SNSマーケターとは?需要増加の背景と仕事内容を徹底解説!
近年、TwitterやInstagramなどのSNSが爆発的に普及したことで、SNSマーケターが注目を集めています。しかし、具体的に何をやっている職種かイメージが湧かない方もいるでしょう。
そこで、今回はSNSマーケターの仕事内容や年収、マーケティングの流れなどを詳しく解説していきます。
SNSマーケターとは
SNSマーケターとは、Webマーケターの一種で、その名の通りSNSを用いて行うマーケティング手法を行う人のことです。主に企業が商品やサービスに関する情報をSNSを介して発信し、企業やサービスの認知度や好感度を高めることを目的としています。
仕事内容
SNSマーケターの仕事は多岐にわたり、SNSへの投稿や実際に商品やサービスを使ってくれたお客さんのSNSの投稿に対する”いいね”や”リツイート”、返信などのSNS全般にまつわる運用に携わります。また、SNSに関するデータ分析、パンフレット作成、宣材写真の撮影、イベントやキャンペーンの企画、起用するインフルエンサーとの交渉などがあります。
しかし、今のところSNS専門で業務に従事する人はまだまだ少数で、Webマーケティングやカスタマーサクセス、広報など他と兼務するSNSマーケターが多いのが現状です。
平均年収
一口にSNSマーケターと言っても、その年収はマーケティング会社の企業規模や役職によっても異なってきます。未経験や駆け出しのマーケターで300万〜400万円程度、中堅クラスのマーケターで400万〜500万円程度が平均年収の相場です。
しかし、大手企業や外資企業、総合広告代理店などのSNSマーケターは新卒でも平均年収500万円を超える場合があります。
SNSマーケティングで主に活用されるソーシャルメディア
ここでは、SNSマーケティングで主に活用されるソーシャルメディアサービスについて詳しくみていきます。
LINE
LINE(ライン)は、メッセージングツールとして国内最大規模のアカウント数を誇るSNSアプリです。チャットや通話、投稿などの機能が基本無料で利用できます。その登録者数は現在約8300万人以上です。日本国内で最も利用されているSNSといえるでしょう。
LINEを使ったマーケティングとしては、「LINE公式アカウント(旧:LINE@)」を利用した「ともだち」登録したユーザーへの情報やクーポンの一斉配信をはじめ、チャットボットや個別での会話などが考えられます。最近では、オリジナルスタンプをプレゼントするキャンペーンや広告利用なども増えています。
Twitter(ツイッター)は、主に10代から40代の比較的若い世代を中心に利用されているSNSで、現在の国内のアクティブアカウント数は約4500万人です。1回の投稿(ツイート)につき投稿できる文字数が140文字までと気軽に短文の投稿ができるため、数あるSNSのなかでもリアルタイムで情報拡散が行われやすいのが特徴です。
また、他のユーザーから大量に”リツイート”や”いいね”がつき多方面に拡散される、いわゆる”バズる”状態が比較的起こりやすいのもTwitterならではの魅力かもしれません。企業アカウントのなかには一般ユーザーと返信や”リツイート”、”いいね”などでコミュニケーションを行うアクティブなアカウントがいくつか見受けられます。
Instagram(インスタグラム)は、写真や動画を中心に投稿するSNSです。女性ユーザーの割合が高く、ファッションや店舗、美容やコスメなどBtoC企業のマーケティングで活用されることが多いのも特徴です。
現在のユーザー数は約3300万人を突破しており、「インスタ映え」という単語が2017年のユーキャン新語流行語大賞に選ばれるほど影響力があります。
最近では、フォロワー数が多いインスタグラマーをイメージキャラクターとして起用するインフルエンサーマーケティングも多く行われています。
YouTube
YouTubeは、Google社が運営する世界最大級の動画投稿サイトです。検索機能の月間利用者数は、全インターネット人口の約3分の1にあたる約20億人以上で、Googleに次いで世界第2位の実績を誇ります。
そして、YouTubeの市場規模は日本国内でも増加傾向にあることから、自社のチャンネルを開設し、動画を投稿して商品やサービスの宣伝を行うという手法を採る企業が増加しています。また、数十万人から数百万人のチャンネル登録者数を抱える人気ユーチューバーとコラボして宣伝をする手法も注目されています。
SNSマーケティングの流れ
ここでは、実際にSNSマーケティングを行う際の一連の流れについて詳しく解説していきます。
目的を決める
SNSマーケティングを始める前に、まずはマーケティングの目的を決めていきましょう。
目的によって利用するSNSが変わるため、ブランドの認知度向上を目指すのか、商品の購入を促したいのか、イベントへの短期的な集客を行いたいのかなど、SNSマーケティングを行う目的を明確にしておくことが重要です。
