転職で裏切り者扱いにされる理由、最後の居心地を乗り越えよう
転職が決まって退社する際に裏切り者扱いされる理由
転職が決まって会社を辞める際に「裏切り者扱いされる」といった声をよく耳にします。
もちろん、気持ちよく送り出してくれる会社もありますが、離職時のコミュニケーションは基本的に、「去る側」と「残る側」の価値観が自然に交錯します。
そして、退社する会社の人間に転職の内容がある程度把握されているのであれば、「あなたが今の会社よりも次の会社へ行くことを判断した」ことが事実として植え付けられます。
「残る側」としては「あなたが自分にあったよりよい転職先の会社を見つけた」という事実よりも、「あなたが私たちの会社を否定した」という印象が残ります。
言葉や態度では否定するつもりはなくても、比べて別の会社を選択することは、残った社員にとっては自己否定感を自然と募らせる居心地の悪さが残るわけです。
そうした居心地の悪さを消化しきれない人間が、最後の最後に繰り出すのが「裏切り者扱い」ということです。
「裏切り者扱い」をしている人は、社会人としての自尊心レベルが高くないと捉えよう
あなたがどんなに真摯にその企業で勤めて離れようとしても、裏切り者扱いされるかどうかは、その残った方々の社会人としての自尊心レベルに委ねられます。
自尊心が高い人は、他者が別の会社に転職することに自己否定感を感じたりしません。こういった方々は、気持ちよく送り出してくれるでしょう。
また、優れたビジネスパーソンが別の場所で頑張ってくれることは、実は人脈的な観点で言えば、とても有難いことです。そのため、できる社会人はできる同僚の転職を応援します。お互いが別々のフィールドで頑張り続け、様々な人と深いビジネスパートナーシップを築くことで、それらの人脈を必要な際に共有できるからです。
そう考えると、あなたの転職の際に、裏切り者扱いをする方々というのは、社会人としての行動センスに乏しく、自尊心も低いということが言えます。
むしろ、殻を破った後に嫉妬すらしているのかもしれません。
退職代行サービスの登場と現代のコミュニケーション
ネットツールでのコミュニケーションが増えたため、対面で自己開示するということが苦手な方も多いかもしれません。
また、他人に何かを押し付けることに対して、ハラスメントというワードが常につきまとう時代です。SNSによる炎上も誰にでも起こり得る世の中になっています。会社ですら、お互いが強い個性をぶつけることを躊躇してしまいますよね。
そんな中で、退職代行サービスなどが登場するのはとても自然なことなのではないかと思います。
退職時に「裏切り者扱い」をされることがあまりにも怖い場合は、退職代行サービスを使うのも良いでしょう。
「どうせ辞める人だから」と考えて、対面やネットを含めて言いたい放題してくる社員などがいる場合は、自分が土俵に立たないということはとても賢明だと思います。
「飛ぶ鳥跡を濁さず」が離職の基本
勤める先々で、辞める間際にコミュニティでクラッシュが起こると、人脈は常にリセットされてしまいます。
逆に、勤める度に「去り際をなるべく綺麗にする」ことで、優れた人は理解し、目を留めてくれます。
今は、Facebookなどを始め、SNSで繋がることも可能です。
今後の別ステージでの朗報を定期的にアップしていくと、後に自分のキャリアを引き立ててくれるような連絡を以前の会社のキーパソーンがプレゼントしてくれることもあります。
去り際は美しくすることの恩恵はとても大きなものになります。
「出戻り転職」「以前の上司の引き抜き」も考えられる
打算的になりますが、辞めるまでの導線をきちんと行うことで、出戻り転職のチャンスを手にすることもありますし、以前の上司が別の会社に勤めた際に改めてヘッドハンティングされることもあります。
極めて打算的に考えるのであれば、もう入社した時から退職への導線を作り込むということもアリなのです 。
「会社への有益な提供をひと段落させて転職を行う」といった具合です。これは転職採用活動の際のアピール材料にもなります。
最後に:退職時の居心地を乗り越えよう
退職を宣言することが怖いのであれば、退職代行サービスを利用するのも選択かもしれませんが、「辞める」という経験は確実に自分自身の人間としての成長になります。
島国の同調気質のある日本人らしさもあって、「辞める」という行為はネガティブで、「続ける」という行為はポジティブなイメージを持っている方も多いのかもしれません。でも、人生は一度限り。しかも、会社で過ごす時間は、人生の中でかなり大きな割合を占めます。
そう考えると、辞めるということをあまり大きく捉えないのでも良いかもしれません。「退職慣れ」が仕事のモチベーション低下にならない限りは、退職を繰り返して、キャリアをスパイラルさせる方法もあります。この点は、『「転職を繰り返す人生」が時代に追いついてきている』という記事でも述べていますので、ぜひ、ご覧頂ければと思います。
転職による退職という選択が決まった時点で、これから去ろうとする会社の中で自分が過ごすことはなんだか不思議な感覚になるかもしれません。ぜひ、そうした辞めることへの体験もしっかりと向き合って、自分自身の成長へと繋げていって下さい。
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