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デジタルクリエイティブ職必見!デジタルが身体に与える10の影響
COLUMN 2019.8.07

デジタルクリエイティブ職必見!デジタルが身体に与える10の影響

デジタルとクリエイティブは切っても切り離せない時代になっています。私たちはデジタルテクノロジーを時代の「恩恵」と認知することが多いかもしれませんが、実のところ「身体」への影響について様々な指摘がなされています。

そこで今回はデジタルクリエイティブ職の方必見の、デジタルが身体に与える10の影響を解説していきたいと思います。

影響1:デジタルは目の前の集中力を削ぐ

心がさまよっている時ほど幸福度は下がる

2010年にマット・キリングスワースとダン・ギルバートが2200人を対象に行った調査では、iPhoneを使いながら質問に答えている人は、ほぼ半分の時間、今していることとは違うことを考えていると判明しました。

さらに研究者らは、目の前の作業に注意を向けることと、その時の気分とを関連づけてみたところ、平均して、心がさまよっている時ほど幸せではないという結果が出ました。

面白いことに「目の前のことに集中すること」で感じられる幸福度は、快い出来事を夢想するときの幸福度と同程度だったようです。

集中力に関するある研究によれば、現代のオフィスワーカーは平均11分で集中力が途切れてしまうことが明らかになり、いったん集中が途切れた後、元の作業に完全に戻るまでには25分も掛かるとも言われています。

デジタルデトックスは、人からデジタルを取り上げることではなく、「目の前のことに集中すること」で感じられる幸福度を取り戻すことだと言えるでしょう。

影響2:デジタルで受ける感情は伝播する

人はデジタル上の感情に左右される

フェイスブックのアダム・クレイマーはコーネル大学との共同研究で、フェイスブックのユーザー約70万人のニュースフィードを操作し、そのユーザーが見る感情的な内容の量に変化を加えました。

その結果、ポジティブな表現を持つ投稿を減らしてみると、そのユーザーのポジティブな投稿が減っただけでしたが、ネガティブな表現を持つ投稿を減らしてみると、そのユーザーのネガティブな投稿が減り、かつ、ポジティブな投稿が増えたようです。

このことから、ネットサーフィンをする際に、度々表示されるディスプレイ広告にネガティブな印象を抱くのであれば、非表示にしてしまうほうが、神経へのダメージを減らせるのかもしれません。

影響3:デジタルは世代間理解を難しくする

テクノロジーの激変が世代間の価値観を大きく変える

神経科学者、オックスフォード大学教授(シナプス薬理学)のスーザン・グリーンフィールドは、自著『マインドチェンジ』の中でデジタルテクノロジーについて「私が不安を感じ警鐘を鳴らしたいと思うのは、デジタルネイティブのことに限らない。そうではなく、デジタル機器とその応用品との加速度的な進化の速さによって生じている、明らかな世代分裂のことである。それぞれの世代に、そして世代間の関係に、どのような影響が現れるのか、という問題である。」と述べています。

ダイバーシティと言われ多様性を認めようとしていく時代ですが、そもそも相互理解することが難しい世の中になり、そのギャップが息苦しさを生んでいるようにも思えます。

影響4:デジタルは体内時計を乱す大きな原因となる

副交感神経が優位になるリズムを替えて睡眠を阻害する

東京ベイ・浦安市川医療センターの小児科医・神山潤医師は、「スマホを利用することで生活スタイルが変わり、夜更かしや睡眠不足を招けば、それが子どもの発達に影響を与えることは十分に考えられる」と述べています。

デジタルの光は副交感神経が優位になる状態を阻害します。人は昼間に交感神経を働かせ、脳や筋肉に血液を多く配分し、思考や行動が活発になります。そして、夜間には副交感神経を働かせ、心臓の動きをゆっくりさせたり、腎臓や消化器に血液を流したりします。

こうした人間独自のリズムが体内時計です。デジタルは体内時計を乱す大きな原因となります。

影響5:デジタルは既存のニューロンを殺す

コルチゾールやアドレナリンが慢性的に高くなる

ロンドン大学の研究によると、携帯電話で常にメールやメッセージを送受信していると、知能指数(IQ)が睡眠不足による影響と同等になり、さらに男性の場合、携帯電話の影響は大麻吸引のほぼ3倍に相当するとまで伝えています。

スマホでのメッセージ送受信を絶えず行うことは、脳が過度に「警戒」を強め、ストレスホルモンを慢性化させる「アロスタティック負荷」のようなものなのです。

本来ストレスは一気に高まり、一気に去ることが望ましいとされています。人間のストレスは、狩猟生活からの「闘争-逃走モード」だからです。

スマホによる四六時中のやり取りは、血中のコルチゾールやアドレナリンといったマーカーのレベルが慢性的に高くなることを意味します。慢性的で長期的なストレスは、脳を疲弊させて新たな脅威に耐える力を弱くします。

