30代ベンチャー転職/スタートアップ転職のメリット・デメリット
新進気鋭のベンチャー企業。時代の流れを読み大きな栄光を掴むのもベンチャー企業ですが、その反面、時代の流れが変わると一気に事業が傾くのも、その特徴の一つ。
一方、短期間で、イノベーションや新たなビジネスモデルの構築するスタートアップ企業は、ゼロから作り上げていく魅力がある反面、成功が保証されていないのが特徴と言えるでしょう。
こうしたベンチャー企業やスタートアップ企業の転職に対して、30代に突入すると悩んでしまう人もいるかもしれません。家族がいれば、なおさらでしょう。
そこで、今回は、30代のベンチャー転職/スタートアップ転職のメリット・デメリットについて掘り下げていきたいと思います。
メリット1:個人の力を試すことができる
主体的に個を出せない人はデメリットとなる可能性も
ベンチャー企業やスタートアップ企業は個の力が求められます。自分が発揮した力がきちんとフィードバックされやすい環境にあります。
逆に主体的に個性を出すことが苦手な人には一次的にデメリットを感じるでしょうが、乗り越えれば、新たな強みを手にすることを意味します。
メリット2:実力主義・成果主義
実力主義が精神的負荷になる人はデメリットとなる可能性も
個の力が大きく反映されるため、評価も実力主義・成果主義で、頑張った分だけ恩恵を得られる可能性が高くなります。
業績が成長する会社の実力主義であれば、昇進や昇給を実力で勝ち取ることができます。
複雑な社内政治の要素が小さく、その点の分かりやすさは非常にメリットだと言えます。
しかし、実力主義が精神的負荷になる人はデメリットとなる可能性もあります。これからはパラレルキャリア、自分自身が個の実力を打ち出す時代ですから、ベンチャー企業やスタートアップ企業の実力主義は自分のパラレルキャリアを磨くとても良い機会だとも言えます。
メリット3:やりがいがある
働くことを生きがいとしない人はデメリットとなる可能性も
ベンチャー企業やスタートアップ企業は、経営の根幹と非常に接近した状態で仕事が行えます。
経営の失敗、資本の失敗を直接見届けることができます。
個の力が求められ、実力主義であることは、会社とそれだけ向き合っていることを意味します。会社全体で目的をなしとげたときの達成感は非常に大きいものになります。
ただし、働くことを生きがいとしない人は少し息苦しく感じるかもしれません。
メリット4:柔軟な働き方ができる
同じペースで仕事をしたい人にはデメリットとなる可能性も
ベンチャー企業やスタートアップ企業は、既存の概念に囚われることなく、働き方も非常に柔軟です。
在宅でのリモートワーク、大胆なフレックスタイム制など、自分のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方を許容されるケースが多いです。
働き方が柔軟であるため、同じペースで仕事をしたい人にはデメリットに感じるかもしれません。周囲の人が柔軟に働いているということは、周囲の人と共有している仕事は柔軟に対応しないといけないからです。
メリット5:時代に即したゼネラリストスキルが身に付く
学ぶ姿勢が弱い人にはデメリットになる可能性も
ベンチャー企業やスタートアップ企業は、はっきりとした分業制ではなく、多くの分野のことを自分が担うケースも少なくありません。
様々な分野を横断的にこなすことができれば、ゼネラリストスキルは存分に高まります。
さらに、スキルが身に付くことにデメリットはありません。
ただし、学ぶ姿勢がなければ、ただのストレスになり、自己成長を促すことができません。
今持っているスキルを大きく拡張することなく、そのまま使って仕事をしたい人などには、ベンチャー企業やスタートアップ企業は、デメリットに感じる部分もあるかもしれません。
デメリット1:倒産リスクがある
倒産を理由に次の転職に生かせば、メリットになる
さて、続いてデメリットを見ていきましょう。
ベンチャー企業やスタートアップ企業は、倒産リスクが高いと言われています。
VUCA(ブーカ)の時代を考えると、これはベンチャー企業やスタートアップ以外の企業にも言えることです。
