意識高い系とは一体何なのか?意識高い系とコンテンツマーケティング
スキルアップやビジネスサクセスなどの何かを目指す中で、よく「意識高い系」という言葉を耳にしませんか?
また、サービスの中には、「意識高い系を狙った」と言われるものもあります。販売主が意図的に狙う場合もあるでしょうし、サービスから漂う気質が意識高い系を引き寄せる場合もあります。
私たちは「意識高い系」という属性と向き合うことは、ある特性を持ってしまう人間の心理や本質や癖を知ることに繋がります。
そこで、今回は意識高い系について掘り下げていきたいと思います。
意識高い系とは
結果やプロセスよりも意識が先走りしている系統の人々のこと
意識高い系とは、結果やプロセスが伴わずに、自分の意識だけを前のめりに打ち出す人のことを指すと言えます。
意識高い系大学生とは
株式会社トモノカイが2015年にt-news会員694人に行ったアンケートでは、
「意識高い系大学生」だと思う行動を尋ねたところ、最も多かったのが「忙しさをアピールしてくる」で8割以上が回答
ということが分かりました。
要は、「忙しさ」とは、どんなにアピールされても、こちら側は実際に当人の忙しさを目の当たりにしたわけではないんです。しかも、大学生で何も社会的な結果を出していないなら、「俺は忙しくて頑張っているぜ!」という意識だけが前のめりに強く映し出されていることを意味します。
結果的に、「忙しさアピール=意識高い系」と思われることになるのです。
意識高い系の特徴
特徴1:自分の魅力を相手に心地よく刷り込むのが下手
意識高い系の人の特徴の定番として挙げられるのが「自己アピールが強い」というもの。
これは納得ですが、突き詰めて言うと、意識高い系の人は、自己アピールが常に宙に浮きがち(不自然になりがち)です。
ビジネスにおいて自己アピールが強いのは本来とても良いことです。例えば、相手の悩みや課題に対して、それに寄り添えることをアピールすれば、相手を喜ばせることができます。
また、相手の魅力をきちんと理解しようしたり、相手が楽しくなるような努力を重ねたうえで、自分自身の主張を織り交ぜることは、逆にメリハリがあって相手の幸福度を高めることにも繋がります。
意識高い系の人は、単に自己アピールが強いのではなく、自己アピールだけを目的にコミュニティに参加したり、自己アピールを不自然な形で繰り出すからこそ、相手に妙な心地の悪さを与えてしまい、「アイツは意識高い系だ」と揶揄されるのです。
特徴2:自己啓発が大好きである
オウチーノ総研が2016年に行った首都圏在住の2 歳~39歳860名(大学生を除く)を対象にしたアンケートでは、
「自己アピールが強い」が 42.6%と最も多く、「自己啓発本やビジネス書を読む」が 32.1%、「自己啓発セミナーや講演会に参加する」が 30.0%と続いた
となっています。
自己啓発というのは、本人の意志で自分自身の能力を開発したり、精神的な成長を目指したりすることを指し、そのための訓練を行うことなので、とても良いことです。
これは、本人がはっきりとした自己成長をする前に、自己啓発本や自己啓発セミナーに傾倒していることが、外に漏れていることを意味します。要は、結果よりも意識が全面に押し出されているわけです。
SNSでビジネスオンラインサロンに所属しているだけで満足して、その想いを熱く語る人に「意識高い系」っぽさを感じるのもそうでしょう。
特徴3:本質からズレている
意識高い系人は、自分の本当に実現したい自己像と、現状で熱くなっていることにズレが生じているような印象を与えがちです。
もしくは、自身が掲げる夢や目標に対して、本当は興味や愛がないということをこちらに感じさせてしまいます。
浅い部分でさらけ出した目標に向けて、ズレた努力やズレた言動を取るからこそ、「意識のガムシャラ感」を受けては感じるようになるのです。
意識高い系とコンテンツマーケティング
意識高い系は「分かりやすく夢を見られる」コンテンツを好む
意識高い系にモノを売るときは、分かりやすい言葉を多用すると良いでしょう。
具体的な現実を突きつけるよりも、曖昧な言葉で夢を見させていく、思いっきり自己陶酔できるようなコピーを連発するほうが良いでしょう。
ハードルが高くノウハウが具体的でステップが明確で大量のボリュームの専門書よりも、ハードルが低くノウハウもステップも曖昧で改行や空白が多い自己啓発本のほうが喜ばれるでしょう。
意識高い系は「分かりやすく権威性のある」コンテンツを好む
ビジネスマンがビジネススキルを高めようとするとき、意識高い系の方は、「著名人のビジネスオンラインサロン」というのがすごくキラーコンテンツになります。
最近では、ある専門分野に対して、著名人がキュレーションして翻訳してまとめた解説動画を「本気の学びの場」としている意識高い系の人もいますよね。
人は権威性に基本的に惹かれる傾向にありますが、意識高い系の人には、よりパワフルな効果を発揮します。
意識高い系は「先進的なカッコよさを感じる」コンテンツを好む
意識高い系の人は、「他人よりも自分は先を行っていたい」という思いを持っている印象を強く受けます。
そのため、イノベーションを感じさせるものが好きです。
なんとなく最新のガジェットを装着したり、なんとなく最新ニュースメディアの会員になったりとった感じです。
こう考えると、意識高い系の人にサービスや商品を買ってもらうためには、精神的なカッコよさを感じさせるブランディングに徹底するが、コンテンツの質に向き合うことよりも大事な施策になると言えるでしょう。
最後に:意識高い系を理解することは、人間の本質を理解すること
人間の本質を理解すれば、適切なコンテンツマーケティングも施すことができる
以上、意識高い系の人について、本サイトなりに掘り下げてきました。
「意識高い系」というワードが生まれて流布されているのは、「意識高い系」というような特性を持った人がある一定数存在することを意味しています。
つまり、意識高い系とはマーケットなのです。
意識高い系に関わらず、人のある一つの側面を掘り下げ探求しようという試みは、人間の本質に迫ることを意味します。
ビジネスやプライベートは、人と人との関わりです。何かの個性を単にネタにするのではなく、きちんと理解しようと向き合えば、ビジネスでもプライベートでも生かせるヒントにたくさん出会えるはずです。
ぜひ、今回の記事も参考にしてみてください。
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