カスタマーサクセスって何?クリエイターが知っておきたいカスタマーサクセスの知識を解説!
クリエイターの皆さんも「カスタマーサクセス」という言葉を耳にする機会が増えているのではないでしょうか?
時代が進むにつれて、新しい概念や手法は常に誕生し、それらが主流へと変化していきます。
クリエイターは自身の分野のトレンドや新情報を追うだけでなく、包括的に時代を追う必要もあります。
そこで、今回はクリエイターの方々に「カスタマーサクセス」について分かりやすく解説していきたいと思います。
カスタマーサクセスとは
カスタマー(顧客)のサクセス(成功)を目指す職種・能力
カスタマーサクセスとは顧客の成功体験を支援する職種あるいは能力を指します。
企業であれば、顧客の成功を目指すのは当たり前なのですが、意外とこれが難しいのです。
例えば、健康食品の会社の場合、「顧客の健康」=カスタマーサクセスですよね。
しかしながら、実際は、「医学的エビデンスでは意味がない」にも関わらず「売れるから売ってしまう」というケースもあるでしょう。
1日2時間を数年続けることで、カスタマーサクセスが実現できる健康器具があったとして、モーターが1年で摩耗してしまうという商品クオリティはカスタマーサクセスに反していますよね。
カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違い
カスタマーサポートとは、「何か起こったら対応する」という後手の発想ですよね。失敗をカバーするようなイメージです。
カスタマーサクセスは、初めから顧客の成功を目指す先手の発想です。成功を積極的に後押しするイメージです。
カスタマーサクセスを軸に考えることで、企業のあらゆる選択が根本から変わってきます。
カスタマーサクセスを軸に戦略を打つとどうなるの?
カスタマーサクセスの効果
さて、カスタマーサクセスがなぜ大事なのかというと、企業は商品やサービスを「売る」だけの時代ではなくなってきたからです。
顧客への一時的な消費を追うだけでは、企業が長期的な存続が図れなくなっています。
そこで、大事なのが顧客との長期的な関わりです。カスタマーサクセスを軸に企業が戦略を打つと、以下のような効果が大きく期待できます。
効果1:LTVの拡大
LTVとは、Life Time Valueの略で、日本語では「顧客生涯価値」を意味します。
顧客生涯価値は、「購入種類」×「購買単価」×「購買頻度」×「契約継続期間」という式で表すことができます。
つまり、顧客の一生の中で、様々な種類の商品をなるべく多く、高い頻度で買ってもらうことが、LTVの増加に繋がります。
カスタマーサクセスは顧客の成功に長期間寄り添うとする施策ですから、必然的にLTVが高まることは想像できるでしょう。
効果2:企業のコミュニティ化
カスタマーサクセスは顧客と積極的にコミュニケーションを取ることで実現が高まります。
そのため、顧客との密接なコミュニケーションの機会が生まれ、顧客間どうしのコミュニケーションまでもが、カスタマーサクセスに繋がるようになります。
そうなると、企業が用意したコミュニケーションの場は、顧客にとって重要なコミュニティになります。
コミュニティで過ごすことに大きな価値を見出すことになり、顧客と企業が長期間にわたって友好的な関係を築けるようになります。
効果3:大きな変化に顧客が付いてきてくれる
カスタマーサクセスを実現している企業は、時代の荒波にさらされ、ビジネスモデルの大変革を余儀なくされても、顧客が付いてきてくれる可能性が高くなります。
企業そのものがコミュニティ機能としてかけがえのない存在になれば、ある程度の変化は受け入れてくれるのです。
これは、企業と顧客の理想的な関係だと言えます。
変化が激しい、不確実で、複雑かつ、曖昧なVUCA(ブーカ)の時代だからこそ、カスタマーサクセスを目指すことが、企業の存続リスクを圧倒的に高めてくれるのです。
サブスクリプションモデルとカスタマーサクセス
所有から利用の時代に重要なカスタマーサクセス
サブスクが一般的に浸透し、モノを単に所有するのではなく、シェアやレンタルによって利用する時代になっています。
VUCA(ブーカ)の時代は、変化がスピーディーで大きいため、高いお金を出して所有することにリスクがあるからです。
こうして、サブスクリプションが求められるようになっているのですが、サブスクリプションで重要なのは「継続利用」ですよね。
サブスクの継続利用に「押し売り」は通用しません。例えば、あるオンラインサロンでは、カスタマーサクセスを怠ったことから、たった1年で会員数が3000人から100人以下になりました。
サブスクリプションが広く浸透していけばいくほど、カスタマーサクセスは大事になっていくのです。
最後に:カスタマーサクセスを考えたクリエイティブを
顧客の成功を後押しできるクリエイターになろう
以上、カスタマーサクセスについて分かりやすく解説してきました。
顧客の成功を視点に持つことは、これからのビジネスでとても大事になっていくのが分かったと思います。
そして、これはクリエイターも同じです。単にディレクターの指示通りに作るだけではなく、顧客の姿をイメージし、顧客の成功を後押しする制作物をアウトプットできるクリエイターのほうが、長期的な成功を手に入れることができるでしょう。
相手も生かし、自分も生かす、巻き込むすべての人をクリエイティブで成功へ導けるクリエイターになっていきましょう。
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