転職を繰り返すことが普通になっていけば、倒産を理由に次の転職に活かすこともできます。自己都合ではなく、倒産が理由であるため、転職活動はむしろ、行いやすいと言えるかもしれません。
また、そもそも1つの会社に長く在籍したくないタイプの人には、倒産リスクが高いことはデメリットに感じない人もいるでしょう。
デメリット2:社内システム・規定・制度が整っていない
自分から積極的に交渉できる人は、メリットになる
ベンチャー企業やスタートアップ企業は、歴史が浅く、福利厚生や研修制度などの社内システム・規定・制度が整っていないことをデメリットとする人もいるようです。
しかし、裏を返せば、自分から交渉し、システムや制度を導入したり、自分の思ったような状況に変えてもらえたりする可能性があることを意味します。
自分から積極的に交渉できる人は、メリットになると言えるでしょう。
デメリット3:初期メンバーの人間性による影響が大きい
初期メンバーとマッチングできる人は、メリットになる
ベンチャー企業やスタートアップ企業は、創業者、立ち上げメンバーなどの人間性が強く会社の風土に打ち出されます。
そのため、初期メンバーと合わない人は、その会社にいること自体がストレスになる可能性があります。
ベンチャー企業やスタートアップ企業のトップを人間性も含めてマネジメントし、社員の状況に擦り合わせることができるトップ2、トップ3などがいれば、状況はかなり好転するでしょう。
また、自分自身が初期メンバーと上手くマッチングできる場合はメリットになると言えます。
デメリット4:一時的に年収が大きく下がる可能性がある
一攫千金を夢見る人には、メリットになる
ベンチャー企業やスタートアップ企業に転職すると、転職時に給与が大きく下がるとよく言われます。
ベンチャー企業が大きな成長を遂げれば、給与の伸びは大きくなる可能性があります。
スタートアップ企業の場合は、ストックオプションを発行してもらえれば、一攫千金の可能性があります。創業メンバーも含め、配布されるのは全株式の5~10%程度を上限目安とするのが相場と言われています。
スタートアップ企業が成長することによって、数年で数億円のストックオプションを持つことになることもあります。メルカリは2018年時点で、35名が6億円以上の資産を有する計算となっています。
一時的に年収が大きく下がるデメリットがありますが、その会社の本質的な事業がワクワクするものであれば、会社の可能性に賭けてみるのも一つの社会人人生と言えるでしょう。
デメリット5:場当たり的
アドベンチャーを楽しめる人には、メリットになる
事業の仕組みや想いに賛同して転職したと思ったら、事業の方向性が突然大きく変わると言ったことがあります。
特にスタートアップ企業で、投資を受ける前段階で、事業計画を練っているような時期に転職するとそういったことが起こります。
逆に、こうした社内の激変を楽しみと捉えられる人にとっては、メリットになると言えます。
最後に:全てのベンチャーやスタートアップ気質になり得る
ベンチャーやスタートアップの転職には価値がある
以上、30代ベンチャー転職/スタートアップ転職のメリット・デメリットについて解説してきました。
よくよく考えてみると、ベンチャー企業やスタートアップ企業への転職のメリットとデメリットは、あらゆる企業に言えることだと感じます。
そして、メリットとデメリットは表裏一体だということも見えてきましたよね。デメリットと感じたことは、克服できれば、それは自分の強みなるため、結果的にメリットになるとも言えます。
寿命100年時代、30代で成長を止めることなんてできません。
テクノロジーが高度かつ高速に進化する時代に高水準に安定し続けることはどの企業にとってもハードだからです。
年功序列や終身雇用制の崩壊を考えれば、ベンチャー企業やスタートアップ企業での労働気質を身につければ、どの企業で務めても対応できるようになっているとも言えるでしょう。
家庭の経済事情、自身の健康の問題、ワークライフバランスなどを加味して、30代のベンチャー企業やスタートアップ企業への転職をぜひ、再考してみてください。
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