ママクリエイター採用7つのメリット
私生活の過ごし方、私生活で感じること、それらはクリエイティブの力に大きな影響を与えます。日々の体験や感覚はクリエイティブの源泉です。
単なるスキルは他人やツールで置き換えることできますが、その人独自の感性やアイデアは替えが利きません。
その人独自の感性やアイデアは一朝一夕で完成するものではありません。日々の他人とは違う生活リズムや知的体験の積み重ねが作り出す財産なのです。
そう考えると、組織内の一人ひとりの価値観や人生経験に差異があればあるほど、その組織はクリエイティブな潜在能力を備えていると言えます。
よりクリエイティブな組織を作ろうとする場合、雇用する人材に多様性を持たせるべきなのです。
そして、特にお薦めなのが、子供を持つママクリエイターの採用です。特にママという家庭的、社会的役割を持った人材が社内にいない、または極端に少ない場合はお薦めです。
そこで今回は、そんなママクリエイターを採用するメリットについて分かりやすく解説していきたいと思います。
採用メリット1:マルチタスク能力が非常に高い
クリエイターとしてきめ細やかな対応力がある
料理、洗濯、掃除、育児などを含めて、職業的観点からの「ママ」は日々多様な細かいタスクをこなしています。ママであることは、マルチタスク力を日々積み上げていることでもあるのです。
だからこそ、ママクリエイターは、クリエイティブな現場においてのマルチタスク能力にも優れている可能性が高いと言えます。多様なことを同時に細かに対応できるため、主力としてでなく、アシスタント的な役割としても大きな力になってくれます。
採用メリット2:ママコミュニティをモニタリングできる
クリエイターとして独自の人脈や人間関係性を備えている
ママとして生きていく中で、ママだからこそ築き上げた人間関係というものがあるはずです。私たちはママクリエイターをフィルターにママ界隈の状況を知ることができます。
ママクリエイターに、ママ界隈の価値観や感覚をモニタリングすることもできるでしょう。外交的で人間関係が豊かなママを採用することで、マーケティング調査会社を利用するコストを抑えられるかもしれません。
採用メリット3:柔和で柔軟なコミュニケーション力がある
クリエイターとして独自の対人能力を備えている
母であり、女性であり、両者の立場から、子どもから大人まで幅広い世代に接していく経験の積み重ねから、ママクリエイターは自然に柔軟なコミュニケーション能力を高めている可能性があります。
すると、クライアントワークに対しても、より幅広いクライアントに対応できます。ディレクションに帯同してもらうことで、ママクリエイター独自のヒアリングを展開してくれるかもしれません。全体の場の雰囲気を柔和なものに保つ役割を担ってくれるのです。
採用メリット4:一般消費者として多様な立場の経験値がある
ママクリエイターは常にテストマーケティングの対象になり得る
一般消費者としてのママの考えや感覚は、ファミリー向けのサービスや商品を展開する企業にとっては非常に重要です。制作会社や代理店からすれば、クライアントがファミリー向けのサービスや商品を展開する企業の場合、潜在顧客であるママのニーズや不満を知ることはとても大切です。
そう考えると、ママクリエイターは、ママという一般消費者としての感覚を持ちながら、クリエイターとして創作者でもある付加価値のある存在です。
ママの本質を理解しながら、クリエイティブな業界の事情も理解しつつ、案件を最適化させる力に優れていると言えるでしょう。
採用メリット5:他のクリエイターの哲学や価値観を刺激できる
ママクリエイターは他のクリエイターに尺度を与える
社内に違う人材を置けば置くほど、一人ひとりの社員は、他者との差異を明確に感じていきます。他人を通して、自分を見ることができます。鏡のように自分で自分のことを直接振り返るよりも、何気ない日常から自然に他者との差異を感じる機会を与えることのほうが、本当の自分を強く認知できるものです。
職場にママクリエイターが存在しない企業の場合は、人材の多様性をより豊かにする効果が期待できます。
採用メリット6:仕事に責任感を持ってくれる
ママクリエイターには背負うべきものがある
子供や家庭に向き合っているママほど、生きることに対して真摯であり、同時に仕事へも責任感を持ってくれます。採用時に子供や家族や将来に対してどのように向き合っているのか、それらの話を引き出すことができれば、仕事への責任感をどのくらい持ってくれるのかを予想することができるでしょう。
責任感が強いということは、期待や待遇に対するフィードバックが非常に高くなることを意味します。きちんとした環境やチャンスを与えることで、より高いパフォーマンスを出してくれるようになるでしょう。
採用メリット7:ディレクターや管理職での度量が高い
ママクリエイターはマネジメントの機微を読み取る
細やかなマルチタスク能力、柔和なコミュニケーション能力など、これまでお伝えしたママクリエイターの能力からも分かるように、基本的にママクリエイターは、管理職やディレクター職への適性がとても高いと言えます。
女性管理職に関しては、ジェンダー・バイアスという別の問題がありますが、社内全体が女性が管理職に対して特に問題視しない雰囲気であれば、ママクリエイターが「まとめ役」を担うことはとてもいいことでしょう。
最後に:独自な経験と個性を「活かす視点」で採用を考える
クリエイターとして独自の対人能力を備えている
今回はママクリエイター採用のメリットを取り上げましたが、これからの採用は「無難で平均的な人材」を探す時代ではなくなってきます。多様性を認める時代に、最初から社内にフィットするであろう無難な人材を見つけることは難しいからです。「平均的な人材」とは幻想のようなものです。
むしろ、会社が「その人が持つ個性を会社に適用させる仕組みを作っておく」というのが大切です。良い人材を獲得する、良い人材になってもらう、良い人材となり長く働いてもらう、そのためには企業の内側を常に開拓し続ける必要です。
人材は磨くことで人財となるのです。人財になる素質のある人材は、「磨かれる環境」へ集まってくるのです。ママクリエイターをこれまで雇用したことがない企業の採用担当の方は、ぜひ、採用の視野の一つとしてママクリエイターを考えてみてください。
▼関連記事
・仕事ができるクリエイターの見抜き方
・デザイナー雇用で会社が大きく変わる!?インハウスデザイナーのメリット
・弁護士に聞く、最近の炎上事例の特徴とクリエイターやマーケターに求められる注意点