インフルエンサーのエンゲージメント率はどのくらいなのか?
さて、今回は「インフルエンサーのエンゲージメント率って一体平均どのくらいなの?」といった問いに答えていきたいと思います。
インフルエンサーマーケティングにおいて、エンゲージメントは「絆」を意味します。何の絆なのかというと、発信者(インフルエンサー)とフォロワー・視聴者との絆です。
絆が深かければ、いいね!、コメント、シェア、リツィートなどの行動をフォロワーや視聴者をどんどん取っていきますよね。
非常に強い共感を与えるコンテンツは必然的にエンゲージメントが高くなります。エンゲージメントの数字だけを見れば、炎上商法もエンゲージメントが高くなりますが、これは真の絆とは言えません。
長期的に高いエンゲージメントを持続するのが、真のインフルエンサーと言えます。
それでは、さっそく様々なインフルエンサーのエンゲージメントを見ていきましょう。
インフルエンサーのエンゲージメントの平均は5%
マイクロインフルエンサーなら平均10%が目安
一般的に言われるインフルエンサーの平均エンゲージメント率は5%だと言われています。
また、ニッチなジャンルのみの投稿に絞ったインフルエンサーは、マイクロインフルエンサーと言われ、コアなファンが密集し、アクティブな反応を示すため、エンゲージメントの平均10%だと言われています。
エンゲージメント率は一般的にフォロワー数が増えれば増えるほど低くなります。
2016年のインフルエンサーの平均エンゲージメント率
マーカリー200万人のインフルエンサーを対象
2016年にインフルエンサー・マーケティング・プラットフォームのマーカリー(Markerly)が、200万人のソーシャルメディア上のインフルエンサーを対象として、実施した調査があります。
<フォロワー数:エンゲージメント率>
1000未満:8%
1000~1万:4%
1万~10万:2.4%
10万以上:1.7%
2019年のインスタグラムインフルエンサーの平均エンゲージメント率
InfluencerDBによる調査
一方、2019年のインフルエンサーマーケティング会社であるInfluencerDBによると、インスタグラムでは、以下のようなフォロワー数とエンゲージメント率の関係になっています。
<フォロワー数:エンゲージメント率>
1000~5000:8.8%
5000~1万:6.3%
前述した2016年の統計よりも、インフルエンサーのエンゲージメントが上昇しているように思えますが、2019年の上記の指標はあくまでもインスタグラムに特化したもの。
そして、インスタグラムのエンゲージメント率は3年前に比べ手減少していることも分かっています。
インフルエンサーのエンゲージメントは減少傾向
インスタグラムでは2016年以降減少傾向に
インスタグラムインフルエンサー投稿のエンゲージメント率が2016年以降減少し続けており、特に2019年に入ってからの減少率が顕著であるとするレポートが発表されています。
2016年と2019年の比較
・スポンサード投稿が約4割減
・一般投稿は約6割減
スポンサード投稿」のエンゲージメント率が2019年第1四半期は2.4%となっており、これは3年前同期の4%という数字から4割以上減少。インフルエンサーの一般投稿については4.5%から1.9%にまで減少していることが示されました。
そもそもエンゲージメント率ってどうやって決まるの?
ツィッターのエンゲージメント率
「1ツィートのクリック+RT+返信+フォロー+いいね!などの総数」÷インプレッション×100
フェイスブックのエンゲージメント率
「いいね!+コメント+シェア・投稿クリック」÷投稿リーチ人数×100
インスタグラムのエンゲージメント率
「いいね!+コメント+シェア・投稿の保存」÷投稿リーチ人数×100
Web担当者Forumがインスタグラムのアカウント17業界961件を分析し、発表したレポートを見ると、エンゲージメント率は約0.5%~約20%とかなりの幅があります。
食品・飲料業界のうちメディアカテゴリの上位5アカウントはすべてレシピを発信するもので、1~4位は動画をメインに掲載していることも分かっています。
料理以外にも、例えば、神社に関するアカウントでは、海外からのエンゲージメントが自然に得られやすいと言えます。
どの属性のエンゲージメントを獲得としているかにまで注目する必要があるでしょう。
同じインフルエンサーでも、メディアによってエンゲージメント率が違う
コンテンツ性はメディアの機能に影響を受ける
よくよく考えると当たり前なのですが、同じインフルエンサーでも、メディアによってエンゲージメントは異なります。
インフルエンサーの人物性や投稿内容はメディアの機能に絶えず影響受けます。あるメディアによるアウトプットのほうが、コンテンツ性が非常に高く映るということもあるでしょう。
最後に:インフルエンサーのエンゲージメント率の未來
私たちはより多くの施策を持つべきである
以上、インフルエンサーのエンゲージメント率を掘り下げてきました。
新しいものが登場し、最初は新鮮な刺激だったものが、鈍化していくのは、どんな物事も同じです。
ソーシャルメディアが誕生してから、個人コンテンツは膨大に増えているのは言うまでもありません。
インフルエンサーの寿命サイクルもとても早くなっていくかもしれません。
影響力を育てるのも良いかもしれませんが、影響力はメディアとしての影響力のみではありません。コミュニティを育てることでも影響力を持つことができます。
私たちにできる施策は一つだけではありません。多様な時代の変化に対応するためには、私たちはより多くの施策を持つべきです。
インフルエンサーに影響されすぎて、時代に溺れないように、時代の波にうまく乗っていきましょう。
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