転職エージェントのデメリットと注意点
転職を一人で行うのは辛いですよね。転職をする際の手段の一つとして、今や転職エージェントを利用するのは当たり前になっています。
しかしながら、転職エージェントを妄信していたがために、転職が失敗するケースもあります。
そこで、今回は転職エージェントを利用する際のデメリットと注意点について解説していきたいと思います。
デメリット1:転職エージェントから営業を受ける
注意点:自分自身を常に見つめ続けよう!
転職エージェントの仕事は「営業」の側面を強く持ちます。転職エージェントは、転職したい人へ提案営業を行います。エージェントが抱える企業を売り込み、転職者へ成約させることが目的なのです。
転職エージェントは転職者の年収ベースで報酬を企業から受け取る仕組みになっています。そのため、良い人材を営業する場合、できる限り年収の高い求人に転職させたがっているという思惑を持っていることに注意する必要があります。
例えば、クリエイターとして、ワークライフバランスを考えた企業に勤めたい、包括的なスキルがあるので、ディレクションから制作までを一貫してできる中小企業に勤めたい、と考えていても、転職エージェントは選択肢の一つとして、報酬の高い求人を差し出してきます。
この程度であれば、「向こうも仕事だから」と割り切れるかもしれませんが、猛プッシュしてこないとはいえ、選択を惑わされることには間違いありません。
自分を強く律する、自己対話を常にしながら、自分の目的を見失わないことも大切です。
デメリット2:転職エージェントは必ずしもハイスキルとは限らない
注意点:自分自身を常にリサーチし続けよう!
「エージェント」という言葉は職業的に凄味がありそうなニュアンスを感じないでしょうか?
転職エージェントが企業の情報を完全に把握しているとも限りません。
コミュニケーション能力もリサーチ能力もホスピタリティも低い転職エージェントが担当に付くと、逆に転職活動が煩わしいものになります。
解決策としては、実際に働いたことがある人だけが記入できる口コミサイトで、情報をチェックすることです。複数の口コミサイトを閲覧し、転職エージェントが差し出した情報と違いが大きい場合、そのエージェントは、生の情報、自分で確かめた情報を得ることなく、あなたに紹介している可能性があります。
一般的に転職活動を始めて約3カ月~半年後には転職が決まると言われています。エージェントを使う場合は、これ以上の期間に設定するとかなり余裕が出てくるでしょう。
クリエイターの場合は、企業にどんどんアクセスし、スキルや制作フローなどがマッチすれば、1週間後や1カ月後には転職することも可能です。スピーディーな転職を目指すなら、自分でアクセスしていくことが望ましいと言えるでしょう。
デメリット3:転職までの時間が増える可能性が高い
注意点:予め転職を長期的に考えていこう!
基本的に転職エージェントを使うと、連絡事項や情報量が増えるため、転職までに要する期間は長くなりがちです。
選択肢が増えると、悩む時間も増えるでしょう。なかなか転職がスピーディーに行えなくてストレスが溜まってしまうこともあるかもしれません。
しかし、転職エージェントを情報やツテの一つとして活用することは、非常に効果的です。妄信せず、視野を広げるために利用することで、一人での転職活動では知り得なかったこと、湧かなかったアイデアに出会えるものです。
そのため、転職エージェントを使って、選択肢を広げたうえで、転職活動を行う際は、転職を長期的なプランにすると良いでしょう。
デメリット4:転職エージェントを個人指名する機会がほとんどない
注意点:新しいエージェントに切り替えよう!
私たちはエージェントサービスを選ぶことはできますが、エージェント個人を指名する機会には恵まれませんよね。
これは実はおかしい話です。転職のミスマッチを防ぐことはとても重要ですが、その手間の転職エージェント個人とのミスマッチが起こってはたまったものではありません。
しかし、転職エージェント個人を指名することは、転職エージェントの企業側としても、マッチングアプリのようなシステムを導入しなければなりません。コストも掛かりますし、エージェント個人間の個性を強めなければ、サービスとしてはうまく打ち出せなくなるでしょう。
さらに、転職したいビジネスパーソン側からしても、「人対人の密接な関わり合い」をあまり求めていないのではないでしょうか?転職エージェントサービスがほどよくシステマチックで、エージェントもあまり踏み込んでこないことを好ましいとする人のほうがむしろ多いかもしれません。
実際に求職者の方が転職エージェントを個人指名できる「キュージェント」は、新しい転職サービスとして2017年後半にスタートしましたが、2019年9月30日をもってサービスを終了しています。
転職の本質と、転職のニーズのズレがそもそもあって、そのズレが転職エージェントのデメリットを生んでいるとも言えます。
エージェントの担当をチェンジしてもらうことも可能です。ただし、そのエージェント内で要注意人物的なレッテルを張られる可能性も出てきます。また、自分自身もそのエージェントサービス自体に疑惑を抱くため、気持ちよく転職活動ができないと感じるかもしれません。
そこで、新しいエージェントに登録し、過去のエージェントで起こった悩みを伝える方法が現実的にはベターです。転職エージェントの数はとてもたくさんあります。
過去のエージェントでの問題点を最初から伝えることで、新しいエージェントは、その部分をケアしながらサービスを提供してくれるようになります。
最後に:主体的な転職活動を
転職エージェントはセカンドオピニオンぐらいに思っておこう
以上、転職エージェントを利用する際のデメリットと注意点について掘り下げてきました。
結局は確率論です。転職エージェントを使うことで、新しい可能性を見出すことはできますが、逆効果の可能性を生むこともあります。
転職エージェント頼みになるのではなく、こちらが転職エージェントを掌で転がすぐらいの気持ちで臨むと良いでしょう。
転職はどこまでも自分次第です。主体的な転職活動をするに越したことはないことを肝に銘じておきましょう。
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