ライターが良い情報を引き出すためのインタビューテクニック・取材方法
普段の会話では、話を深堀りできるのに、いざ、インタビューとなると、話が広がらず、淡白な内容しか引き出すことができない、そんなことはないでしょうか?
そこで、今回はライターやインタビュー業務を行うクリエイターが相手から良い情報を引き出すためのテクニック・取材方法を解説したいと思います。
テクニック1:事前リサーチを徹底する
様々な展開が自然発生する取材方法を目指そう
インタビューの実力は、インタビュー中の行為だけで決まるものではりありません。
中でも最も大事なのが事前のリサーチです。事前のリサーチを徹底すればするほど、インタビューはナチュラルな雑談のように展開していきます。
準備しているという安心感がインタビューにほどよいリラックス感を与えます。リサーチ量が多いほうが、突発的に話題を変えやすくなります。インタビュー相手と会話が弾む起爆剤が生まれやすくなるのです。
テクニック2:相手の価値を引き出す
情報でなく感情や価値観を引き出す取材方法を目指そう
情報を引き出す意識ではなく、感情や価値観を引き出す意識でインタビューしましょう。
エピソードを相手が語る際も、相手は情報を伝えようとするはずです。なぜなら、相手にも「これはインタビューだ」という意識があるからです。
お互いが「情報交換会」だと認識すると、互いの関係性はどうしても薄くなります。
相手が情報を伝えた際は、その時の感情を聞いたり、その事柄に対する価値観や哲学や美学などを付随して尋ねるようにしましょう。
単純に、最高・最大・最低・最悪だと感じた近々の話題に触れるのも良いでしょう。
インタビューの本筋に関係ないことでも、感情や価値観を引き出すような話題を適宜挟んでいくことで、相手は本音を開示することが心地よくなります。
すると、聞きたい内容についても、より深く語ってくれるようになります。相手にとってもインタビューが有意義な時間だと感じていくのです。
テクニック3:質問の質を変えてリズミカルにインタビューする
一定した一問一答からなるべく遠ざける取材方法を目指そう
質問のテイストが一定な場合、取り調べのようになってしまいます。一定した一問一答からなるべく遠ざけるインタビューを目指したいところです。
「良い質問」「悪い質問」「軽い質問」「重い質問」をランダムで行うようにしていきましょう。
ランダムなテイストの質問を放っていくことで、普通の盛り上がる会話のように、会話が弾んでいき、インタビュアーはインタビューを意識せずに、自然に聞き込んでいくことができます。
選択回答式の「クローズド・クエスチョン」と自由回答形式の「オープン・クエスチョン」をバランスよく織り交ぜるのもそうでしょう。
テクニック4:現地をホームグランド化する
アウェー感を削ぎ落した取材方法を目指そう
インタビューはできれば、インタビュアーのオフィスやいつも使っている場所で、相手を呼び出して行うのがベストだと言えます。
ただし、実際はインタビュアーが相手のオフィスなどに伺う場合が多いはずです。
その際は、取材場所をなるべくホームグランドに感じるような認知にすり替えて下さい。
あまりにもその場所で他人行儀的に過ごすと、インタビューの際に、相手との距離感もあからさまな他人行儀になります。すると、相手まで喋れなくなってしまいます。
インタビュー先が、ある企業の中であった場合は、インタビュー対象者だけでなく、その企業にいる人に積極的に挨拶していくなどして、自分から精神をその場所に慣らしていくようにしましょう。
テクニック5:メモを弾ませるのではなく会話を弾ませる
メモは相手を盛り上げる手段とした取材方法を目指そう
メモを取るというのは、日常のコミュニケーションの中では不自然です。
日常、特にプライベートな会話でメモを取るとしたら、相手が名言ぽいことを言った際に、「あっ、今の忘れないようにメモさせていただきます!」といった流れがあると思います。
本当に感嘆したり、感激したことをメモすると、言葉を放った相手の自尊心は高まります。すると、相手は気持ちをさらに乗せて話してくれるようになります。
一方、なんでもメモをすると、会話のスピード感をメモの作業が止めてしまう可能性が高まります。取り調べしているような雰囲気で、会話が淡々となっていく可能性があります。
メモを弾ませるのではなく会話を弾ませる意識で、メモは相手を盛り上げる手段として使うようにしましょう。
ボイスレコーダーや動画などで保存して、後から全体を振り返るようにしましょう。
最後に:インタビューコミュニケーションを習慣化しよう
インタビュー力はディレクションやプロデュースの力にも繋がる
以上、ライターが良い情報を引き出すためのインタビューテクニック、取材方法をお伝えしてきました。
少しの意識と行動で、インタビューの結果は大きく変わっていきます。
インタビューとは普段の会話とは全く違うコミュニケーションスポーツです。ですから、インタビューすることを習慣化すれば、それだけインタビューをする筋肉や脳やセンスは育っていきます。
普段から、ゲーム感覚で同僚や友達をインタビューすると良いでしょう。
インタビューをする力は、ディレクターのヒアリング能力やプロデュサーの発掘力などにも繋がります。
インタビューをする機会は、商業クリエイターとして必要な力をぐんぐん育てる機会でもあります。ぜひ、一つ一つのインタビューと向き合って、クリエイターとして上昇していきましょう。
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