労働集約型と聞くと皆さんどのようなイメージを持つでしょうか?今回は、労働集約型の解説と、「労働集約型はダメ?イケてない?」について本サイトなりに掘り下げていきたいと思います。
労働集約型とは
労働集約型の意味・定義
労働集約型とは、「自身のその場の労働力に依存した働き方」を示します。
例えば、デザイナーが「制作案件を受注して納品する」というビジネスモデルは、労働集約型です。
デザイナーがデザインすることを辞めてしまえば、ビジネスモデルは破綻してしまいますよね。自身の労働にビジネスモデルが集約される、むしろ、束縛されるとも言えるでしょう。
逆にデザイナーが1ヵ月間作った「デザインテンプレート」が5年間以上安定して売れ続け、結果デザイナーは普段の受注業務に時間を奪れることなく、新たなスキルセットや自己投資に主体的な時間を割けるようになれば、労働集約型からある程度脱することができると言えるでしょう。
労働集約型は「ダメ」「イケてない」は本当か
答え:労働集約型は優良でイケてるビジネスパーソンに成り上がる立派な通過儀礼である
労働集約型のビジネスは正直とても素晴らしいものです。そして、社会的に多くの人の心を打ちます。
私たちが好きになる人、好きになるものというのは、いい意味で「お金の匂い」が薫りません。
自分自身がプロフェッショナルとして労働に対して真摯に向き合っています。
医者もプロスポーツ選手もアーティストも、感動を与えている人は、労働に集約されているなんて発想をせずに、主体的に労働を重ねていきます。
労働集約型を強く否定する人というのは、お金に捉われていたり、稼ぐことに価値を重く置き過ぎていたり、労働としてコミットしたいものが見つかっていなかったり、楽をしたかったり、そういった心理が潜んでいるようにも思います。
もちろん、「楽に稼ぐ」にコミットするのも一つの選択であり、悪いことではありません。
しかし、初めからラクして稼ぐことにコミットすると、自分の知力やスキルを着実に高めることに強いストレスを感じたり、クオリティを無視して売り込んだり、数字が動くことだけに着目したり、やや社会的にダークな動きを生んでしまうかもしれません。
そして、そのダークな雰囲気が本当にキラキラと働いている人には見透かされ、ダークサイド側に回ってしまった自分に自己否定感を覚え、さらにお金で何かを示すことで承認欲を満たすことが激化するのです。
労働集約型で自分の礎を作っていけば、印税などの権利収入に繋がるオファーが得られやすくなりますし、支持者も増えオンラインサロンのようなコミュニティビジネスで収入の柱を作ることもできます。
結果的に労働集約型は優良でイケてるビジネスパーソンに成り上がる立派な通過儀礼になるのです。
VUCAの時代に投資家やビジネスオーナーで突き抜け続けるのは非現実的である
投資家やオーナーにもデメリットは存在する
労働集約型ビジネスに関しては、様々な否定的な声があがりがちで、その最も顕著なケースが、「ネットワークビジネスの勧誘」と言えるでしょう。
ネットワークビジネスなどの勧誘では、ロバート・キヨサキ氏の『金持ち父さん貧乏父さん』のESBI(キャッシュフロークワドラント)が持ち出されます。
<ESBI>
・Employee(労働者)
・Self-employee (自営業者)
・Business owner(ビジネスオーナー)
・Investor(投資家)
ビジネスオーナーや投資家になれば、自分が主導権を持ち、自分が動かなくても、他の労働力や資産を動かすことで、よりビジネスモデルを強固にし、お金も時間も自由になるという考えです。
ただし、ビジネスオーナーや投資家で労働集約から完全に解放されるには、かなりの大富豪レベルにならないといけないように思います。
投資した後も、投資先とのやり取りやチェックなどは必要になります。
VUCAの時代、ビジネスモデルの流行り廃りがスピーディーに起きるということは、投資やオーナー業もスピーディーに対応する必要ができており、結果的に忙しくなるでしょう。
投資でハイリスクが返ってくることもあります。ハイリスクを受けてもなおかつ余裕がある投資に何度もチャレンジできる基盤を作ることがそもそも難しいとも言えます。
自身の労働集約の質を高めることができれば、自分の余裕を作ることもできます。
この点から考えると、会社員などのようにシステムが決まり過ぎている労働集約型だけでなく、パラレルキャリアで主体的に価格交渉や仕事の内容を決められるものを選んでいけるようにすると良いでしょう。
そして、自己投資感覚で小さくオーナーや投資にチャレンジし、実際にやりながらマインドを積み上げて、自分らしくいられるのであれば、投資家やオーナーへシフトチェンジすると良いでしょう。
いずれにしても、ビジネスの基礎は労働集約型なのです。
最後に:社会的に人に出会う時、それは労働集約的な時間である
私たちの目の前の光景は労働集約型でできている
以上、労働集約型について掘り下げて解説してきました。
労働集約型で働く姿は、私たちが社会的な活動をするあらゆる場で目にすることができます。
そればかりか、私たちがプライベートで手に取るコンテンツも労働集約型によって創り出されたものです。
だからこそ、労働集約型に真摯にコミットし、そこで輝いている人に周囲は巻き込まれていきます。
労働集約型に対して否定的で徒労感を抱いてしまうと、あらゆる仕事を楽しめなくなってしまいます。それはそれでもったいないですよね。
労働集約型を味方につけ、労働集約型に救われるような動きを取っていけば、自然に投資やオーナーのようなビジネスモデルに巡り合い、自分のスケールを大きくすることもできるはずです。ぜひ、今回の記事も参考にしてみてください。