【WebクリエイターのためのSEO】モバイルファーストインデックスで押さえるべきポイント
すでにPCからの検索を、大きくしのぐようになったモバイルでの検索。Google側でもその状況に対応し、2015年5月に「モバイルファーストインデックス」という施策を発表しています。モバイルファーストインデックス(通称MFI)については、ここ数年Web界隈では非常に話題になっていたので名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
一方でモバイルファーストインデックスについては、まだまだ世の中に誤解が溢れているのが現状と筆者は感じています。今回はモバイルファーストインデックスについて正確な理解を深めていきましょう。
モバイルファーストインデックスとは
これまでページの評価対象はPCページが主軸でした。モバイル検索が増加していることを背景に、このページの評価対象をPCからモバイルに主軸を移すことをGoogleは決定しました。これを「モバイルファーストインデックス」と呼んでいます。
モバイルファーストインデックスの特徴は2つあり、
①モバイルサイトを評価軸の基準とし、PCサイトの割合を落とす
②PC版サイトのみの場合は、PC版をインデックスとして評価します。
なおよくある誤解ですが、あくまでも主軸がモバイルになるだけでPCを評価しないということではありません。実際Googlebotのサイトクローラーについても、概算でPC:モバイルの割合が8:2から2:8に逆転はしますが、PC側もクロールはされていることがサーバーログ調査などからわかっています。
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参考:モバイルファーストインデックスによくある誤解と混乱をGoogleがツイッターで解説(海外SEO情報ブログ)
モバイルファーストインデックスの影響
ではモバイルファーストインデックスになると、どのような影響が検索結果に起きるのでしょうか?よく聞く話として、ランキングとインデックス(コンテンツの集め方)について混合されているケースがあるのですが、あくまでもモバイルファーストインデックスは後者のインデックスに関するアップデートです。ですので現状モバイルファーストインデックス自体がランキングに直結することはないと言っていいでしょう。
一方でインデックスするための注意点として、Google側は以下の2つを挙げています。
①モバイル版ページの構造化データの欠落
ページのデータを構造化することにより、ページのコンテンツが何を表しているか、効果的に強調することが可能になります。PC版だけの構造化をしていた場合は、モバイル版ページも構造化することが必要になります。
またリッチスニペットと呼ばれる構造化データを検索結果で強調表示される場合も構造化データが使用されている必要があります。注意しましょう。
②モバイル版ページの画像代替テキストの欠落
こちらはいわゆる画像におけるタグの設定です。実際の利用シーンとしては、画像を見ることができない環境時の対処として使うものではありますが、このaltタグの実装があるかないかで、クローラーが画像の内容を把握できるかどうかに大きく関わってきます。
なお基本的に上記の内容はレスポンシブデザインの場合は、ベースのコードで対応している場合はあまり意識する必要はありません。
モバイルフレンドリーとの違い
Googleのモバイル検索最適化の施策としては、モバイルファーストインデックスの他に、「モバイルフレンドリーアップデート」というものがあります。こちらの2つの違いについても解説していきたいと思います。
前章で少し触れたのですが、あくまでもモバイルファーストインデックスはインデックスの手段の変更になります。一方でモバイルフレンドリーアップデートについては、ランキングに直結するページ評価アルゴリズムの変更になります。具体的にはモバイルで使いやすいページの評価を高めるアルゴリズムとなります。
モバイル端末で使いやすいページの特徴としては、以下のようなものが挙げられます。
・タップやズームをしなくてもテキストが読みやすい
・タップターゲットの間隔が適切
・再生できないコンテンツが含まれていない
・横方向へのスクロールが発生しない
※参考:モバイルフレンドリーアップデートを開始します(Googleウェブマスター向け公式ブログ)
モバイルフレンドリーの対応状況は、 モバイルフレンドリーテストツールにURLを入力するだけで確認することができますので、ぜひ試してみましょう。
モバイルファーストインデックスは一斉適用ではなく、一部のサイトから順次適用されてきました。ただ2019年1月時点ではおよそ半分のサイトに適用したと、Googleから発表がされています。
モバイルファーストインデックスはランキングには直結していませんが、モバイル版データが適切な形式でないと、検索結果上の表示が弱くなり、クリック率が悪化することも十分考えられます。すでに適用されているサイトはもちろん、まだ適用されていないサイトもモバイルページの状況を検証しておきましょう。
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