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クリエイターが知っておきたいゲームと悪影響・依存の10の関係性
COLUMN 2019.7.29

クリエイターが知っておきたいゲームと悪影響・依存の10の関係性

ゲームに依存性があることは言うまでもありません。WHO(世界保健機関)が障害として認定したことでも話題となりました。ゲームの仕事に直接関わらずとも、総じてコンテンツを作る際に、ゲームが人間に与える影響を知ることは非常に役に立ちます。そこで、今回はクリエイターが知っておきたいゲームと悪影響・依存の10の関係性についてお伝えしていきます。

1.ゲームは唯一最大の「コントロール感」を体験させる

だから、ゲーム以外の拠り所が依存を遠ざける

脳科学の観点から見ると、ゲームはドーパミンの急激な分泌をうながします。あらゆる報酬への期待、または報酬の連続、失敗やランダム性によりさらに欲しがってしまう間欠強化、そのすべてのトータルバランスが非常に優れています。

特に社会で独り立ちしていない子供や、現実で自尊心を積み上げることができない大人にとって、ゲームは唯一最大の「コントロール感」を体験させてくれる場所となれば、その依存度は大きくなります。

複数対戦のゲーム、オンラインでコミュニティ化してしまうゲームでは「関係性の欲求まで満たす」と科学者は結論づけています。ゲーム以外のアイデンティティがなければ、さらにゲームにはまっていくでしょう。

2.ゲーム依存のしやすさは遺伝子も関係する

ゲームにハマりやすい遺伝的特徴がある

ゲーム依存は感情の制御に関連するドーパミン系やセロトニン受容体の遺伝的特徴とも関係があります。ドーパミン系が繊細な子供は自ら使用制限を設けることが非常に難しく、依存症に陥りやすいことが指摘されています。日本人はセロトニン受容体の機能が低く、セロトニン自体も少ない民族のため、心配性や不安症を引き起こしやすい傾向にあります。ネガティブ感情によるストレスを感じれば、ストレス対処(ストレスコーピング)を必要とします。

ストレスコーピングとして、手っ取り早い場所にスマホゲームがあれば、依存しやすい状況を自分で生んでいることになります。

3.ゲーム依存には自然が効果的

デジタルには自然で相殺する

複数の研究で、自然のなかで過ごしたあと、あるいは自然のポスターを見るだけでも、気持ちが安定し、活動が向上するという結果が示されています。森林浴やハイキングなどの大それたデジタルデトックスでなくても、「公園で15分瞑想する」といったことでも良いでしょう。

また、自然を感じられる場所を歩くと、混乱した前頭前皮質が掃除され、落ち着きと集中力が増し、ワーキングメモリを必要とする課題やテストの成績も上昇するようです。デジタルデトックスを目的とした5日間サマーキャンプの実験では、キャンプが終わった後の子供たちの共感力が改善するようです。

臨床神経心理学者のウィリアム・スティクスラッドによれば、テクノロジー依存の子供がサマーキャンプに行った場合、一週間後には携帯電話やゲームがなくても平気になると発言することが指摘されています。

4.週に5時間~15時間のゲームでビジネススキルが高まる

ゲームはある種トレーニングになる

ゲーム研究者ダフネ・バベリアの研究チームによる実験で、アクションゲーム(一人称視点のシューティングゲーム)を週に5時間から15時間プレイする人は、詳細を認識し、憶える能力が優れていることが分かりました。ゲーマーは無関係な情報を排除する能力にも長け、マルチタスクにおいても効率性で一般人を上まわる可能性が高いようです。

5.週に3時間以上ゲームする外科医は優れている

ゲームで医療ミスが減る!?

ベス・イスラエル病院の調査では、週に3時間以上ゲームをしている腹腔鏡の外科医はゲームをしない外科医に比べて手術のミスが37%少なかったというデータがあります。

適度な時間のゲームが脳を鍛えるのか、それとも、外科医のリフレッシュになっているのか影響は分かりませんが、なかなか面白いデータですね。

6.ゲームは空間察知能力の苦手克服を手助けする

立体感覚が克服できる

空間認知能力が低い子供に3Dのアクションゲームをさせた結果、立体的な認知テストのスコアが上がることも分かっています。

ゲームをしながら自然に立体感覚を吸収していくため、脳に新たなネットワークが作られ、現実で道を歩くときなどにも生かされると言えるでしょう。

7.ゲームは現代では深い休息には至らない

意図的に何もしないことの大切さ

インターネットやスマートフォンが普及する前に比べて、私たちの生活は高速で四六時中刺激にさらされる環境にいます。そこで重要なのが「深い休息」です。今の時代はリフレッシュと思って、ゲームをしたり、ユーチューブの動画を見たり、LINEをしたりすることが、逆に脳を煩雑にすることに繋がるのです。

