成功するクリエイターの「協調性」のバランスについて
クリエイターと協調性
クリエイターに協調性は必要か?
プロジェクトに携わるクリエイターにとって協調性があるに越したことはありません。協調性は寄り添うことを指します。ディレクターに寄り添うことは、ディレクターの先にあるクライアントに寄り添うことに繋がるのです。
協調性とは、しばしば相手を理解することに繋がります。相手とシンクロしようとする意志、相手とシンクロするために、自分がどうするべきかを感じる力こそ協調性なのです。
クライアントワークは相手があって成り立ちます。相手に協調する姿勢こそ、クライアントワークと言えるでしょう。
クリエイターが持つべき協調性
クリエイターは相手の五感を想像するセンスが求められる
協調性にもさまざまな定義があると思いますが、クリエイターが持つべき協調性とは、「相手を理解し、想像力を働かせる」ことです。
クリエイターは「創る力」を発揮する前に、「読む力」が求められます。クライアントを読み、市場を読み、プラットフォームを読み、時には、解析などのデータを読む必要もあります。この「読む力」が「創る力」の地図となるのです。
独立して活躍するクリエイターほど、読む力に長けています。なぜなら、「相手を理解し、想像力を働かせる」気質があるからです。つまり、できるクリエイターというのは、協調性のある人と同じ気質を持っているのです。
クリエイターは協調性なきアーティストとは違う
クリエイターには根拠が求められる
クリエイティブはアートとは違います。クリエイティブとは創造性であり、創造性を生かした商業性とも言えます。一方、アートは独創性です。独創性を貫いた結果、市場価値を生む可能性があるのです。
クリエイティブとは、商業を土台に創造性を付加していきます。商業的に創造性があるということは、商業に寄り添う協調性があるということです。一方、アートとは、アートの結果として商業が芽生えます。初めから商業をベースにしている時点で、それはアートとは言えないでしょう。
クリエイティブに「ティブ」が付いている
クリエイティブとはいたって協調的な表現である
クリエイティブに「ティブ:○○的」が付いていることが、クリエイターの行動の本質を表現しているようにも思えます。クリエイターは、あくまで「創造的」であって、完全なる創造主ではありません。
多くのWebデザイナーが既に創造されたHTMLやCSSを使い、多くのイラストレーターが既に創造されたペイントソフトを使っています。つまり、既存の創造物に寄り添い、それらを使いながら、クリエイターは生計を立てています。
クリエイティブの「ティブ:〇〇的」とは、状況に合わせた創造性です。クライアントや予算、ディレクターの人間性など、あらゆるものにフィットさせ、時には自分の心と寄り添い協調しながら、乗り越える仕事、それがクリエイティブな職種なのです。
クリエイターは常に感謝を起点に協調性を持つようにしよう
相手のことを広い視野と深い思慮で捉えることが協調性
単純にコミュニケーションが円滑に進むことが協調性ではありません。会話が下手でも、チームの中で協調性の高い人間だと思われることはとても多くあります。
大事なのは、協調性への意志です。クリエイターが、相手のことを広い視野と深い思慮で捉えようと、一生懸命になることが、協調性を大きくしてくれます。そのためには、小さなことに感謝し、常に感謝を忘れない気持ちを持ち続けることです。
相手のことを広い視野と深い思慮で捉えようとする意志、常に感謝を忘れない気持ち、こうした配慮は相手にきっと伝わります。コミュニケーションが上手になる必要はありません。自分自身が相手に対して、さまざまな可能性を持って接することがとても大切なのです。
最後に:クリエイターとしての自尊心を高め、自然に協調性が溢れるようにしよう
総合的な余裕を積み上げたクリエイターを目指そう
協調性とは、コミュニケーション力といった外向的なことではなく、むしろ内向的なことだと感じます。
自尊心が低かったり、経験値が低かったりする場合は、「合わせることは屈すること」だとか「そんな風に合わせるのに慣れてないからストレス」と半無意識的に思い込み、「合わせること」を行動として出力できないのです。
だからこそ、自尊心を積み上げていけば、自然に内側でネガティブに感じていたことが、外側にポジティブに吐き出せるようになります。
未知ではなく既知を増やす、未経験でなく経験を増やす、未達ではなく達成を増やす、未練でなく熟練を増やす、こういった知識・経験・技術の高さが、称賛や人気を引き寄せ、総合的な余裕を作ります。
総合的な余裕があれば、他人のために余裕を使っても、まだまだ自分は生き生きしています。総合的な余裕があれば、相手からネガティブな仕打ちを受けても、「自分もそんな時あったし、ここは合わせてあげよう!」となるわけです。
もっと言えば、自分の余裕で相手を飲み込むことができます。ネガティブな仕打ちをされても、まったくダメージを受けなければ、相手はそれを止めてしまいます。
自分のために自尊心を磨きながら、相手の価値観や本質を知る興味を持ち続ければ、クリエイターとして成功できる協調性は自然に備わっていきます。ぜひ、今回の記事も参考にしてみてください。
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