活用するSNSとマーケティング手法を決める
SNSマーケティングの目的が決まったら、次は実際に活用するSNSとマーケティング手法を決めていきます。ここで重要になってくるのは、「ターゲットの活用頻度が多いであろうSNSを選ぶこと」です。SNSの種類によってユーザーの男女比や年代の構成比が異なるため、まずは自社のターゲットユーザーがメインに利用しているSNSについて調査しておきましょう。例えば、若い世代の関心を幅広く集めたいのならTwitter、美容に関心が高い女性を集めるならInstagram、といったターゲット設定です。
また、長期的な情報発信や一般ユーザーとのコミュニケーションを通じて見込み顧客を獲得したい場合は「SNSアカウント運用」、新商品の発売についての認知度を獲得したい場合は「SNS広告」や「インフルエンサーマーケティング」のように目的に応じて発信方法を選びましょう。
KPIを設定する
次に目的達成のための重要指標、「KPI」を設定しましょう。KPIを適切に設定する方法としては、以下のように具体的な期間と数値を出しておくことが大切です。
・1ヶ月間で自社アカウントのフォロワー数を1,000人増やす
・SNS経由の商品やサービスの購入数を1ヶ月間に100件増やす
・一般ユーザーのブランドに関する投稿を1ヶ月間に300件獲得する
このように目標を数値化しておくことで、結果について後から分析できるようになります。
運営体制を整えて実施する
SNSマーケティングは、専門的なノウハウや継続する労力も必要です。マーケティング施策を円滑に実施していけるように、専任者の配置やチーム化などの運営体制を整えていきましょう。特に、SNSマーケティングは一歩間違えるとネット上での炎上に繋がるリスクがあるため、できる限りリテラシーの高い人材を配置することが重要です。
SNSマーケターなら知っておくべきピア効果とは
ここでは、SNSマーケティングを展開するうえで知っておくべき「ピア効果」について詳しく解説していきます。
ピア効果とは
ピア効果とは、仲間と切磋琢磨し合うことでお互いを高め合える効果のことです。主に教育関係など、意識や能力の高い集団のなかに身を置くことのある場所で用いられます。
SNSマーケティングにおけるピア効果には、ユーザーのポジティブなコメントや反応などでブランディングを進める「正のピア効果」と、ユーザーのネガティブな声が投稿などを通じて広がってしまう「負のピア効果」があります。
ピア効果を活用するコツ
ピア効果をSNSマーケティングで活用するにあたってはいくつかのコツがあります。まず、ファンとも言えるユーザーが何を求めているのかを定期的にリサーチして把握することが挙げられます。
また、インフルエンサーを巻き込むのも重要なポイントです。インフルエンサーと呼ばれる人たちは、すでに自分のファンを多数抱えており、彼らがSNS上に商品やサービスを勧めるような投稿をすることで、彼らのファンが商品やサービスに対して良い印象を持つようになり、購買意欲に繋がります。ここで重要なポイントは、広告や宣伝であることを隠した「ステルスマーケティング」をしないことです。投稿を見たファンがステルスマーケティングだと認識してしまうと、インフルエンサー本人の評判が落ちるだけでなく、企業にも悪いイメージを与えることになるため、負のピア効果が出てしまう可能性が高まります。
SNSマーケターへの道のり
ここでは、実際にSNSマーケターを目指すために必要なスキルや資格などについて解説していきます。
求められるスキル
SNSマーケティングには感性も重要ですが、よりユーザーの興味を惹くためにはデータ分析によるマーケティングが欠かせません。そのため、データの数値を基に施策を検討する論理的思考力が求められます。
また、インターネット上で新規市場を開拓していくためにはコミュニケーション能力が欠かせません。一般のユーザーはもちろん、社内や関係者との調整能力も必要になってきます。さらに、現在とこの先のトレンドを分析し、予想していく力も必要になってくるでしょう。
おすすめの資格
SNSマーケターになるのに特別な資格は必要ありませんが、SNSエキスパート検定、Photoshopクリエイター検定、色彩検定などを持っていると、実際に業務を行う時に役に立つでしょう。
まとめ
今回はSNSマーケターの仕事内容や年収、マーケティングの流れやスキルについて解説しました。
SNSマーケターになるためには特別な資格よりも、SNSそれぞれの特徴の理解やトレンド分析など、よりユーザーの目線に沿った感覚や姿勢が重要になってきます。
目標設定や運営体制の整理など、社内で取り組むべきことも多いため、ワンマンではなくチームで舵を取ることが大切です。今回紹介した内容を参考に、SNSマーケターの世界にぜひ触れてみましょう。
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