クリエイターなら絶対に転職すべき3つの理由
クリエイターとは本来、転職によって腕が磨かれる
クリエイターという職を天職に変える、それが転職
リーマンクリエイターとして生き続けるにしても、いずれ起業するにしても、クリエイターは転職を何度も経験するに越したことはありません。
クリエイターが「受注」という形で受ける仕事は、「案件型」です。その都度の対応が求められます。これは、バラエティタレントが様々な番組の趣旨を理解し、その番組でパフォーマンスを出すことで、別の番組からもオファーを得ることに近いと感じています。
つまり、クリエイターは本来「多動」するべきなのです。多動することで、クリエイターの本質が磨かれるわけです。では、クリエイターにとっての「多動」とは何かというと、最も効果的な多動の一つが「転職」となるわけです。
例えば、大手企業ばかりをクライアントに抱えていたクリエイターが、中小企業のクライアントを抱える会社に転職したとしましょう。まぁ、予算から制作過程から何から何まで違うでしょう。プロで野球をバリバリやっていたバッターが、ソフトボールの世界にやってきて凡打の山を喰らう感じです。同じクリエイティブの仕事でも、分野やターゲットが違えば、競技がまったく違うものになってしまいます。
飲食店向けのクリエイティブに携わる際のヒアリングから納品までのコミュニケーションと、医療業界のそれとはスタイルがまったく異なってきます。一方では「愛嬌があるね!」と言われるスタイルが、片方では「無礼だ!」ともなっていきます。
理由1:多動すれば、デザインパターンも自然に増加するから
AIにも勝てるオリジナルなアウトプットが築かれていく
いろんな業界のクリエイティブをすると、その都度、自分で作ったものが、今後使えるテンプレのように育っていきます。クリエイターの皆さんも、至極忙しい時に過去の案件で使ったものを今の案件の素材にしたことはないでしょうか?
クリエイティブとはアートではありません。個性的で唯一的なものを作って欲しいという案件もありますが、商業的な案件の場合は、クライアントの達成したい目的を、クリエティブを通じて叶えることが求められると思います。なので、過去の素材を使うことは(権利がこちらにある場合)何ら問題がないでしょう。デザインには基本著作権がありません。デザインというのは、クリエイティブを構築するベースだからです。デザインに乗っかるコンテンツはクライアントによって変わります。
コンテンツはクライアントによって変わるからこそ、同じデザインでも、デザインの意味合いが変わってきます。面白いことに、どんなに多様なクリエイティブを兼ね備えても、納期という時間が限られた中では、その人のパターンや個性というのは、割と限られたりします。だからこそ、転職を通じて、クリエティブするコンテンツの環境を変えることは、長期的に成功するクリエイターになることを後押ししてくれるわけです。
理由2:多動することで、他分野の知見をストックできるから
クリエイティブの幅は、知識の幅と同期する
クリエティブの業界ではよく「引き出し」という言葉が用いられます。引き出しの多いクリエイターは、歓迎されるでしょう。
では、この「引き出し」とは何かというと、「知見のインプットとアウトプット」と言えます。知見が広いからこそ、多様なアイデアが芽生えます。
もちろん、未経験のジャンルにいきなり飛び込んで、かなりの吸収力でインプットして、即座に適切なクリエイティブを完成させるクリエイターもいるでしょう。しかし、そのようなクリエイターの土壌には、過去の洗練された多彩なインプットとアウトプットがあるわけです。もしくは、1度の経験から多様な学びを吸収する感性があるわけです。
平凡な感性を非凡に育てるのが多動であり、転職であるわけです。動ける、変化に主体的であるクリエイターこそが、長期的に求められ続けるクリエイターとなることを考えれば、転職はメリットしかないと腑に落ちるでしょう。
理由3:クリエイターは転職先での失敗というのがないから
クリエイターの転職は今後一生の資産となる
転職を「転職前」と「転職後」だけで短絡的に考えてはいけません。
これはクリエイターの特権とも言えるのですが、クリエイターは、転職を繰り返すことが他の業界よりも違和感のない印象を持ちます。それこそ「この大型案件のために呼ばれて、納得する結果を得られたので、次の舞台を探しています」といった文言すら説得性を持たせることができます。
転職することのメリットは、自分がどんな環境でも生きていける適応性を磨けることです。「三生」という言葉をご存知でしょうか?これは、「生存力」「生活力」「生産力」の3つの力を指すものです、
不安定で複雑で多様で曖昧な時代だからそ、時代の流れに常に合わせていく力が、今後はすべてのビジネスパーソンに求められます。案件ごとにその秩序に対応してきたクリエイターは、むしろ、そうした時代の流れを事前に訓練している生き物ということも言えます。
要は、そもそも、外からの受注であれ、社内の運用であれ、都度対応のクリエイティブが求められるわけだから、転職そのものが、今後の適応性を磨いてくれるということです。なので、どんな転職の選択を取ろうが、クリエイターとしての力は引き上がります。もちろん、家族との兼ね合いなどを考えると、簡単に転職に手を出せない方もいるかもしれません。
でも、転職をするというダイナミズムを経験すれば、今後、あらゆる流動的なクリエイターとしての生きる道に余裕を持って対応できるような体質になっていくでしょう。
最後に:さぁ、クリエイターだからこそ、転職を思いっきり考えよう!
固定の場所でも横断型でも活躍できれば、最強のクリエイターに
クリエイターの仕事は打率10割といった感じにはいきません。誰しもが失敗しています。著名クリエイターでもそれは同じです。著名になってからすらも、失敗することはあります。
クリエイターはどうせ案件ごとに、もしくは、言われたお題ごとに対応し、それを評価されるので、それは同じ会社に居ても、その都度、転職しているようなものなのです。
どうせなら、もっと違う色合いの大喜利を受けながら、いろんな大喜利が怖くなくなれば、もう、クリエティブの世界を攻めることが楽しくなりますよ。そうなった時が、その人のにとっての「天職」だと感じ、高い自尊心と幸福度を持って仕事を行えるんじゃないかと思います。ぜひ、今回の記事も参考にしてみて下さい
▼関連記事
・転職と自己効力感:転職への自己効力感を高める5つの方法
・クリエイターの転職成功率爆上げのポートフォリオの作り方
・転職が怖いと思う方へ:転職の恐怖心を拭う方法