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ライブコマースのメリットとデメリット:中国には向いていて、日本には不向き?
COLUMN 2020.4.02

ライブコマースのメリットとデメリット:中国には向いていて、日本には不向き?

これからのEC市場で注目されているのが「ライブコマース」です。言うなれば、ライブコマースは、リアルの購入体験をEC上に加味するような施策です。

そのため、EC上でよりリアルに近い臨場感があり、リアルな情報を手にし、買い物を楽しく、失敗なく行うことが可能になると言われています。

そこで、今回はライブコマースのメリットとデメリットを掘り下げていきたいと思います。

そもそもライブコマースとは?

ライブコマースの定義

ライブコマースには様々な形態がありますが、多くのライブコマースには、以下の3つの特徴を含んでいると言えます。

<ライブコマースの特徴>
1.リアルライムで実況配信する
2.客が配信者に質問することができる
3.インフルエンサーが配信者となる

生放送のテレビショッピングのような形態で、しかも、配信者に質問や意見を求めることができるというものです。

「私の体型だとこの服は合いそうですか?」「その生地の色合いは、陽が当たったらどんな感じですか?」「バックショットを見せてもらっていいですか?」といった質問をすることができます。

ライブコマースの場合、配信者はファンを抱えたり、認知力や訴求力のあるインフルエンサーであることが多いです。芸能人がライブコマースに起用されるケースもありますが、芸能人はイニシャルコストが高く、融通が利きづらい面があることから、インフルエンサーの起用が軸となるでしょう。

ライブコマースのメリット

メリット1:良質なプロダクトのコンバージョン増

クオリティが明確な商品がWeb上でコンバージョンを高めるために最も重要なのが「不安対処」です。少しでも不安や疑問が残ってしまうと、どんなにいいものでも、即決力が大きく失われます。

ライブコマースの配信者は、閲覧者の不安対処を行い、購入へ自然と背中を押す役割を担っていると言えるでしょう。

他社と比較して明らかに良質であり、後は正しく認知されるだけの場合、使用感がリアルであれば、一気に個人メディアでシェアされ、拡散する可能性もあります。

メリット2:リアルタイムチャット

リアル店舗で店員と会話することが苦手な人もいるかもしれません。ライブコマースはリアルタイムチャットであり、リアルな対面会話よりも、よりメンタルコストが低く、質問をすることができます。

ライブコマースは「店員と会話しながら買い物をする感覚で、ネットショッピングが可能」などとよく言われますが、リアルな店員との会話をEC上で補完したものではなく、まったく新たなコミュニケーション体験を提示したものだと言えます。

メリット3:同時視聴による購買行動の促進

リアルタイムチャットで私たちは他の視聴者の動向をチェックすることができます。その際に「可愛い!買います!」といったようなチャットが並ぶと、つい自分も買いたくなってしまいます。

これはバンドワゴン効果とも呼ばれ、ある選択を多くの人が行っていると、さらにその選択を行う人が増大するというものです。

単純に言えば、「何か知らないけど行列ができているから並ぶ」というのもバンドワゴン効果ですよね。

実際にライブコマースの例では、1回の配信で数百万〜数千万の売上を叩き出します。

ライブコマースのデメリット

デメリット:視聴者を集める必要がある

ライブコマースのメリットを際立たせるためには、ライブコマースの視聴者をなるべく獲得する必要があります。

しかしながら、インフルエンサーのフォロワーは、インフルエンサーの投稿には食いついても、ライブコマースのプラットフォームまでついてくるとは限りません。

選択するライブコーマスプラットフォームが視聴者を自然にかき集めやすい作りになっていたり、起用するインフルエンサーの本当の影響力を見抜いていく必要があります。

ライブコマースは中国には向いているけど、日本には不向き?

ライブコマースが注目されたのは、中国市場でライブコマースが大きな動きを見せたからです。

しかしながら、最近では、ライブコマースは中国だからこそ、発展したという指摘もあります。中国でライブコマースが発展した理由には以下の理由を挙げることができます。

中国は国内EC市場が信頼されていない

まず、生放送では騙しが利きません。そのため、ライブコマースは「店舗に疑い深い中国市場に非常にマッチした」という背景があります。

もともと中国のライブ配信は活況である

中国のライブ配信市場はそもそも大きく、配信者に対する投げ銭は数万~数十万円が当たり前。

中国の動画配信サイト『bilibili』では、初音ミクのライブが生配信されており、最終来場者数は750万人を超え、投げ銭(お気に入りの配信者にお金を送るシステム)は7330万元以上、日本円で約10億8000万円も稼ぎ出したと言われています。

中国は人口が多い

そもそも中国は人口が多いため、1つのプラットフォームや情報に対して、多くの人を集めやすい傾向にあると言えます。

特に著名なインフルエンサーやタレントの影響力(影響数)は大きなものとなるでしょう。中国版のツイッター、微博(ウェーボー)のフォロワーにあたるファンが一番多いアカウントは7800万となっています。

中国は即決即断の行動力がある

中国の国民性も、ライブコマースとマッチする点があります。中国は即決即断の気質があり、ライブコマースによって良い商品だと認知することができれば、すぐにコンバージョンを促すことができます。

日本人のライブコマースでのアンケートでも、ライブコマースの購入率が3%というデータもあります。全国15歳(高校生以上)〜49歳の男女1,000人を対象にしたマクロミルのアンケート調査では、「ライブ配信を観て、商品を買ったことがある」は3%、「ライブ配信を観たことはあるが、商品を買ったことはない」は16%という結果になっています。

このような点から、日本は、①リアル店舗でのサービスも品質も優れている、②そもそも人口が中国に比べ少ない、③即決即断タイプではないといった点で、ライブコマースの浸透はまだまだ先と言えるかもしれません。

最後に:温故知新を上手に取り入れて持続的な成功を獲得していこう

変わる部分と変わらない部分を上手に取り入れていこう

以上、ライブコマースのメリットとデメリット、中国での適正と日本での難しさなどについて掘り下げてきました。

ライブコマースだけでなく、これからも様々な施策や手法がどんどん生まれては、流行ったり、廃れたりしていきます。

トレンドを追うだけでも忙しく、できることは多すぎて、煩雑さを感じてしまうこともあるでしょう。

大事なのは、新しいことと古いことの融合です。変わる部分と変わらない部分をどちらも私たちは大切にするべきです。

トレンドに対する敬意を示しながらも、哲学や美学として変わらないことを貫くことで、それはガラパゴスにならず、「独自路線」へ変わっていくでしょう。ぜひ、今回の記事も参考にしてみてください。

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