編集者になるため、そして編集者として力をつけるための勉強法とは?
時代の変化の中で、編集者の人気が高まっています。編集者の仕事がどんなものかを理解すれば、編集者になるための勉強法や、編集者として能力を高めていくための勉強法が見えてきます。編集者の勉強方法をご紹介しましょう。
編集者とは
情報化が進む今日の社会の中で、編集者の重要性が増しています。編集者の仕事はコンテンツの発案、制作管理、プロモーションまで広範囲に及びます。編集者には良いコンテンツを作るための企画力・発想力が求められるとともに、制作を支えるためのマネジメント力や雑務力も必要です。ここでは、編集者が今注目されている理由や、仕事内容など、編集者という仕事について詳細に解説していきます。
編集者が注目されている理由
情報社会の進展が進んだ今日、日本国内をみても、また世界に目を向けても、クリエイティブな文章、画像、動画を作ることができる人々があふれています。また、記述可能な知識であれば、人を介するまでもなく、検索などによって直接見つけて活用することも可能です。そうした状況の中で、問題解決のために、大量かつ種々雑多な情報を組み合わせて、コンテンツとして発信する編集者の役割の重要性が増してきました。
編集者の仕事
編集者の仕事は、コンテンツのアイデアを発案すること、コンテンツの制作過程をリードすること、コンテンツをプロモートすることです。コンテンツを作るために、多くの人々が仕事を分担しますが、分担からこぼれ落ちた雑務を受け持つもの編集者の仕事です。今日、編集者の仕事は、雑誌や書籍などの紙媒体の編集だけではなく、Webサイトの構築や、オウンドメディアの編集など、Web分野に拡大しています。Web媒体の編集者はWeb編集者と呼ばれることがあります。また、オウンドメディアのコンテンツプロデューサーなど、編集者以外の名前で呼ばれることもあります。
編集者に必要な能力
編集者にもっとも必要な能力は、コンテンツの企画力・発想力です。編集者が仕事を通して達成するべき目標は、優れた企画をヒットさせることだからです。編集者は自分の企画を1人で完成させることは出来ません。編集者は、自分で何かを作り出すかわりに、多くの人々に仕事を割り振ってコンテンツを完成させます。クリエイターの仕事を評価する能力、マネジメント能力、コミュニケーション能力などがなければ、良い企画も日の目を見ることはありません。
編集者の平均的な収入
編集者の平均年収は400万円程度とされています。一人ひとりの年収は、会社や役職、年齢によって異なります。年齢別の平均年収は20代前半で300万円程度、20代後半で350万円程度、30代で400万円程度、40代以上で500万円程度です。大手企業のほうが年収が高く、紙媒体の大手企業には年収が1,000万円を超える編集者もいます。
編集者になるときに有利な学歴や資格
編集者に必須の学歴や資格はありません。編集者になりたいのであれば、具体的な求人情報を見て準備を進めるのが一番です。新卒の場合、他にアピールするものがないこともあり、学歴や資格はアピールポイントになります。
編集者に学歴は必要か
新卒で編集者になる場合、学歴があったほうが有利です。もっとも難関とされる紙媒体の大手出版社は、応募要件として大学や大学院の卒業資格を要求しており、実際に採用されるのも有名大学の卒業者がほとんどです。
中小の出版社であれば高卒でも受けられますが、受かるためには出版・ライターなどのコースがある専門学校に通うのが有利でしょう。新卒以外の場合、学歴よりも職歴や実績が評価されます。未経験からいきなり正社員になるのは難しいかもしれませんが、アルバイトなどで入社して実績を積んで編集者になる道があります。
編集者になるのに役立つ資格
編集者に必須の資格というものはありません。編集者の求人の多くはライターとしての経験を重視しているので、文章を書くことに関する資格を持っていると有利になるでしょう。「Webライティング能力検定」にパスすれば、自分のライディングスキルをアピールできるかもしれません。求人の中にはデザインのスキルを重視するものもあります。国家検定資格である「ウェブデザイン技能検定」にパスすることで、Webのデザインに関する全般的なスキルがあることを証明できるでしょう。
編集者を目指すための勉強法
スクールや講座に通うことで、編集者の仕事に対して体系的な知識を得ることや、先輩や同期と知り合いになり人脈を作ることができます。編集者は人を動かす仕事なので、自主的に学べない部分も多いのですが、仕事の基礎となるライティングの力は自主的に高めていくことができます。
スクール・講座
編集者を目指すためのもっとも有名なスクール・講座は宣伝会議の教育講座の一つである、「編集・ライター養成講座 総合コース」でしょう。この講座を受けることで、メディア業界のトッププロから仕事の基礎と流儀を学ぶとともに、最前線の仕事のノウハウを学ぶことができます。日本エディタースクールの「編集コース」は、本や雑誌を編集するための知識と技能を体系的に学べる講座ですが、校正に重点をおいています。専門学校のコース中にも編集者になれるとするものがありますが、カリキュラムなどをよく確認したほうがよいでしょう。
自主学習
編集者を目指すために個人として学習するべきことと言えば、ライディングが第一に挙がるでしょう。ライティングの力をつけるために、ブログなどを定期的に更新したり、クラウドのライター募集サイトに応募してお金をもらいながら書いたりして腕を磨くのがおすすめです。
ワンランク上の編集者を目指せる勉強法
ワンランク上の編集者を目指すためには、好奇心をもって知識を広め、深めていく努力とともに、マーケティング感覚やコミュニケーション能力を高めている必要があります。
志をもつ
長期的に編集者としての能力を高めていくためには、気持ちの部分も重要です。自分がやりたいことが分かってくると、普段何気なく目にしている情報の中から、必要な情報を深くキャッチできるようになります。
マーケティング感覚を磨く
編集者は個人的な思い入れだけでコンテンツを作る職業ではありません。コンテンツは世の中に受け入れられる必要があります。流行っていることを追うのではなく、その背後にある人々の根源的なニーズをとらえるセンスを養いましょう。
コミュニケーション能力の強化
編集者は多くの人々に指示を出してコンテンツを完成させるので、コミュニケーション能力は当然重要です。コミュニケーション能力の中核には、状況をモデル化する力だけではなく、相手の立場に立ってものをみることで、共感をベースに話を進める力があることを理解しましょう。
SEO対策
SEO対策とは、構築したWebサイトやWebページが、検索エンジンで関連ワードを検索したときに上位に来るように、コンテンツの内容や文言を調整することです。SEO対策は、Web編集者としてオウンドメディアを運用している場合などは必須の知識です。SEOについてはたくさんの本が出ていますが、検索アルゴリズムの変更により内容が古くなる場合があるので注意しましょう。
まとめ
時代の変化の中で、多くの人々の中心となり、知識やスキルを組み合わせてコンテンツを作り上げる編集者に注目が集まっています。
編集者に必須な学歴や資格はありませんが、有名大学を卒業していたり編集に関連する資格を持っていたりすれば、編集者になるうえで有利です。編集者とって勉強とは、アイデアを出したり練り上げたりする力を高めることと、人々をまとめる力を高めることです。
常日頃から何かを作り出すことを意識していろいろなものを見る姿勢を養えば、編集者としての能力を上げることができるでしょう。
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