グラフィックデザイナーの需要と将来性について
グラフィックデザイナーの将来性に不安を抱いている方へ
これからのグラフィックデザイン業界動向
一般のデザインスキルがない方でも、最初からデザインが手軽に行えるテンプレートやアプリケーションが続々登場しています。また、紙からWebといった媒体活動の変化の流れもグラフィックデザイナーの将来性を不安にさせているかもしれません。
そこで、今回はグラフィックデザイナーの需要と将来性について、様々な観点から掘り下げていきたいと思います。
仮説1:グラフィックデザイナーの需要と将来性は高まり続ける
むしろ、グラフィックデザイナーはより求められる
クリエイター系の人材派遣会社によっては、「Webデザイナー」より「グラフィックデザイナー」のニーズが多いという声もあります。例えば、通販大国の福岡では、ダイレクトマーケティングの比重が多いため、グラフィックデザイナーが求められていると言えます。
Webデザイナーの欠点:グラフィックデザイナーの強み
納品されたデザイン物だけを見れば、Webデザイナーに欠けていて、グラフィックデザイナーに持っている傾向の多い長所はたくさんあります。
- <グラフィックデザイナーの強み>
- 手書きデッサンができる
- デザインをきちんと学んでいる
- 印刷物を作った経験が多い
- ケアレスミスに強い
- 多彩なデザインが可能
これはあくまで傾向性なので、グラフィクデザイナーの特性を持ったWebデザイナーも存在します。しかし、Webデザイナーは、PCソフトのみで作り上げようとしたり、デザイン以外のコーディングを学ぶ時間も要したり、印刷物ではないのでミスがあることを前提でブラッシュアップしたり、スマホファーストやフラットデザインによってシンプルなデザインカンプで事済むようになったりと、Webデザイナーが紙の仕事をするときに、うまく対応できない可能性も高いと言えます。
逆にグラフィックデザイナーがWebのリテラシーをきちんと身に着ければ、高品質なデザインカンプを起こすことは容易いと言えます。
仮説2:数字を見れるグラフィックデザイナーの需要と将来性は高まり続ける
数字で明確な結果を出せるグラフィックデザイナーは独り勝ちする
デザインを根本的に捉えると、「設計」です。そして、企業や自治体や個人であるクライアントを設計し、「数字」で結果を出すことができるグラフィックデザイナーは売れまくると言えます。
グラフィックデザイン物も今後は解析がどんどん可能になっていくと思います。そうしたツールの分析に長けていくグラフィックデザイナーは多くのクライアントに求められます。さらに、Webのマーケティングと解析に長けていけば、メディアをミックスさせ、よりクライアントの歴史や人生に入り込んでいくことができます。
さらには、ヒアリング、ディレクションに長け、コンサルティングまで行う能力があれば、グラフィックデザイン能力というのは、どこまでも突き抜けたオファーを貰うまでに成長します。企業の外部役員を担当するというオファーもあるでしょう。
コンサルティングだけでなく、コーチング的なコミュニケーション能力に長ければ、社員育成の観点にも入り込めます。グラフィックデザイン能力を起点に、企業の内部を変革するあらゆることをする力が身についているので、将来性は安定していきます。
仮説3:グラフィックデザイナーの需要と将来性が低くなるケース
未来が暗くなるグラフィックデザイナーとは
きっちりと指示された場合でのみしか、グラッフィクデザインを作れないといったような、力を発揮できるケースが限られたグラフィックデザイナーは将来性が危うくなる可能性が高くなります。
AIだったり、世の中の便利なシステムに追いやられていく職業というのは、直線的な仕事です。
多面的なスキルを提供できれば、一面、一面がさらに輝きを増して、あなたオリジナルのグラフィックデザイナーとして世の中に君臨し続けることができます。
要は専門性を掛け算していくということが大事なのです。心地としては、自分が「グラフィックデザイナーであるという感覚」よりも、「グラフィックザインの能力もある社会人」といった感じです。
「君って、グラフィックデザインの能力が高くて、それでいて、美容の知識が専門家よりもあるし、Webのマーケティングにも詳しいし、英語も喋れるから、本当にいろんな仕事頼めるし、何者か決めにくいよね(笑)」、こんな感じで言われるようになれば、自分自身が確立された仕事を貰えるようになります。
結論:グラフィックデザインを鍛錬させ、別のスキルも積み上げ続ければ、大丈夫
しかも、グラフィックデザイナーを辞めてもグラフィックデザインスキルは生き続ける
グラフィックデザイナー自体の将来性はこれからどうなるか分かりませんが、グラフィクデザインができる人の未来は明るいと感じています。
パラレルキャリア、ゼネラリストという言葉もありますが、どちらにしても、高い専門性で個性のあるキャリアを持つことが、時代を生き抜く鍵となっています。
そう考えると、一度身に着けたキャリアやスキルは、別のキャリアやスキルを積んでいけば、必ず生きてくると言えます。これまで頑張ったグラフィックデザイナーの方が、別の業界に飛び込むときに、大きな力となってくれます。
特にデザインとは世の中のアウトプットされるあらゆるものに付随されています。グラフィックデザイナーで不安になっている方は、別のスキルも積み上げていきながら、今の仕事に真剣に取り組んでみて下さい。
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