発想力・想像力のあるデザイナーは間違いないクリエイティブです。
デザインはあくまでもアイデアを体現するアウトプット能力です。ですから、デザイナーがデザインスキルを活かすには、発想力や想像力を磨くことはとても重要です。
そこで、今回はデザイナーが発想力や想像力を磨く方法を掘り下げて解説していきたいと思います。
方法1:「遊び」と「仕事」を結び付ける
雑にふざけることは仕事をとてもクリエイティブにする
デザイナーの中には、プライベートや遊びになると発想力を発揮できるのに、仕事になるとまったくアイデアが湧かなくなるといったタイプが存在します。
これは単純に真面目に仕事をする際は、「プライベートとは違うから自由に発想してはいけない」と自分でマインドブロックを掛けているからです。
仕事になるとアイデアを出すことに対する罪悪感や後ろめたさが増幅するわけです。
だから、「遊び」と「仕事」にあまり大差はないということを腑に落とすことができれば、仕事ではどんどんアイデアを出すことができるようになります。
このマインドセットは、デザイナーとしての自己肯定感や自己効力感を高めなければ得られない部分もあるでしょう。
方法2:デザインの世界以外で試行錯誤の機会を増やす
内向的な経験値こそが発想の度量を大きくする
デザイナーがデザインワークでクリエイティブになりたいのであれば、デザイン以外の世界で試行錯誤することです。
試行錯誤ではなく、思考錯誤と表現してもいいかもしれません。新しい経験に単に飛び込むのではなく、思考をするのです。
何か対象があって、何か目的があって、その対象と目的を結びつけて思考する、そして、試行する、この経験は非常に内向的な経験値を深めます。
内向的経験値は「自分自身が思考の海を泳ぐことのできる力」に直結します。
趣味通じて、趣味で内向的な時間を深めるのも良いでしょう。
デザイナーがデザインする対象は何かの分野です。経験の幅が増えれば、経験している分野も増えます。デザインの仕事の際にも生きてきます。
方法3:日常の感覚を時制と喜怒哀楽で切り取る
1つ1つの対象に日頃から想像すれば、自然に発想力は身につく
街を歩くとき、人に会う時、それはすべて発想力の源になる時間です。
何気ない日常をふわふわとした感覚で受け取るのではなく、目に映るものに対して、現在・過去・未来、喜・怒・哀・楽などをイメージすると良いでしょう。
例えば、街の風景を見ている時に、「現在は今のような感じだけど、1年前は違っていたのだろうか、10年前はどんな感じだろうか、もしかすると、5年後は〇〇な感じになるんじゃないだろうか」と感覚するわけです。
また、人がいない風景に対して、勝手に自身で人物を設定し、そこで起きる喜怒哀楽を妄想するのも良いでしょう。
そうすることで、ストーリーやシナリオなどを作る力が芽生えていきます。
方法4:アングラやアウトローな世界を読み解く
レアで自分が実体験できないことは追体験で補う
アングラな表現やアストロ―なスタイルで生きている人たちの書籍や動画を観るだけでも非常に発想力や想像力を磨くことができます。
実際に人間の生活スタイルは十人十色です。まったく別の世界で生きる人にはその人なりのオリジナリティ溢れる世界が存在します。
その世界は追体験することで、自身の日常や行動特性に縛られた発想を解き放つことができるのです。
方法5:母国語の「喋る」「書く」を磨いていく
発想や想像は母国語の能力に依存されている
トークが上手な人、ライティングスキルの高い人、こういった人は基本的に発想力が豊かです。
つまりトークを磨けば発想力を磨くことにもなりますし、ライティングスキルを磨けば発想力を磨くことになります。
なぜかというと、私たちが考える時は、常に母国語を使いながら、想像や発想や思考の海を泳いでいるのです。
よく「独り言を言いながら考える」という人がいますよね。これはまさに、アイデアを出すことが言葉に依存していることを意味しています。
考える際に「えっーとなんだっけ、そういえばさ…」と言葉が思考をリードしているのです。
そのため、デザイナーが発想力や想像力を磨くのであれば、他人と様々な会話を重ねたり、文章をたくさん書いてみると良いでしょう。
トークが上手になれば、ヒアリングやディレクションなどの力も底上げできますので、フリーランスになった時に非常に活躍できるようになります。
WebサイトやDTPのデザインでは、常に文章とデザインは一緒に共存しています。ライティングができるようになれば、デザイナーが文章を自身で上手に組み替えて良質なデザインと融合させることができます。
最後に:発想力と想像力はデザインの瞬発力である
発想や想像を苦にしないデザイナーになろう
以上、デザイナーが発想力、創造力を磨く方法について掘り下げて解説してきました。
デザイナーは案件やお題を振られた際、まずは発想や想像で下地を作ります。
的確な発想や想像は、デザイン作業を圧倒的にスピーディーにしてくれます。
発想力と想像力はデザインの瞬発力と言えます。ぜひ、今回の記事の発想力を磨く方法を取り入れて、発想や想像をより苦にしない、むしろ得意とするデザイナーになっていって下さい。