【WebクリエイターのためのSEO】サイトリニューアル時のリダイレクトで注意したいこと
ウェブサイトのリニューアル時には、不要になったコンテンツやページの削除がよく行われます。
このページ削除の際に、必ず設定しなくてはならないのがリダイレクトです。
リダイレクトが適切に設定されていない場合、ユーザーがサイトを見るのをやめてしまったり、Googleから質の悪いサイトと判断されて大きく検索順位を落としたりするおそれがあります。
この記事では、サイトリニューアル時にページを削除した際に最適なリダイレクトを設定するための方法と、やってはいけない事をご紹介します。
ケース リニューアルに伴い、古くなった事例のページを削除したい
今回は、納入事例を多数掲載しているコーポレートサイトを例として説明します。
【状況】 株式会社Aでは、10年前に開設したサイトをそのまま使用してきましたが、今回リニューアルに伴って、現在販売していない製品を使用した3年以上前の古い事例についてはページを削除することにしました。
【OK】削除したページにはステータスコード410を返すように設定する
最もおすすめなのがこの方法です。
サイトから存在しなくなったページには、HTTPステータスコードの410を返すように設定します。
410 Goneは、サイトからページが削除されたことを示すステータスコードです。 このステータスコードが返された場合、GooglebotはそのURLへの訪問をやめて、ページが無いものとして扱います。
同じようなステータスコードとして、404 Notfoundというものがあります。
こちらも、その場所にコンテンツが無いことを示していますが、404の場合は一時的なアクセス不可能という意味も含まれます。
【NG】削除したページのURLからトップページに301リダイレクトを設定する
削除したページからトップページへ301リダイレクトを設定するのは好ましくありません。
これを設定すると、削除されたURLを訪れたユーザーやクローラーはトップページや最新の事例にリダイレクトされることになります。
一見、ユーザーがサイトから離脱しづらくなり、削除したページへのリンクも無駄にならないため良い施策に思えるかもしれません。
しかし、削除したページを内容が違うページにリダイレクトするのは、ユーザーをいら立たせるだけではなく、ソフト404とみなされる恐れがあります。
ソフト404とは
URLが指定した場所にコンテンツがほとんどまたはまったくないのに、サーバーからは404以外のステータスコードが返されてしまっている状態です。
現実世界に例えて言うならば、実際には更地なのに、地図上では建物が書いてあるような状況です。
サイト内にソフト404エラーが多い場合、クローラーが正確にサイトをクロールすることが難しくなるため、SEO上悪影響をおよぼす可能性があります。
また、意図したページと違うページに飛ばされるのはユーザーを混乱させる原因にもなります。
301リダイレクトが設定できるのは、リダイレクト元とリダイレクト先のコンテンツがほぼ同じ場合だけだと考えましょう。
【NG】「事例一覧」のページに301リダイレクトを設定する
こちらもトップページへのリダイレクトと同様に好ましくありません。
同じ事例のページであっても、「事例一覧」と「2009年3月1日の納入事例」では内容が大きく異なります。
【番外編】取扱を終了していることを明記したうえで、ページを残す
もしも、古いページを残しておいてもビジネス上問題がない場合は、製品が取扱終了していることを明記した上で古い事例も掲載する方法をおすすめします。
古い製品への問い合わせに対応するコストの問題などで難しい場合も多い方法ですが、顧客にとっては判断材料が増えるため、より信頼できる印象を与えます。
まとめ
サイトリニューアルに伴うURLの変更、削除は、サイトのインデックスに大きな影響を与える可能性があります。
ページの削除や内容変更で引き継がれないページがある場合は、かならずステータスコード404もしくは410を返すように設定しましょう。
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