人気CMS、WordPressでWebデザインするメリットやポイント
現代ではさまざまなWebサイト作成ツールが登場し、Webデザイン知識がほとんどない方でも簡単にWebサイトを作成できるようになっています。そしてWebサイト作成ツールとして最も人気があるのが、「WordPress」です。
Webデザインを習得していればWordPressを使って、作業時間を短縮しながらデザイン性の高いWebサイトを作成できます。またクライアントからWordPressでWebデザインしてほしいと依頼されることも多いので、Webデザイナーとして働きたい方はぜひWordPressに関するスキルも磨いておきたいところです。
今回はWordPressとは何か、そして利用するメリットや活用のポイントまでを分かりやすくご紹介していきます。「WordPressとは何か知りたい」、「クライアントからWordPressでWebサイトを作成するように依頼されたが、デザインする上での活用のポイントを知りたい」という方はぜひご覧ください。
WordPressとは
WordPressとは、2003年にリリースされた「オープンソース(内部プログラムソースがインターネットで公開されている)」の「CMS(Webコンテンツを管理するためのシステム)」です。調査団体によると、2019年5月時点でWordPressのCMSにおけるシェアは2位以下を引き離すダントツの1位で、その人気ぶりがうかがえます。
WordPressにはさまざまな機能が搭載されているにもかかわらず、インストールおよび利用自体は無料です。しかも「プラグイン」という追加プログラムをインストールしたりしてカスタマイズすれば、機能を拡張できます。
WordPressでWebデザインを行うメリット
ここからは、WebデザインにWordPressを利用するメリットをご紹介していきます。
・簡単にSEO対策ができる
・初心者でも簡単にWebサイトが作成できる
・Webデザインの自由度が高い
簡単にSEO対策ができる
一からコーディングしてWebサイトをデザインしようとすると、大きな壁になるのが「SEO」です。SEOに考慮したWebデザインを行うためには、コード構造までしっかり考えてコーディングをしないといけません。
WordPressでは、無料・有料含めて複数の「テーマ(Webサイトのテンプレートのようなもの)」が用意されています。このテーマは企業や個人、さまざまな配布元から提供されていますが、多くのテーマはSEO対策をある程度行った状態で配布されています。ですからテーマを利用してWebサイトを作れば、Webデザインにかかる作業時間を短縮しながら、効率的にSEO対策ができます。
さらに「Jetpack」など無料で使えるSEO対策プラグインも、WordPressからダウンロード可能です。こういったプラグインも駆使すれば一から自分で行うよりも、効率よくSEO対策したWebサイトが作成できます。
Webデザイン初心者でも簡単にWebサイトが作成できる
WordPressの大きな強みが、このWebデザイン初心者でも簡単にWebサイトが作成できる点です。
通常一からWebサイトをコーディングするときは、「HTML」や「CSS」、「JavaScript」といった言語を学習して、自由に使えるようになる必要があります。しかしWebデザイン初心者が一からこういった言語を学習して使いこなせるようになるには、それなりの時間がかかります。
WordPressではダッシュボードなどの操作方法を覚えてしまえば、極端な話簡単なWebサイトを言語の知識をあまり駆使せずに作成できます。またプラグインを使ってアニメーションなども簡単に追加できます。
このように初心者でも簡単にWebサイトが作成できるようになっているのが、WordPressのメリットです(ただし仕事でWordPressのWebデザインをする場合は、HTMLとCSSに関する知識と技術は身につけておいた方がよいでしょう)。
Webデザインの自由度が高い
WordPressは簡単にWebサイトを作成できますが、Webデザインの自由度が高いのも魅力です。
例えばテーマだけでも数え切れないほどの種類があり、状況に合ったテーマを適用できます。またCSSの知識があればエディターを使ってコードを追加できるので、オリジナル度の高いWebサイトを作成できます。中にはコーディングして作ったWebサイトをWordPressにアップロードして、オリジナルテーマを作る方もいらっしゃいます。
このようにWebデザインの自由度が高いのも、WordPressのメリットです。