アロスタティク負荷が高まると、既存のニューロンを殺し、記憶の形成に重要な役割を果たす海馬内の新しいニューロンの成長を止めるおそれがあるという研究もあります。

常にやり取りができる環境が脳やストレスにとっては良いわけではないのです。

影響6:デジタルは思考の重要性を高めた

知識よりも思考で素材を組み合わせる技術が強い

世の中に落ちているものを結びつけるだけで、即時にお金を生みだすことができるようになりました。

ロイヤリティーフリーの素材を選定し、独自のアイデアで組み合わせながら、作品をアップロードし、24時間以内に販売、売上を上げることも可能です。こうしたクリエイティブのスタイルはまさにデジタルテクノロジーの産物と言えます。

テレビやリアルからしか情報が得られなかった時代にはあり得ないことですよね。

なぜ、弟子になる必要があるのか、それは情報や人脈が閉鎖的で、弟子というルートでしか、その分野を掘り下げることができなかったからです。

今は知識を単に溜め込むことよりも、世の中の素材とシステムを組み合わせれば、クリエイティブを生むことができます。思考で経済を回すことができるのが、まさにデジタルの時代と言えます。

影響7:デジタルは読書の仕方を変えた

同じ文章を紙で読む場合より総合的な読解力が劣る

スタヴァンゲル大学のアン・マンゲンによる研究では、パソコンのような電子スクリーンで文書を読むと、物理的な特徴の違いから、同じ文章を紙で読む場合より総合的な読解力が劣ることが分かりました。

アン・マンゲンはハイパーリンクのテキストですら、読解の体験を煩雑なものにすると述べています。本や紙の質感を疑似的に演出した電子書籍リーダーなどが今後は登場するかもしれません。

影響8:デジタルは依存的な仕組みを持つ

即時的でランダムで分かりやすいからこそ、ドーパミンの放出を刺激する

コンピューターシステムのユーザー・エクスペリエンスについて多数の著書を持つ行動心理学者のスーザン・ワインチュンク博士は、SNSに対するドーパミン放出が人を依存的にすることを述べています。

SNSは「いいね!」などのシンプルなフィードバックがあり、このシンプルさが人のドーパミン放出を強く刺激するようです。

すると、次からは実際にいいね!などの反応がなかったとしても、「スマホを開けば、何か反応があるかもしれない」と期待するだけでドーパミンの放出が刺激されるようになります。人は実際に報酬を得るときよりも、それを予想しているときのほうが高レベルの刺激と活性を示すとも言われています。

また、フェイスブックへの通知や反応は「ランダム」です。一定のタイミングで来るものではありません。これはたまに当たるスロットと同じ間欠強化と言われています。

影響9:デジタルはアイデンティティを「語る」から「見せる」へ

デジタルのコミュニケーションは身体的な同期はできない

SNSを含めたデジタルの発信は、アイデンティティを「語る」代わりに「見せる」ようにしました。

身体が同じ場所にあるリアルコミュニケーションでも「アピール」や「悟らせること」はあるかもしれませんが、デジタルコミュニケーションはそれとは違う居心地の悪さを生んでいます。

特に何の説明もせずに投稿された写真の意味は、「友達」という観衆が推測するに任せるといったようなことです。

また、ギャラップ社の調査によれば、給湯室での会話を奨励する企業は生産性が高いことが分かっています。

デジタルコミュニケーションが増えたことで、リアルコミュニケーションへの比重は小さくなっていますが、双方のバランスを取ることが非常に大事だと言えます。

影響10:デジタルは退屈さを軽減し、不安を和らげることができる

デジタルのホワイト・ノイズは刺激剤となる

BGMなどを利用した「ながら作業」はワーキングメモリを狭めるため、パフォーマンスが悪くなると言われていますが、実はサボり癖のあるタイプはBGMを使うことは有益だとされています。

特に一つのことに集中できない幼い子どもにBGMを取り入れて作業を促すと、普段はできないことができるようなケースもあるようです。

音楽は邪魔なものをブロックするホワイト・ノイズとなって、退屈さを軽減し、不安を和らげることができるようです。もちろん、静かなほうを好むタイプもいます。

人工知能や自動学習によって刺激を保つ音楽を提示してくれるランダム再生してくれるようなデジタル機能は、作業を捗らせてくれることもあるようです。

音楽は思考に入り込みづらい歌詞のないものが良いでしょうが、ほどよい刺激と感じられるものがいいでしょう。

デジタルの影響を様々な角度から捉えていこう

デジタルの本質を知れば、より本質的なクリエイティブが実現できる

以上、デジタルが身体に与える10の影響についてお伝えしてきました。

クリエイティブな業界で働く以上、デジタルは私たちに密接に関わってきます。デジタルの影響を常に多角的に考えることが、本当に充実したクリエイティブコンテンツを創造することに繋がります。ぜひ、普段からデジタルの影響を様々な角度から捉えるようにしてみてください。

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