コピーライターになるには?求められる資格と仕事内容とは
コピーライターという職業を耳にしたことがある方は、多いのではないでしょうか?この記事では、コピーライターになるためにはどうするかを、資格と業務の観点から解説します。
コピーライターに資格は必要か
コピーライターとしての転職を目指している方は、「資格が必要かどうか」を考えるかもしれません。まずは、資格とその仕事内容について解説していきます。
コピーライターは資格不要の職業
結論から言うと、コピーライターに資格は必要ありません。クライアントにしても、実績や経験を積んだ人物に依頼をすることでしょう。
商品や企業広告のキャッチコピーを書く職業が「コピーライター」です。
コピーライターの仕事で重要なのが、訴求ポイントを押さえることです。広告ターゲット・目的・消費者のメリットなど、多方面からの分析が必要です。
そして、短い言葉で印象に残るコピーを作るために、数多くのアイディアを出していきます。
コピーライターの働き方
コピーライターには、主に広告代理店や広告制作会社・制作プロダクションに就職して仕事をするか、外注された案件を請け負うフリーランスという2つの働き方があります。
コピーライターは、常にキャッチコピーのアイディアを考えているわけではありません。コンセプトや企画の立案から制作全般に関わります。クライアントの都合によって、社内調整・スケジュール変更などの対応が発生するので、スケジュールの自己管理が必要です。
コピーライターとして使える検定
前述のとおりコピーライターに資格・試験は必要ありません。つまり言ってみれば、誰もが「コピーライター」を名乗ることができるのです。
とはいえ、検定試験を受けることで自分のコピーライターとしての能力を計り、アピール要素を増やすことにつながります。コピーライターとして使える検定試験を2つご紹介しましょう。
「実用ライティング検定」
実用ライティング検定は、「書く力・伝える力」という、伝えるために必要な知識を確認する検定です。設定しているグレードは3級・2級の2種類で、年2回実施しています。
3級ではライターとしての基礎知識を確認します。
- 的確な要約・新聞の用字用語に則った表記法
- Webライティングの基礎的な知識・校正の基礎知識・ライティングに必要な法律知識
- 取材やインタビューを行うにあたっての基本的な知識
- 読者ターゲットに応じた表現方法への理解
を問います。
次に、2級は既にプロとして活躍しているライター向きの内容です。このため、3級から受験することをお勧めします。
雑誌・書籍という紙媒体に加えて、Web・メールマガジンなどメディアも多様化しています。難問奇問を扱う検定ではありません。わかりやすい表現方法の基準を押さえて情報を発信していく、ライターに求められる知識を確認するのに役立ちます。
「Webライティング能力検定」
Webライティング能力検定は、Web上でライティングをするために必要なスキルを計る検定試験です。設定しているグレードは3級・2級・1級の3種類で、2~3か月に一度実施しています。級別の受験ではなく、得点ごとに級が割り当てられます。
取得等級の難易度は以下の通りです。(日本WEBライティング協会HPより抜粋)
- 1級:一般的な仕事はもちろん、高度な仕事もできるトップレベルのスキルを持つ
- 2級:一般的な仕事を行う上で十分なスキルを持つ
- 3級:一般的な仕事を行う上で最低限のスキルを持つ
出題内容は
- SEOやWebライティングの基本的な知識
- 国語
- Web上の法律・倫理の知識や炎上対策
- コピーライティング・メールライティング
- 記述式の文章課題
となり、Webサイトの活性化が予想されることから、これらの知識を持っているとプラス要因になるでしょう。
コピーライターに求められるものとは
そもそも、コピーライターに求められるスキルや人物像はどのようなものでしょうか。短い言葉で消費者の心に訴えかけることは、容易ではありません。
コピーライターに求められるスキル
・文章力・表現力・語彙力:
適切な文章や表現を用いて「書く力」を高めましょう。そして、どのコピーが最適化を判断できる力も必要です。
・情報収集力:
クライアントのニーズに応えられるよう、常に新しい情報にアンテナを張っておくことが大切です。
・プレゼン能力:
クライアントに、作成したキャッチコピーの背景をわかりやすく伝えることができるようにプレゼン能力を高めます。どうすれば、より分かってもらえるかを意識しましょう。
・マーケティング・法律分野の基本知識:
広告を創り出すには、消費者心理・市場の動向を捉える必要があります。時には法律の基本的な部分を扱う場面も出てきます。適切に対象物をアピールできるよう基礎的な知識を蓄えておくことが求められます。
コピーライターとして求められる人材
- 文章や詩を書いて、表現・発信することが好きな方
- 消費行動などを分析し、適切な表現を用いることができる方
- 幅広い分野に興味を持っている方
- トレンドに敏感な方
- 協調性がある方
表現力・文章力に加え、商品を売るためマーケティング活動・リサーチ活動が大切です。そして、多方面で多くの人と打ち合わせを行いつつ作業を進めるので、柔軟な人間関係を築けることも重要です。
資格以外のスキルアップ方法
資格取得のために学習すれば、知識も増えて一定の基準に到達していることを可視化できますね。実は、資格の他にもコピーライターを目指すためのスキルアップ方法があります。ここでは4つのルートをご紹介します。
養成講座に通う
コピーライターの養成講座に通ってテクニックとスキルを磨いてみてはいかがでしょうか。コピーライターとして仕事をするために必要な知識をまんべんなく学ぶことができます。
例えば、仕事内容や広告制作の流れを学び、人の心を動かす表現・多様なジャンル・想像力を引き出す・柔軟な発想力を身に付ける課題に取り組みます。
講座によっては、本職のコピーライターが業界・業務についての講義を行うこともあります。現場の声を聞き、人脈を広げることができる貴重な経験です。
実績と経験を積む
どのルートでコピーライターを目指すにせよ、仕事を得るには実績と経験が求められるのは事実です。以下、3つのルートをご紹介します。
ポートフォリオ制作
未経験でも、他のコピーライターとの比較材料を作ります。実際の制作された広告をもとに「自分ならばこうする」という作品集を作り、多くの人に見てもらいましょう。
コンテストに応募する
資格試験の必要がないコピーライターです。転職を有利に進めるならば、各種の一般公募のコンテストや賞に応募、入賞することです。というのも、入賞を繰り返すことで実績となるケースがあるからです。出版社の他にも、一般企業や商業施設で実際の商品・サービスに登用するためのコンテストなどを行うことがあります。
広告制作会社に入る
現場で身につくことが多いのもクリエイティブ分野の職業の特徴です。制作現場でスキルやノウハウを学んでみてはいかがでしょうか。
企業に勤めるコピーライターの多くが、広告代理店・広告制作会社・制作プロダクションで働いています。新卒入社については、広告の全般的な流れを先輩社員について学ぶことで経験を積み、適性を見てライティング業務に抜擢されることが一般的です。
また、キャッチコピー制作にあたっての人脈・情報を広げる意味でも、企業勤めの経験があるほうが有利といえます。
コピーライターは資格不要の職業のため、経験と実績を積むことでより高みに近づくことができます。クライアントに求められる人材となるよう、ご自身にあったキャリアパスでチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
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