デザイナーのリモートワークはどうすればよい?おすすめのツールや注意点などをご紹介!
現在、多くの会社で「リモートワーク」の導入・実施が進められています。働き方改革による勤務時間の短縮や、新型コロナウィルスの流行による外出自粛が大きな理由ですが、業種によって実施率には差があります。
リモートワークを実施しやすい職種の一つにデザイナーがあります。普段からパソコンとデザインツールを中心に使う仕事のため、適したツールの使用や注意点に気をつければ非常に効率が高い業務が行えます。
この記事では、デザイナーがリモートワークを成功させるためにおすすめできるツールや気をつけるべきことなどを紹介します。
デザイナーのリモートワークとは?
現代のデザイナーの多くがパソコンを使って作業を行います。連絡や納品などもインターネットを介するため、従来のオフィスワークだけでなくリモートワークも充分に行える職種です。
ここでは、デザイナーがリモートワークを行うメリットとデメリット、およびリモートワークに向いている人のタイプをご紹介します。
リモートワークのメリット
通常のオフィスワークでは、急に声をかけられたり、他の人たちの会話が耳に入ってしまったりなど、集中が切れてしまうことがあります。デザイナーの仕事には高い集中力が求められますが、リモートワークならばそのようなことがなく、目の前にある自分の業務だけに集中できます。
家が職場になるため、通勤や退勤の必要もありません。通退勤にかかっていた時間を別のことに使えて、スキルアップや趣味などで私生活も充実させられます。
家以外でも好きな場所で働くことができます。お気に入りの喫茶店や綺麗な景色の公園など、具体的な業種にもよりますがさまざまな場所での業務が可能です。
リモートワークのデメリット
リモートワークにはデメリットもあります。
デザイナーは最新の流行を常に追い続ける必要がありますが、1人でリモートワークをしていると新しい情報が入ってきづらくなります。SNSやイベントなどで積極的に情報収集をしないと、いつの間にか世間から置いて行かれる危険があります。
また、多くの場合、業務に必要な環境は個人の家よりもオフィスの方が整っています。オフィスではiMacやデスクトップPCなど、大きくハイスペックなパソコンを使うデザイナーも少なくありません。リモートワークの環境で同様の環境を揃えることが難しい場合、オフィスワークほどの効率が出せなくなる可能性があります。
リモートワークに向いている人
リモートワークに向いている人は、業務内容にある程度慣れている人です。慣れていれば多少環境が変わっても早く適応でき、さらに業務全体の流れを把握していれば他の社員の動きも想定して的確に動けます。デザイナーも同様で、一定の業務経験を積み、デザインに使用するツールなどに習熟している人が向いているといえます。
また、人と積極的にコミュニケーションをとれる人もリモートワークに向いています。情報を仕入れづらい環境では自発的な情報収集が必要であり、人と多くのコミュニケーションをとらなくてはなりません。他の社員が近くにいないため、意思疎通や進捗確認などをチャットなどでどんどん発信していく必要があります。
デザイナーがリモートワークで使うツール
デザイナーは通常、デザインツールやコミュニケーションツールなどのさまざまなツールを使っています。リモートワークでは他の人と顔を合わせる回数が減るため、特に人との交流機会を補えるツールが重要になります。パソコンも、可能ならばデザイナーのリモートワークならではの状況に適したものを選びましょう。
ここでは、デザイナーのリモートワークがはかどるツールをご紹介します。
パソコン・ポケットWi-Fi
当然ながらパソコンは欠かせません。デザイナーがリモートワークをしやすい職種である理由も、主にパソコンを使うことが挙げられます。デザインツールはWindowsよりもMacの方が多くの種類に対応しているため、多くのデザイナーがMacを使っています。リモートワークでは家や喫茶店などにパソコンを持ち運ぶことがよくあるため、軽量かつ高性能なMacBook Proなどが好まれます。
パソコンを使った仕事である以上、インターネット環境も必要です。どこでも無線LANを利用するために、ポケットWi-Fiがよく使われます。
Zeplin
デザインデータをデザイナーやエンジニア、ディレクターなどで共有するツールです。デザイナーがPhotoshopやSketchなどで作ったデザインを、コーダーと共有できます。直接話したりデザインの指示書などを作ったりすることなく、手軽に連携をとれて作業の効率化につなげられます。