一番の深い休息は意図的に何もしないということです。高度な集中が必要なことは何もしない。これが脳に役立つパワフルな方法なのです。

8.暴力的なゲームの没頭で問題行動は増えない

結局はゲーム以外の認知形成が重要

イギリス政府の研究が1991~1992年に生まれた1万4000人(有効人数1800人)に行った大規模な調査では、8~9歳のときに暴力的なゲームをしていた子供は、意外なことに15歳になってもそこまで問題行動を見せる子供は少なく、うつ傾向になるような傾向も見られないことが分かりました。

ゲームをフィクションとして切り分ける能力は現実の豊富な体験にあるのは明白と言えます。つまり、親が子どもに多様な経験の場や充実した人間関係を提供してあげることが重要です。

9.ゲーム1時間以内であれば、

結局はゲーム以外の認知形成が重要

これまたイギリスが行った大規模調査なのですが、10~15歳の子供5000人を対象にリサーチを行った結果、3時間以上ゲームを行うと落ち着きがなくなり、注意力が散漫になる子供が多くなるのですが、ゲーム1時間以内の場合は、落ち着きがなく注意力が散漫な子供はほとんど見られないことが分かりました。さらに、ゲーム1時間以内の場合は、生活の満足度や幸福度も高く、社交的であることが分かりました。

これはゲームが子供同士の共通項になり、満足度や社交性を高めるきっかけになっていると考えられます。

10.中毒性のあるゲームの長時間プレイはなるべく避けたい

麻薬のようなゲームがある

2002年に社会科学者のニック・イーが、4000人近くのゲーマーを対象にMMORPGという非常に中毒性のあるゲームをプレイさせたところ、50%以上のゲーマーが10時間以上プレイを続けてしまい、15%のゲーマーに不安、いらいら、怒りが強くなり、30%のゲーマーが欲求不満を感じたときに激しい動揺が生じたことが分かりました。

良薬になるゲームもあれば、麻薬になるゲームもあるということです。

最後に:テクノロジーで幸せになるためには起源的な生活の豊かさが必要

本質を理解してクリエイティブで人々の幸福を後押ししよう

ゲームを含めたテクノロジーを主体的かつ安全に楽しむには、私たちの起源的な生活をいかに豊かにするかということが大事なことが、ゲームが人間に与える影響を紐解くなかで分かってきたと思います。

なるべく自然に還る、自然を楽しめれば、ゲームは「ほとほどに」プレイするようになるでしょう。普段の人間関係が楽しければ、ゲームへの意識は減るわけです。別の趣味や別の目標があれば、ゲームをやり続ければ、ゲームから得られる報酬に期待せずに、他のことに行動を変えるはずです。

やりたいことを普段していれば、ゲームへの欲求も適度になるでしょう。運動でリフレッシュし体全体の疲労を心地よくすることで、そのまま眠りにつけばゲームをする機会も最適化されます。

ゲームだけでなく、デジタル媒体やデジタルコンテンツをクリエイティブするクリエイターはぜひ、参考にしてみてください。

<参考文献>
・シャドソンン・ブルワー(2018)『あなたの脳は変えられる「やめられない!」の神経ループから抜け出す方法』, ダイヤモンド社
・ラリー・D・ローゼン(2012)『毒になるテクノロジー iDisorder』,東洋経済新報社
・西剛志(2019)『脳科学的に正しい 一流の子育てQ&A』,ダイヤモンド社
・ウィリアム・スティクスラッド,ネッド・ジョンソン(2019)『セルフドリブン・チャイルド―脳科学が教える「子どもにまかせる」育て方』,NTT出版
・Yu Suzuki (2016)「スマホ・PC・TVなどディスプレイ越しの活動が幸福度を低下させる、と研究結果」GIAZINE,< https://gigazine.net/news/20180129-less-smartphone-equals-happier-teenager/ >(参照2018-11-16)

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