WordPressでWebデザインするときのポイント
ここからは、WordPressで実際にWebデザインを行うときのポイントをご紹介していきます。
・WordPress自体の操作にまずは慣れる
・プラグインや有料テーマを上手に使う
・JQueryやPHPなどに関する知識と技術があればなおよい
WordPress自体の操作にまずは慣れる
WordPressでは簡単にWebサイトを作成できますが、作成するためにはまずWordPress自体の操作になれないといけません。
WordPressではホーム画面のような扱いの「ダッシュボード」からメニューを選んで、SEO設定やカスタマイズなどを行っていく形になります。CMSを触ったことがない方は戸惑うと思うので、まずはインターネットや参考書などを見てWordPressの基本的な使い方を覚えましょう。
実際にWordPressを触って演習を行えば、そのうち自然とスムーズな操作でWebサイトが作成できるようになります。
プラグインや有料テーマを上手に使う
クライアントからの依頼でコーポレートサイトやブログなどをWebデザインする場合、正直まったくカスタマイズされていないWordPressでは対応が難しいです。仕事でWordPressを使う場合は、プラグインや有料テーマなどを上手に使いましょう。
プラグインには、先ほども言ったようにSEO設定用のものや、画像読み込みの体感速度を上げるものなどさまざまなものがあります。プラグインを活用すれば、ユーザーにとっても使いやすい、SEO対策のしっかり施されたWebサイトが作成できるでしょう。ただしプラグインは同時に起動しすぎると、Webサイト読み込みが遅くなったり悪影響が出るときもあるので、本当に必要なものだけをインストールして使いましょう。
またテーマに関しては、無料テーマにもSEO対策がされているものがあり、十分有用性はあります。ただしデザイン面では極めてシンプルなものが多く、本格的なWebサイトを作成するときはCSSを使って細かいところまでコーディングを行う手間がかかります。
作業時間を短縮しながら、クライアントの希望通りのWebサイトを作る場合は、有料テーマがおすすめです。有料テーマはその名の通り購入して利用するテーマです。有料テーマは販売するのを前提にして開発されているので、SEO対策もされていますし、デザインも洗練されています。
例えば有名どころで言えば「SANGO」や「TCD」など、さまざまな有料テーマが発売されています。クライアントに予算がある場合は、有料テーマも提案しながらWordPressでWebサイトを作成すれば、よりよい作品ができあがるでしょう。
JQueryやPHPなどに関する知識と技術があればなおよい
WordPressを一から本格的にカスタマイズしたい場合は、HTMLやCSSだけでなく、JQueryやPHPに関する知識や技術があればなおよいです。
例えばJQueryを使えば、フェードインやフェードアウト、ポップアップ表示などのアニメーションを自由にWordPress製のWebサイトに組み込めます。またPHPを使えば、会員サイトのログイン機能や、ECサイトのカート機能なども実装しやすくなります。
JQueryやPHPは、HTMLやCSSとは別途学習をしないといけないので、身につけるのに時間がかかると思います。ですが使いこなせるようになると、クライアントの要望に沿ったWebサイトをWordPress上で自由自在に作れるようになります。依頼するうえでHTMLとCSS、JQueryとPHPをスキル条件として指定するクライアントもいるので、ぜひ学習してみてください。
まとめ
今回はWordPressでWebデザインをするメリットやポイントなどをご紹介してきました。
WordPressを使ってWebデザインするケースも多いので、WebデザイナーとしてはぜひWordPressの操作方法やデザイン方法などを習得しておきたいものです。一度操作に慣れてしまえば簡単にWebサイトを作れるようになるので、「これからはWordPressをベースにWebサイトを作っていきたい」と思うようになるかもしれません。
ただしWordPressでWebデザインする際にも、やはりHTMLやCSS、それにJQueryやPHPなどの言語スキルがあるともっとオリジナリティの高い便利なWebサイトが作れるようになります。ぜひWebデザインで必要な言語の習得も怠らずに、WordPressでWebデザインできるようになってください。
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