フロントエンドエンジニアとして活躍するには?求人傾向から意識すべきポイントを解説!
今や誰もが持っているスマートフォン。動画やSNSなどのアプリはもちろん、ビジネスに関わるプラットフォームも広く使われており、生活や仕事に欠かせないものになっています。こうした急速なIT化が進むと同時に、開発技術者に対する需要も高まっています。中でも、特に重視されているのが「フロントエンドエンジニア」です。彼らはユーザーが直接目にする部分を扱うため、サービスの質を担保する技術力が求められます。今後も需要が高まることが見込まれており、早くから実力をつけておけば広い分野で活躍が望めます。この記事では、フロントエンドエンジニアの概要や求人傾向、必要なスキルなどをご紹介します。
フロントエンドエンジニアとは
フロントエンドエンジニアは、主にWebサイトのフロントエンド側を構築する職種です。利用者が見えない、サーバー処理を担当する「サーバーサイドエンジニア」とは異なり、フロントエンドはユーザーから直接見える部分を担当します。例えば、Webサイトのアニメーションや見出しのレイアウト、余白・フォントの調整などが該当します。活躍する分野は多岐に渡り、一般的なWebサイトだけでなくスマートフォンのアプリや社内システムの開発も手掛ける職種です。近年では、パソコン以外のモバイル端末からWebにアクセスする機会も増えたため、端末の形を問わず利用しやすいサイト作りが必要になりました。こうした背景もあり、デバイスに応じてレスポンシブなWebサイトを構築するフロントエンジニアの需要はさらに増しています。
では、フロントエンドエンジニアの仕事内容と活躍できる職場について確認しましょう。
フロントエンドエンジニアの仕事内容
Webデザイナーが作ったデザインを元にサイトやWebページを構築します。HTMLやCSSで骨組みを作ったり、JavaScriptで動きをつけたりなど、見た目に直結する箇所をコーディングします。また、PHPを使って表からサーバーに関わる部分を設計することもあります。会社によっては部分的なデザインもフロントエンドエンジニアが担当するケースもあり、いくつかのプログラミング言語を駆使する必要があります。加えて、近年はSEOと密接に関わるマークアップの知見が求められるシーンも多く、Schema.orgにもとづく構造化データを記述するなどの業務もあります。
フロントエンドエンジニアを求める会社
フロントエンドエンジニアはさまざまな企業で求められています。Web制作会社やアプリ制作会社、またB to B向けのシステム開発現場でもフロントエンジニアは必要です。今はどの産業分野においてもIT化が進んでいるため、業界を問わず需要があります。一般的には、Web制作会社やデジタル広告の会社、SaaSなどのシステム開発会社などが多いでしょう。
フロントエンドエンジニアの求人傾向
IT化が進む時代背景もあり、フロントエンドエンジニアの求人は売り手市場で年々増加しています。また、近年はアプリケーションやシステム関連への知見やスキルが求められる傾向にあります。そのため、HTMLやCSS、Javascriptなどの言語だけでなく、PythonやNode.jsなどバックエンド技術にも精通した上でUIを開発する能力が必要です。
専門性の高い役割を担う職種である
フロントエンドエンジニアは高い専門性が求められます。HTMLやCSSなどの各種言語に精通しているだけでなく、SEOやデザイナー、バックエンドエンジニアとの連携、Web広告の計測タグなどにも関わりがあるため、デジタル領域に関する全体的な知見が求められます。また、IT分野は日々新しい技術が生まれており、従来使っていた技術がいつの間にか時代遅れになっていることも珍しくありません。そのため、常にアンテナを張って情報をキャッチアップし、良い方法を取り入れる柔軟性も必要です。このように、時代や新しいデバイスに対応していく観点から考えても、専門性の高い職種といえるでしょう。
フロントエンドは技術革新が見込まれる分野である
近年はSaaSを始めとしたクラウドシステムの発達が著しく、国内外を問わず急成長を遂げています。また、その他にもIoTやAI、ゲーム市場など技術革新が見込まれる分野がありますが、これらの業界においてもフロントエンジニアは必要不可欠です。最先端の分野において、ユーザーと直接やり取りをする「サービスの顔」であるフロントエンドも、業界の技術革新に伴って進化が見込まれています。
