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「使えない」から「使える」人材へ:デザイナーの能力を引き出す5つの方法
TIPS 2020.3.15

「使えない」から「使える」人材へ:デザイナーの能力を引き出す5つの方法

ディレクターやクライアント側が「あのデザイナーあんまりいいデザイナーじゃないな…」と嘆いていても、「実はデザイナーの力を上手く引き出せていないだけ」というケースは多々あります。

デザイナーからすれば、どんなプロジェクトにも、どんなディレクターにも、上手に対応するのが腕の見せ所ですが、使う側からすれば、デザイナーの持っているスキルや行動力をいかに上手に使うかが腕の見せ所です。

そして、デザイナーは常に自らの持っているスキルや行動力をスムーズに発揮してくれるとは限りません。クリエイティブな仕事は多様性や不確実性に溢れているからです。

そこで、今回は、デザイナーと共同作業する中で、「使えない」というケースを減らす、「使える」というケースを増やすための、デザイナーの能力を引き出す方法について解説していきたいと思います。

方法1:過多なほどに情報を開示する

やり過ぎるくらいに具体的な情報をデザイナーにどんどん投げ掛けていきます。情報開示というのは、制作に関する情報やクライアントの情報に留まりません。

ディレクター自身の趣味や仕事の哲学や性格的な弱点なども、重要な情報の一つです。

具体的な情報をデザイナーに提示すると、デザイナーは自己開示性が高まります。つまり、デザイナーが本音でやり取りしやすくなるのです。

単にデザイナーに対して、一言「思ったことは、何でも言ってくれ!」と投げ掛けても、デザイナーの自己開示性はそこまで高まりません。具体的な情報のコミュニケーションをやり取りしていない相手に、こちらは開けた接近的なアクションは取れないのです。

だからこそ、過多と感じるぐらいに情報を開示すると良いのです。コミュニケーションの数も増えて、単純接触効果も高まります。

「自分の情報を開示する」だけでなく、「相手の情報を開示させる」ことも大事です。そのことで、デザイナーは自分に関心を持たれていることを自認していきます。結果的にプロジェクトに対して「自律性」「コントロール感」を感じていきます。

自律性やコントロール感じられることは、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを下げ、クリエイティブに注ぐワーキングメモリの許容範囲を広げることに繋がります。

方法2:素材をたくさん与える

デザイナーはイラストを作ったり、高品質な写真を撮れたりするとは限りません。そのため、制作案件で、素材の数が少ないと、それだけパフォーマンスも落ちます。

コーポレートサイトを作る際に、クライアントの企業情報に関する写真がたくさんある方が、よりデザインがしやすくなります。

何かのサービスのランディングページを作る際にも、古びたロイヤリティーフリーの写真素材だけしかないよりも、定額で常に新しい素材をダウンロードして使える状態のほうが、圧倒的にパフォーマンスが出しやすいのです。

むしろ、クライアントが持っている素材やプロジェクトで使える素材そのものが、デザインの一部とも言えます。

素材の質が良ければ、ホワイトスペースを広く使ってデザインするだけで、ハイクオリティな見せ方ができます。

デザイナーは設計者と考えて接するほうが、デザイナーの能力を引き出しやすくなるでしょう。デザイナーは与えられたテキストや画像をうまく使いながら、制作物を設計していく仕事だと考えているなら、素材を渡すことをおろそかにしないはずです。

方法3:デザイナーに「やりやすさ」の是非を問う

デザイナーに、どんな風に制作の指示や権限を与えるのがベストなのかを尋ねていきます。ただし、方法1の「過多なほどに情報を開示する」ができていないと、本音で答えてくれない可能性が高くなります。

どんどん提案したいデザイナーもいれば、ある程度絞ってやるべきことが具体化されているほうが有難いと感じるデザイナーもいるでしょう。

マーケティングにもある程度精通しているデザイナーの場合、ディレクターのマーケティングセンスがとんちんかんで、「絶対に言う通りに作っても成果出ないな…」と感じると、一気に制作のモチベーションが下がるでしょう。この場合、デザイナーのマーケティングに委ねて、制作を任せると、一気にモチベーションを回復していくでしょう。

また、デザイナーに是非を問う方法は、「質問」だけではありません。実際に、両極端のやり取りを試みて、デザイナーの反応を見るという手法もあります。

「自分からどんどん提案することが苦手」と口では言っていても、それはそのデザイナーがこれまで「安心感のある環境で制作する機会がなかった」からかもしれません。つまり、安心感を与えさえすれば、積極的に提案しながら作ることでより高いパフォーマンスを出せる可能性があるということです。

デザイナーが口から発するのはあくまでも「顕在意識」です。こっちから起こしたアクションに対して瞬間的に取るリアクションは「潜在意識」です。両方の意識についてフォーカスすると、デザイナーがより力を発揮する「立ち回り方」を垣間見ることができます。

最後に:プロジェクトを通じて、デザイナーの成長を促せるようになろう

以上、使えないデザイナーを使える人材に変える3つの方法・コツについてお伝えしてきました。

デザイナーというのは実りのある案件を重ねるたびに、どんどん成長していきます。それは、自分が案件に対して、深い思慮で挑み、自分の既存の度量を超えたスキルを取り寄せているからです。

しかし、制作案件は力を抜いても「制作物を仕上げさえすれば、納品として成立する」こともあります。心理的に混乱をきたしていると、自分の中でゴールを腑に落とすことができないため、とりあえずやっつけで制作してしまうようになります。結果、芯も軸もない制作物がデザインされてしまいます。

デザイナーを生かすも殺すも与える環境(コミュニケーション環境も含めて)次第だと言えます。

特にインハウスでデザイナーを抱える企業の場合、プロジェクトを通じて、デザイナーの成長が促されれば、デザイナーのコストパフォーマンスはどんどん高まっていきます。

もしかして、「もっと違う活かし方があるんじゃないだろうか?」という視点を常に持って、デザイナーと向き合っていくと、デザイナーの才能はスピーディーに力強く開花されていくはずです。ぜひ、今回の記事も参考にしてみてください。

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