見本帳がクリエイターにもたらす絶大な効果
デザイン見本帳、フォント見本帳、レイアウト見本帳など、「見本帳」はクリエイターの世界には数多く存在します。今では、Web上にあるテーマに沿って作品や素材がキュレーションされていますよね。
見本帳に触れなくても、クリエイターとして大きな問題はありません。しかし、クリエイターとして大きく成長したいなら、多様な見本帳に触れることをお薦めします。見本帳はクリエイターに大きな影響を与えてくれるからです。
そこで、今回は見本帳がクリエイターにもたらす絶大な効果を解説したいと思います。
効果1:引き出しが増える
単純にクリエイターとしての引き出しが増えるようになります。Web上で検索して探すのも良いですが、自身の検索や情報収集のパターンが同じ場合は、書籍の見本帳を購入すると良いでしょう。検索のパターンが固定されると、収集できる情報が限られてしまうからです。
本屋の見本帳は決して安い値段ではありませんが、それだけに気軽に投資するクリエイターは少ないと言えます。多くのクリエイターがリーチしない物を手に入れ、それを糧にすることで、他のクリエイターより大きな差をつけることができます。
効果2:日常から引き出しを増やせるようになる
見本帳を頻繁に手に取るということは、自分以外のクリエイティブに興味を持つということです。クリエイティブを俯瞰してみる機会を自分自身で増やすということです。
このことを繰り返すと、様々な物事を俯瞰して見ることができるようになります。そうなると、日常からクリエイティブに関する学びを得られるようになり、「これの体験を、LPの訴求に置き換えると…」といったような視点を持てるようになるのです。
まず、見本帳がそこにあって、手に取る、人のクリエイティブに根底から興味を抱ける、この行動体質があるかどうかが、クリエイターの明暗を大きく分けます。
効果3:機微を掴めるようになる
機微とは「容易には察せられない微妙な事情」のことを言います。見本帳を繰り返し見ていく体験は、クリエイティブの機微を掴む力を底上げしてくれます。
例えば、デザイナーの場合、「ダサい」と「ダサくない」のオーラのような違いや、「売れるデザイン」と「売れないデザイン」のオーラの違いが分かります。
「ハマっている」という状況が感覚的に分かります。自分自身が制作する際も、そのレベルに持っていくまでクリエイティブを妥協できなくなるでしょう。
課題や仕事を振られた際に、他のクリエイターよりも、ニーズに対してハマったものを提供することができるようになります。
機微が掴めるクリエイターと掴めないクリエイターの違いはかなり大きいです。例えば、機微を掴めないクリエイターに、機微を掴めている感覚のクリエイターが答えを教えたとしても、機微を掴めていないクリエイターは、その答えにたどり着けない、そのような感じです。
効果4:カスタマイズ思考が研ぎ澄まされる
見本帳をたくさん閲覧すると、「そういえば、もう一案は、あの見本帳の枠組みが使えるな!」とか「このテイストなら、あの見本の色合いやシェイプの感じが使えるぞ!」と自分でどんどん新しい組み合わせを使えるようになります。
そうやって組み合わせることに慣れていくと、どんどん見本帳をアレンジして自分のクリエイティブにするのが上手くなります。
自分の普段の能力から背伸びして、見本帳を生かし続けると、作ったものがテンプレートのように貯まっていきます。そのテンプレをさらに次の案件でカスタマイズして、作業を高速で終わらせることができるようになります。
効果5:クリエイティブのプレッシャーが大きく減る
効果4のようなことが自分の中でごく当たり前になっていくと、「アイデアが出てこない」といったようなことが起こらなくなります。
クリエイティブでプレッシャーなのは、「取り掛かり」です。案件に取り掛かる際に、「まず、良いカタチとして完成に近づくものが出てくるのか?」というプレッシャーは誰しも少なからず抱えるはずです。
見本帳を生かしたクリエイティブを覚え、作ったものが貯まっていき、自分だけのテンプレが集まっていくと、それらを組み合わせて、最初の取り掛かりのクリエイティブを見出せるようになります。
すると、「電車で移動している間に、素材の組み合わせでピンときて、あとはそれをカタチにするだけ」といったことが起こりやすくなります。
日常で少し考え事をするような時間に、最初のアイデアを思いつくことができるようになるのです。だからこそ、クリエイティブのプレッシャーが大きく減るのです。
最後に:総じて作業が自然になる
見本帳と向き合って、クリエイターのレベルを上げていこう
以上、見本帳がクリエイターにもたらす絶大な効果をお伝えしてきました。今回述べた効果を見てもわかるように、見本帳と向き合えば、クリエイターの活動はごくごく自然なものになります。
クリエイティブが自然に馴染んで、自分が自然体で力を発揮できるようになるのです。まさに仕事が板についた状態です。ぜひ、どんどん見本帳に接して、自分の引き出しを増やしていってください。
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