フロントエンドエンジニアに求められるもの
フロントエンドエンジニアにはさまざまな能力が求められます。積極的な情報収集能力やコミュニケーション能力などの資質、HTMLやJavaScriptなどの使用経験、デザインツールやUI/UXなどの運用スキル、どれか一つが欠けてもエンジニアになることが難しくなります。全ての習熟は簡単ではありませんが、一つでも多くの経験やスキルを保持することが、エンジニアの市場価値を高めるといえるでしょう。
フロントエンドエンジニアに求められる資質
フロントエンドエンジニアには、最先端の技術や流行を追い求める好奇心と情報収集能力が必要です。日々進歩を続けるフロントエンド業界で活躍するためには、常に最新情報をキャッチアップしなければなりません。そのため、各種セミナーや勉強会への出席、新言語への習熟など積極的な姿勢が求められます。同時に、コミュニケーション能力と問題解決能力も求められます。フロントエンドエンジニアは、ディレクターやデザイナーなどと連携して仕事を進める機会が多いため、円滑な意思疎通と的確な問題解決を行う必要があります。
フロントエンドエンジニアに必要な経験
フロントエンド開発において最も基本的な言語はHTMLです。HTMLはWebページに表示する文章や画像の内容や場所などを決める言語で、いわばサイトの骨組みのようなものです。ユーザーにとってより使いやすい設計にするためには、きっちりと整えられた骨子を作る必要があります。また、文字の色や余白、ボタンの形などを規定するCSSやサイト内の動作を制御するJavaScriptも頻繁に利用されます。このように、フロントエンドの開発ではさまざまなプログラミング言語を使う必要があり、エンジニアにはそれら言語の使用経験が求められます。
他にも、サイトのリニューアルを手がけた経験やシステム設計のデザイン経験があると、より評価されるでしょう。
フロントエンドエンジニアに必要なスキル
フロントエンドエンジニアはプログラミング言語以外にも必要なスキルがあります。Webサイトなどのデザインを行うため、デザイナー同様にPhotoshopやillustratorなどのデザインツール使用スキルが求められることも少なくありません。ユーザーが快適に利用できるようにUI/UXの設計スキルも必要です。フロントエンドが専門とはいえ、サーバーサイドに関する理解が深い方が、より効率的な設計ができます。
その他、バックエンドやデザイン、SEO、広告領域との連携も多いため、これらの知見を持っているとさらに重宝されるはずです。多様なスキルを習得して使いこなすことが、フロントエンドエンジニアには必要です。
フロントエンドエンジニアのキャリアアップ
フロントエンドエンジニアのキャリアにはいくつかの道があります。まずは、フロントエンドエンジニアを続けて技術を磨く道です。技術と共に一定の管理能力を身につけ、チームリーダーを目指すこともできます。
また、管理能力を磨いてWebディレクターになる道もあります。開発プロジェクト全体を統括する立場となって、要件定義からリリースまでを進行・管理します。その他にも、フロントエンドエンジニアと職務内容が近いWebデザイナーやUI/UXデザイナーに進んだり、サーバーサイドの技術を習得してフルスタックエンジニアに進んだりするキャリアもあるでしょう。
いくつかのスキルとかけ合わせることで開発工程の大半を一人でこなせるようになるため、ベンチャー企業などで高い需要があります。どのキャリアに進むにせよ、多くのことを学び続ける意思が必要になります。
まとめ
フロントエンドはサービスを利用するユーザーが直接目にする部分で、出来の良し悪しがサービス全体の評価にも大きく関わります。フロントエンド設計の必要性は多くの分野に広がっていくため、大半のサービスの評判がフロントエンドエンジニアの技量にかかる時代が来るかもしれません。多方面から求められて活躍できる人材になれるように、早くからフロントエンドエンジニアとしての実力を磨いていきましょう。
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