の好きなものだけを創作して、その創作に対して満足のいく報酬が現れ続けるのであれば、何も対策を打つ必要はないですよね。既にクリエイターとして完成系のキャリアと言えるでしょう。
「クリエイターはクリエイトだけしておけば良い」というのは、あながち間違いではありません。
ライターなら、Web上でブログやメディアを運営すれば、そのコンテンツはそのままポートフォリオになります。
動画編集者やデザイナーもYoutubeなInstagramに作品を作って自己発信すれば、自然にオファーがやってくる可能性があります。
転職活動の際は、どんなスキルやアウトプットが可能なのかをポートフォリオで示しさえすれば、就職に困ることはないでしょう。
しかしながら、意識して人脈を作ることはないとしても、「自分のクリエイティブを外部に伝え切る」ことは必須条件になります。
あなたのクリエイティビティを理解してくれる人がいるからこそ、クリエイターとしてのあなたに仕事を任せるわけです。
SNSに強いクリエイターは、リアルコミュニケーションでも強い
言語スキルはネット発信とリアル交流の両者に活きてくる
リアルコミュニケーションで相手と良い時間を過ごすは、相手の会話を咀嚼し、ヒアリングし、自分の主張や話したい話題を絡ませて、お互いの自己開示を促していく必要があります。
会話で相手に合わすことが苦手で会話を避けるクリエイターよりも、会話が面倒なことを受けいれつつも、相手に興味を持ち、相手の本音に寄り添い、そのうえで、自分の話題を織り交ぜてくるクリエイターのほうが、リアルでは大きな影響力を持つことができます。
そして、リアルでの交流はそのままネットでの発信力に繋がります。
SNSはライティングによって自分を打ち出す必要がありますし、動画ではトークで自分をプレゼンテーションしていく必要があります。
要は言語スキルを高めることが、クリエイターの本質がより加速度的に認められる方法だということです。
そして、自分の言語スキルを、想定以上に育ててくれるのが、人との出会いです。ランダムな人との出会いは、思いもよらぬ思考や発想を発見できる機会です。いろんな人が、いろんなコミュニケーションを仕掛けるからこそ、多様な出会いに繰り出すことで、言語スキルは磨かれていくのです。
ハイスキルなクリエイターほど本来は高い反応を得られる
スキルをきちんと育てたのであれば、定期的に外へ放つべきである
自分が提供できる価値が高い人ほど、1回の出会いで質の高い引き合いを得ることができます。
ロースキルな人が何度も何度も異業種交流会へ参加したところで、提供できるものが少ないので、良い引き合いを得ることはできません。
スキルの中には「後輩としての可愛げ」「素直さ」「エネルギッシュな若々しさ」といった人間性や態度も含まれます。
逆に、クリエイターとして自分が提供できるものが多くなれば、サクッとマッチングの場所に出た時に、より多くの人にいろんな提案ができるようになります。ハイスキルのクリエイターは本来、外の場に出るのが楽しくて仕方ないはずです。
スキルをきちんと育てたのであれば、定期的に外へ放つ機会を作るべきです。自分で自分を見出す行動体質を持っていきましょう。
クリエイターに必要なアウトプットは人に示すことも含まれる
多様な場所で多彩に示したクリエイターだけが受けられる恩恵がある
クリエイターはアウトプットしてナンボの職業です。クリエイティブスキルとはアウトプットスキルそのものです。
そして、アウトプットしたものを無駄にしないのが、人との出会いや人への露出です。自分が何を作ることができ、自分が作った物を示すからこそ、反応や反響が得られるようになるのです。
例えば、フリーランスクリエイターが企業向けにブースを出展するクリエイターEXPOという展示会が毎年開かれていますが、こうした展示会へ出展し、自分から積極的に出会いに投資していくと、いきなり大きな変化が得られます。
ニッチなアート芸工職人の作品が超有名ファッションデザイナーに起用されたり、地方で活動するクリエイターが大手メーカーとタイアップを実現したりするわけです。
究極のクリエイターは人脈を意識せずに人脈を築く
ハイスキルクリエイターは自然体のままで人を巻き込んでいく
明確なスキルとアウトプット能力があり、言語能力も高ければ、自然体にコミュニケーションを取っているだけで、どんどん人を巻き込んでいきます。
作っているものも面白く、提供できる価値も豊富で、会話も楽しくなって、明らかにもっと深い関係性を築きたいと思わせるからです。
究極のクリエイターというのは、本人が自然体に接しているだけで、ビジネスライクでもプライベートでも人に好かれていきます。
「人脈のために出会いの場に繰り出そう」なんて意識せずに、なんとなく自分の自然な感情のまま、イベントに参加したり、外部へ発信したりするだけで、人間関係が脈々と築かれ、クリエイティブの活動にフィードバックされているのです。
最後に:自然に成功してしまう体質に自分を磨き上げよう
何事も積み上げれば負担は減り、自分らしさになる
デザイナーであれば、デザイナーになり立ての頃はアウトプットがしんどかったと思います。数をこなし、引き出しが増えるにしたがい、ハイレベルなアウトプットがどんどんストレスなく出せるようになっていくはずです。
人脈作りも同じで、ヒアリングやプレゼンテーションをするのが最初はしんどいんですが、人との交流に慣れて、コミュニケーションが上手になればなるほど、ストレスなく人と接することができるようになります。
コミュニケーションにストレスがなくなれば、「会話を合わせるのは自分らしくない」「つまらない会話をするぐらいなら一人でいたほうがマシ」という感情もなくなります。
逆に「会話を敢えて合わせてどんどん相手の本質を掘り下げたら面白いことが聞けるかも」「一人でいるのもいいけど、相手と分かり合う時間も素敵だ」と思えるようになります。
相手の本音を引き出しながら、自分の魅力や強みを刷り込んでいくことも上手になります。結果、クリエイターとして自然体に影響力のある人になります。
何事も積み上げれば負担は減り、自分らしさになっていきます。人脈という言葉に捉われずに、もっと人に深くリーチすることを楽しくなれるように自分を磨いていくと、クリエイターとしての人生はさらに大きく開花していくでしょう。ぜひ、今回の記事も参考にしてみてください。