ファシリテーターを分かりやすく解説:ファシリテーターのコツ・求められるスキルについて
イベントなどでよく耳にする「ファシリテーター」という言葉。何だか分かるようにで、実態が曖昧だと感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回はファシリテーターを分かりやすく解説し、ファシリテーターという職業について掘り下げて解説していきたいと思います。
ファシリテーターとは
ファシリテーションとは「舵取り」です。とても曖昧な意味を持っていそうですよね。
では、何の舵取りをするのかというと、「コミュニケーション」の舵取りです。
特にファシリテーターの役割で多いのが「トークイベント」です。
トークイベントでファシリテーターの役割が必要になるのは、「Aという専門分野の登壇者」と「Bという専門分野の登壇者」が喋るようなケースです。
異分野の専門家どうしで会話を自由にさせてしまうと、聴衆を置き去りにしてしまう可能性がありますし、両者が対等な議論を交わすことができなかったり、そもそも専門ワードに溢れて意味が難解なものになるかもしれません。
そこで、ファシリテーターが一人存在することによって、議論が円滑に運んだり、適切な話題の展開や転換が行われたり、はたまた、ゲストがどのようなトーンやワーディングで語ればいいのかを把握してくれたり、いい側面がたくさんあるのです。
ファシリテーターと司会者の違い
ファシリテーターは仲介役、司会者は全体のリーダーシップを担う
ファシリテーターは司会者やMCと何が違うのかというと、ファシリテーターは、場の主役的な毛色を持たないということが1つにあるでしょう。
司会者やMCは、自分自身の毛色に場を染めることがある程度許されるような、場全体のコミュニケーションリーダーシップ的な側面を持ちますが、ファシリテーターとは、コミュニケーションの発火材です。
自身は、聴衆の代弁者であったり、登壇者どうしの仲介役であったり、そういった「紐づけ」が主な仕事になります。
そのため、トークイベント、会議、住民説明会など、ファシリテーターを活用するシーンは様々ですが、ファシリテーターが存在する際は、様々な専門性やリテラシーを持った「発話者」と「視聴者」が存在する場面だと言えます。
また、グローバルでエンターテインメント性の溢れるトークテーマよりも、ニッチで内容を専門的に掘り下げたトークテーマでファシリテーターが活用される側面があると言えるでしょう。
ファシリテーターという言葉の使用例
ファシリテーターという言葉が使われる場面
実際に、ファシリテーターという言葉が使われているケースを見ていきましょう。
マサチューセッツ工科大学メディアラボと朝日新聞主催のワークショップ、プレゼンイベントでファシリテーターとして登壇します
新興国ビジネス及びリーダー育成の経験豊富な講師陣がファシリテーターを務め、参加者同士の対話を促し、内省による自己変容と企業の未来を牽引するリーダーとしての成長を後押しします。
ファシリテーターが大学生ということもあり、授業内では気軽に相談でき、授業内では活発な意見交換もされ、生徒からの授業に対する満足度も高いものとなりました。
AIファシリテーターによるオンラインディスカッションソリューション
協会が開発したSDGsの事例を楽しく学べる『SDGsボードゲーム』を用いて、SDGsを自分ゴト化するSDGsワークショップのファシリテーターを務めることができる
良いファシリテーターになるためのコツ
ファシリテーターに求められるスキルとは
ファシリテーターに求められるスキルは、まず、「全体の流れを把握する」と「理想的な流れを把握すること」です。
両者の把握ができて、初めてファシリテーターは、適切に流れを調整することができるようになります。
現状の流れが微妙なものになっていれば、その流れを適切に変えるか、もしくは流れを止めて新しい流れを作るという戦隊もあるでしょう。
また、「常に理想的な流れ」を見誤らないことも大切です。理想をきちんと把握するということは、参加者や発話者や主催者(経営者)の想い全体を組むことになります。
会議事前にある程度デザインするだけでなく、実際の環境でコミュニケーションを通してデザインを起こしていく必要があります。
物事を俯瞰する力、どんな分野に対しても興味を持つことができる好奇心など、ゼネラリスト的な能力が求められていくでしょう。
最後に:ファシリテーションを磨けば、クリエイティブな場面でも最強なれる
ファシリテーターを極めることは、クリエイティブを極めること
以上、ファシリテーターについて分かりやすくまとめていきました。ファシリテーターとは、与えられたコミュニケーション環境の中で適切に舵を取っていく重要な役割です。きちんとした舵取りをするためには、コミュニケーションの主軸となる分野や専門性、登壇者の性格や言い回しの癖などを即座に理解して対応する必要があります。
ファシリテーションスキルを突き詰めると、それはリテラシースキルであり、携わった分野に対して適切に感じるセンスを磨くことに繋がります。
要はインプット能力が抜群に増すということです。そして、インプットしたものを適切にファシリテーションしてターゲットユーザに届けることもできるようになります。
結果的にファシリテーターとは、クリエイティブのインプットとアウトプットの潜在能力を高めてくれるのです。
時代が多様に複雑になっていく中で、こうしたファシリテーションスキルを磨くことは自身のキャリアを輝かせることに確実に繋がります。ぜひ、今回の記事も参考にしてみてください。
▼関連記事
・ヒアリングの極意:多くの情報を引き出す5つの技術
・ライターが良い情報を引き出すためのインタビューテクニック・取材方法
・社内コミュニケーションを活性化させる3つの方法・施策