全員転職時代における社会人の正しい勉強術
社会人としての勉強が断続的転職を成功に導く
全員転職時代は学び続ける必要がある
終身雇用や年功序列が崩壊し、「1つの会社で歳を重ねて偉くなる」といった働き方から、「転職を繰り返しながらキャリアを形成する」というスタイルが強くなっています。
VUCA(ブーカ)の色合いが濃くなり、企業も不安定で不確定で複雑で曖昧な存在になっていきます。企業は短命になりやすく、好調でも一気に急落する可能性を常に持っています。世の中の仕組みが、転職を繰り返していくことが、必然的で、当たり前にしていくわけです。
そこで大事なのが、社会人として「止まらない」ことです。つまり、学び続けることです。
しかしながら、社会人としての成功を勝ち取る勉強法を多くの人が知りません。例えば、単に「資格を取ること」が自分のキャリアにとって良いことだと考えていないでしょうか?資格試験がマークシート選択試験であれば、資格を取得しても、その分野に対する実践的なパフォーマンスはかなり出しづらいと言えます。
そこで、今回は全員転職時代における社会人の正しい勉強法についてお伝えしていきたいと思います、
勉強術1:知識は収集保管し、リテラシーを磨くことに注力する
知識をすべて記憶することは非効率な時代に
働きながら勉強をするのはとても難しいことです。そのうえで、知識を日々一つ一つ覚えていくことを重視すると、途方に暮れて、「こんなことでは相当時間が掛かってしまう…」と感じてしまいます。
知識は記憶ではなく、記録することが大事です。完全に記憶できていなくても、「それに関することなら、あのファイルを開けば、掘り下げた知見が記録してある」といったように、即座に取り出すことができれば、それは記憶よりも正確で効果的です。
極論、一人の脳科学者が書く文章よりも、あらゆる脳科学の著書の重要な部分だけを抜き出してストックしている一般人の主張の書く文章のほうが優れている可能性が意外にも高いのです。そうすれば、あなたは実質的な深い知識を記憶していなくても、サイエンスライターとして立派な力を持つようになっています。
収集し、記録した知識を自在に取り扱うためには、その分野のリテラシーを鍛えることです。リテラシーとは「読み取る力」であり、「この分野に関してはこういう感覚で理解することが正しい」と心得ておくことを意味します。
リテラシーを磨くためには、速読より熟読です。触れ合う一つ一つの情報や知見に対して、自分の想像を広く深く膨らませていくことが大切になります。
勉強術2:学んだことをアウトプットし、フィードバックシステムを作る
勉強したことを何かに変える力が身に付く
ビジネスマンは勉強をするだけではお金が貰えません。勉強したことがスキルとして評価されるからこそ、転職での雇用が好待遇になります。
ビジネススキルに結びつかない勉強は、社会的な意味では、学びとは言えないのです。
だからこそ、社会人は、学んだことをアウトプットし、フィードバックシステムを作るがとても正しい勉強法となるのです。
例えば、学んだことから、自分の主張を加え、パワーポイントのプレゼン資料を作るというのもいいでしょう。これは優れたアウトプットです。そのパワーポイントを知人や友人に聞いてもらうのがフィードバッグです。フィードバックが好評で、フィードバックを受けた人から「今度、セミナーをやって欲しい」と言われるようになれば、勉強はあなたのパラレルキャリアを築くことに貢献したと言えるでしょう。
社会人の勉強は、アウトプットの機会を設け、フィードバックシステムを作ることまでを含むのです。それは、社会人が顧客へニーズを満たす何かをアウトプットし、成果や満足というフィードバックを得ることで、対価を頂くからです。
特にビジネスと密接なマーケティングの勉強をする場合はフィードバックシステムが非常に大事です。何かコンテンツを作りさえすれば、個人でもメディアを作り、広告を出し、解析を簡単に行えます。マーケティングの書籍を必死に読むだけの勉強ではなく、実際にコンテンツをアウトプットし、広告の成果というフィードバックを解析し、実践的な感覚や知見を増やした方が、スキルに大いに直結していきます。
勉強術3:隙間時間を有効活用し、一気に集中する
無理をして疲れすぎないようにする
社会人の場合、勉強時間の確保が大きな問題となります。将来に焦れば焦るほど、一気に勉強し、一気に成長したいと考えるかもしれません。
しかし、無理をしすぎると、勉強に対して大きな徒労感が残ります。隙間時間を有効活用し、一気に集中することを、着実に繰り返していきましょう。
例えば、仕事が終わって家に帰るまでに「ネットカフェに30分だけ通う」ことを習慣化するのも良いでしょう。そして、その30分だけは他のことに気を散らさずに一点集中するのです。
更に大事なことは、「勉強に対して集中して努力できた自分」をきちんと日々評価することです。結果だけでなく、自分のプロセスに目を向け、プロセスを評価しましょう。
隙間時間のインプットを積み重ねたら、先ほど述べた勉強法2の「学んだことをアウトプットし、フィードバックシステムを作る」ことをしてみてください。
隙間時間を勉強法1の「知識は収集保管し、リテラシーを磨くことに注力する」ことができれば、30分の積み重ねでも、15分の積み重ねでも、非常に効果的になっていきます。
最後に:自然に学ぶことを常態化させよう
日常を学びに変えることが最強の勉強法
以上、全員転職時代における社会人の正しい勉強法について解説してきました。今回お伝えした勉強法を続けることで「自然に学ぶことが常態化する」という境地を得られます。
自分が勉強のために勉強時間を確保して勉強する以外の時間が、あなたにとって本質的な社会的成功を導く勉強となるのです。
それは、何が自分を活かす学びになるのかを感覚的に掴んでいくことができるからです。立ち読みでも、クライアントとの世間話でも、学びを見出すことができるようになります。要は「盗んで成長するスキル」が備わるわけです。
また、今回お伝えした勉強法は、学んだことを活かすセンスが身に付きます。最終的には学んだことをマネタイズしたり、自分の昇進へ結び付けたりすることができます。
働くことのサバイバル感が強まっていく時代、戦闘力が高いに越したことはありません。ぜひ、有意義な勉強法を取り入れて、より社会人として高みを目指していきましょう。
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