プロジェクト作成やバージョン履歴保存、コメント記入などさまざまな機能を備えており、リモートワークによる社員同士の物理的な距離を感じさせない業務が可能です。
Figma
オンライン上でデータを共有できるデザインツールです。パソコンにソフトをインストールする必要がないため、普段オフィスで使うパソコンとは別のパソコンを使っていても問題なく業務を継続できます。
また、共有したデータを複数人で編集することが可能です。チーム内で同じプロジェクトの作品を同時に編集できるため、リアルタイムでメンバーと協働することが可能です。リモートワークでもオフィスにいるようにスムーズな作業を実現します。
Slack
世界中で広く使われているチャットツールです。特にエンジニア業界で多く使われます。
Slackはデータファイルの共有・複製が簡単にできます。画像はサムネイルで表示されるため、確認のために都度ダウンロードする必要もありません。
パソコンでもスマートフォンでも利用可能で、いずれの端末でも動作が早いためストレスやタイムラグを感じずに利用可能です。
外部との連携アプリが非常に多く、各アプリの情報をSlackに集めて容易に情報共有できます。チームメンバーや他のデザイナーなどと、場所を選ばずデータを渡し合えます。
Zoom
世界中で利用されるクラウドサービスのWeb会議ツールです。一か所に直接集まることなく会議を行えます。1対1で話すことも大勢で同時に会議することも可能で、ビジネスに限らず幅広い分野で使われています。
パソコン・スマートフォン・タブレットなど、あらゆる端末に対応しており、OSもWindows、Mac、Android、iOSなどに対応しています。外見補正や背景変更機能もあり、家での参加に余計な気を遣う必要もありません。
デザイナーのリモートワークにおける注意点
デザイナーはリモートワークに適した業種ですが、オフィスと同様のパフォーマンスを発揮するためには、いくつか注意することがあります。ここでは、コミュニケーションのとり方や仕事のメリハリのつけ方、情報収集についての注意点を解説します。
チャットと電話を使い分ける
多くの場合、リモートワーク中のコミュニケーションはチャットか電話のどちらかを使いますが、必要に応じて両者を使い分けることが大切です。
文章でコミュニケーションをとるチャットは後から内容を読み返せて、画像や動画などのデータも送れます。そのため普段の連絡ではチャットが便利ですが、文字だけでは相手に感情が伝わりづらい問題があります。感情を伝えるには声でコミュニケーションをとる電話が適しており、ある程度腰を据えて話したい時には電話の方が効率よく進められます。
チャットにも電話にも適した場面があるため、適宜向いているものを使うようにしましょう。
誘惑に負けない
デザイナーに限ったことではありませんが、リモートワーク中は仕事とプライベートのメリハリを普段以上にはっきりつける必要があります。
多くの人がリモートワークを行う自宅には、自分の好きなものや趣味の道具などがたくさんあります。どうしても気が散ってしまい業務に身が入りづらくなりますが、勤務時間中はぐっとこらえて作業に集中しましょう。
逆に集中しすぎて働きすぎてしまう問題も起こります。リモートワークで周りが見えなくなるほどに集中すると、ブレーキをかけてくれる他の社員がいないためひたすら働き続けてしまいます。働きすぎは必要以上に疲労が溜まり健康によくありません。運動不足になりやすい状況も相まって健康を害しやすく、会社にとっても自分にとっても有害なものになってしまいます。
リモートワークではアラームをかけるなどして、勤務時間と休憩時間を厳密に分けるよう意識しましょう。
情報を積極的に集める
リモートワーク中のデザイナーは新鮮な情報をたくさん集めておくべきです。
デザインの世界は次々に進歩していきます。最新の流行に乗っていけないと業界で置いて行かれてしまい、仕事を受けづらくなる恐れがあります。リモートワークでは他のデザイナーと会う機会が少なくなり、新たな情報のインプットを受けづらい環境です。受動的に情報が得られない中では能動的に情報を集めて、進み続ける業界の流れについていく必要があります。
まとめ
新型コロナウィルスの流行により多くの会社がリモートワークを実施している現在、流行前から業務効率を落とさず、むしろ上げられるような工夫が世の中で求められています。デザイナーというリモートワーク向きの職種が、率先して正しいリモートワークのやり方を示していきましょう。
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