効果テキメン!転職最終面接の逆質問ノウハウ3選
転職の最終面接が終盤に差し掛かり、採用側が一通り聞きたいことが聞けたと腑に落ちると、「何かこちらに質問などはありませんか?」といった形で、質問を振られます。
これは自然な流れです。大勢を一気にさばく必要のある新卒一括採用と違い、中途転職採用はより協議的な流れで進むからです。
逆質問が決定打になることはありませんが、人間の印象は「締め」にかなり影響される側面があります。
転職最終面接とピーク・エンド効果
ピークエンド効果は、出来事の記憶において、最も激しい部分と一番最後のみが強調されて、他はあまり重視されないというものです。
面接で言えば、最も激しいピークは、会社にフィットするあなたの強みを聞いたときでしょう。あなたを採用することで、会社が良くなるイメージが描けたとき、それが面接におけるピークとなり、記憶として残ります。
ピークに引き続き、エンドが色濃く印象へ繋がるとすれば、やはり、最後の逆質問はしっかりと行っていきたいですよね。
そこで、今回は、転職最終面接の逆質問のノウハウをお伝えしていきたいと思います。
基本的には「質問+切り換えしPR+決意+感謝」の構造で組み立てる
質問を求められているので、まずは質問をするのが無難です。そして、その質問によって広がる会話が自動的に再度自己PRすることに繋がるのがベストです。
自己PRを語りながら、それが想いとして昇華され、会社に入った時の決意へと発展し、最終的に面接の機会をもらったことに感謝を示すという流れが、とても心地よいエンドを作ります。
面接の進行は企業によって様々なタイプがあるかもしれませんが、逆質問で自分から感謝まで言い切って、爽やかに締めくくった感じを出すほうが、印象としては深く残りやすいです。
ノウハウ1:言えていないスキルと既存のスキルが掛け算になるのか、会社へその必要性を問う
まだ言えてないスキルがある場合に使えるノウハウです。例えば、募集職がデザイナーだとして、個人的にサイトを運営して日々データを解析しているようなことを伝え忘れたとしたら、それを話題に出し、その2つのスキルは掛け算になるのか、会社へ聞いてみましょう。
募集職とは違うジャンルで、資格すら持っていなくても、個人的に徹底して勉強していて、知識とリテラシーに自信があるのであれば、それらを伝えましょう。
面接官に「それはウチでは繋がらないよねー」なんて言われるかもしれません。それでも、時代はVUCA[Volality(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性)、Compxity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)]と言われていますよね。
だから、御社に入ったとして、本職のスキルに向き合いつつ、その他の分野についても向き合おうとする意志を持ち続けて仕事をします。もしくは、会社が「この分野においても見つめて欲しい」ということがあれば、それには積極的に応えていく、そんなことを伝えれば、締めはかなり良くなります。
最後は、「今日は、単なる面接ということではなく、人生として様々な価値観や雰囲気を受け取ることができ、また、自分自身も様々なことを語ることができ、有意義な時間にして下さってありがとうございました!」と感謝を述べれば、非常にスムーズです。
スキルの掛け算の大切さは、時代が求めているものであり、「ウチは1つのこと淡々とやってれば大丈夫だから」という企業ですらも、時代と向き合うリテラシーを持ってくれる意識の高さはうれしいものです。
あくまでも、求められる職をまっとうすることを前提としてのスキルの掛け算に対する是非を聞くと、質問から切り換えしPR、そして、決意から感謝への流れがとても自然な会話になります。
ノウハウ2:面接官個人の好みの社会人像を聞き、カメレオンできることを爽やかに伝える
面接官は個人的な好みはあるものの、会社の最大公約的な価値観を意識しながら採用を進めます。
そこで、最後に面接官個人の意見を聞いてみると、面接官の自己開示を促すことができます。面接官が「アイツと話していて他の社会人よりも心地よかった」という印象になる可能性が高くなるのです。これはとても良いエンドの作り方ですよね。
例えば、「これは本当に個人的な興味なのですが、会社としてということは抜きにして、皆さん個人がこういう社会人は自分が好き!といったような社会人像とはどんなものか、ぜひ、最後にお聞きしたいです!」という質問です。これは面接官と応募者といった関係の均衡を破る個人へ向かう質問で、異業種交流会のちょっとしたぶっちゃけトークのような雰囲気を作ります。だから、自己開示に繋がるんです。
そして、面接官が言った社会人像に沿っていそうであれば、その点はアピールしましょう。ただし、そこは謙虚に「自分はとにかくトライ&エラーをすることには他の社会人よりも向き合えるので、これからより広い視野で物事を見つめ、努力の質を高め続ける人間になれば、〇〇さんの好きな社会人へ一歩ずつ近づけると思っています」といった感じです。
どんな答えが返ってきたとしても、すべての切り返しで通用するのが「カメレオンできることを爽やかに伝える」という方法です。
カメレオンというのは七変化ということです。「もう、本当にこういう人材になってくれということであれば、本質的にはそういう気質がなかったとしても、きちんとそういったタイプになり切る、自分をさっと殺して、求められる像をやり切る、そういう風に向き合うことは得意なので、ぜひ、仕事で一緒になった際は、どんどんおしゃって下さい」といったようなアピールです。
カメレオンって実は本質的にはみんなやっている部分がありますよね。人はみんな社会という舞台では自分を殺している部分があるんです。ただし、カメレオンを意識的に、力強く他の人よりも会社のためにやり切れることを宣言することで、結託感が生まれるんです。
ノウハウ3:会社で働く人々の弱点について聞いて、自分も弱点と向き合い続け、会社にとって活きた存在になることを宣言する
自分が転職で希望して入る会社なので、その会社で働く人々のスキルや強みというのは想像がつくと思います。
でも、実際に働いている会社の人たちの弱点って気になりませんか?弱点がないわけないんです。これって普通に興味ありますよね。ならば、逆質問の機会を使えば、自然な質問になります。
弱みを聞く前にきちんと相手を立てるフレーズを入れるとさらに無難です。「御社の強みや働く人たちがどんなスキルを持って取り組んでいるのかはすごく想像がついて、そんな素敵な場所で働かせて頂きたいという想いが強まったのですが、最後に聞きたいのは、そんな素敵な会社で働く社員の方々でも、弱点みたいなところが一人一人あるのかなと感じ、それをお聞きしたいと思いました!皆さんの印象的な社員の方の弱点みたいなのをお聞かせ頂くと、より会社の人間味というのは知れるかなと思い、お聞かせて頂ければと思います!」といった感じです。
この逆質問がうまく弾めば、「まぁ、人ってみんな弱点があるよね」という再認識が生まれます。最後に自分のPRをする際の強みが際立ち、自分自身が弱みを克服していくことを忘れない意志を伝えると、かなりの好印象に映る可能性が出てきます。
最後に:逆質問は1つじゃなくても良い
以上、転職最終面接の逆質問ノウハウ3選をお伝えしてきました。逆質問は1つだけとは限りません。様々なジャンルの質問をするのも良いでしょう。また、「ここで盛り上がった!」と感じたら、面接官が「まだ、聞きたいことがありますか?」と聞かれたら、「もうたくさんあり過ぎて、時間が幾らあっても足りないので、今回はこれぐらいにさせて頂きます!本日は面接に留まらず、様々なことをお教えて頂き、本当にありがとうございました!」と締めくくるのもありです。
逆質問は自然体に話すのが一番だと思います。ぜひ、今回の記事も参考にしてみて下さい。
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