スキルセットとは? クリエイターに求められるスキルセット
スキルセットとは?
ある職業や地位で輝くために求められるスキル一式のこと
スキルセットとはスキルのセットです。デザイナーに求められるのはデザインスキル、これは当たり前ですよね。
でも、実際にデザイナーが仕事で成果を出すためには、指示や要望を咀嚼する理解力や自分のデザイン意図を伝えるコミュニケーション能力などが必要になります。
また、入社した企業のシステムにうまく組み込む対応力も必要です。求められるデザインクオリティがそこまで高くないけれど、作る量がとことん多い企業であれば、「こだわらないこと」「割り切ること」が、デザインスキルとのスキルセットになるでしょう。
入社前に求められるのがスキル、入社後に求められるのがスキルセット
社会人経験を増せば増やすほど、スキルのセット力が重要になる
スキルセットは冒頭で「ある職業や地位で輝くために求められるスキル一式のこと」とお伝えしました。
これに対してスキルは、「ある職業や地位に就くために求められる技量のこと」というのが現実的ではないでしょうか?
例えば、専門学校でスキルを身につけたとします。そのスキルをもとに会社の面接を受けますよね。資格もそうでしょう。
スキルは、あくまで技術そのものです。それに対してスキルセットは、技術の錬金術と言えます。
スキルセットとスキルの掛け算
スキルは他のスキルと公約し相乗する
完全に独立したスキルはこの世に存在しないかもしれません。例えば、デザインスキルは「情報を構成する力」を含みますが、これはライティングスキルでも同じことが言えます。
また、マーケティングスキルは「市場がどう構成されるかを読み取る力」を含むため、「情報を構成する力」を鍛えていれば、デザインスキルやライティングスキル的な観点を持つことが、マーケティングスキルを担っているとも言えます。
1つのスキルは、他のスキルを公約します。既存のスキルと最大公約数が高い別のスキルはすぐに身に付きやすいと言えます。phpとJavascriptといった具合です。
そして、スキルとスキルは相乗効果をもたらします。デザインスキルがある脳科学者は、脳の仕組みを図解にして情報をアウトプットすることができるでしょう。どんな脳科学者よりもデザインフルなアウトプットができ、どんなデザイナーよりも脳科学を表現できます。
スキルセットと器用貧乏
ノウハウコレクターはスキルの掛け算を間違っている
スキルとスキルを一式揃えて、それが自分の仕事に大きく生かされる。これは妥当なスキルの組み合わせですよね。
めきめきとスキルを身につけて、結果を出していて、「なんかあいつセンスあるよなー」という人は、スキルの掛け算のセンスに優れているのです。
逆にスキルとスキルを揃えても、それが自分の仕事に大きく生かされない場合は器用貧乏に成り下がります。「なんかあいつ頑張ってるけどセンスないよなー」となるわけです。
強固なスキルセットを築く3つのスキル
自分が培ったスキルたちを職場で輝かせるためには、スキルセットになりやすいスキルを突き詰める必要があります。
どういうことかというと、より多くのスキルと掛け算されるようなスキルに手を出すということです。
それが、コミュニケーション能力、理解力、行動力の3つになります。
スキル1:コミュニケーション能力
本サイトの記事「仕事ができるクリエイターに求められる10のコミュニケーション能力」でも、取り上げたコミュニケーション能力を突き詰めていけば、様々なスキルが活かされやすくなります。
- <クリエイターに必要な10のコミュ力>
- アプローチ
- ヒアリング
- カウンセリング
- コーチング
- ディレクション
- プレゼンテーション
- コンサルティング
- セルフモニタリング
- リサーチ
- クロージング
ビジネスは根本的に「人」で成り立っています。だからこそ、対人コミュニケーション能力は、他のスキルの起爆剤になるわけです。
コミュ力を諦めないことは、スキルセット的観点では非常に大切です。
スキル2:理解力
物事を広い視野で深い思慮で切り取る能力です。理解力は企画力の源にもなります。
理解している物事が多いからこそ、思いつくことも多くなるのです。
スキルを横展開させたり、「あのスキルとこのスキルで新しく●●をしよう!」というアイデアも理解力を土台に生まれます。
理解力を広げるには新たな知見を増やすことです。自分の癖や特徴を逸脱した知見に積極的に触れることで、理解のスキルは高まっていきます。
スキル3:行動力
時代が進むにつれて、安価で高機能なツールやシステムが充実し、情報のアクセス性も非常に高くなっています。
これは言い換えれば、実践できる物事の敷居が下がっていることを指します。
あとはやるかやらないかだけなのです。前述したスキル2の「理解力」と行動力を組み合わせれば、その他のスキルそのものが磨かれるだけでなく、スキルセットとして大きなパフォーマンスを出しやすくなります。
最後に:クリエイターに求められるスキルセット
良質な個性を出すクリエイティブスキルセット
クリエイターに求められるスキルセットは1つではありません。働く会社にもよりますし、働き方にもよります。
ただし、1つ言えることは、1つの分野のクリエイティブスキルを深めたら、もう1つのクリエイティブスキルを深めると、クリエイターとして良質な個性を放つことができます。
ライターがプログラミングスキルを深めれば、複雑な診断コンテンツ系の分野では、求められるスキルセットを大いに満たしていると言えるでしょう。
音楽のエンジニアがデザインスキルを掘り下げれば、サウンドロゴだけでなく、ロゴそのものを制作することもできます。
自分自身がクリエイターとしてかなり際立った存在になっていきます。
その他の知識を深めてクリエイティブスキルに掛け算するのも良いでしょう。
栄養士の資格を取ったデザイナーは、健康食品通販会社では、もはやコンテンツホルダーとして重宝されるでしょう。
このように、スキルセットとは置かれた場所によってかなり変わっていきます。
この機会にスキルセットを見直して、キャリアプランに組み込んでみると良いかもしれません。ぜひ、今回の記事も参考にしてみてください。
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